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嘘みたいな本当の話 内田樹・高橋源一郎

一般の人から「嘘のような本当の話」を募集して1冊の本にした本書。アメリカに同じような手法の本があって、それを参考にした企画とのことだ。こうした一般の人が書いた「非日常」の話を沢山集めて読むことで、日本の日常生活が浮かび上がってくるという趣旨らしい。また、そうして集められた文章を通読し、アメリカのものと比較すると、それぞれのお国柄が浮かび上がってくるという。巻末に掲載された選者の解説文も多くの示唆に富んでいて、なるほどなぁと感心した。こうした本は、選者の感性の違いが大きく反映するので、選者によって内容が大きく変わるのではないか。そういうことであれば、選者を色々変えてシリーズ化したら、選者の好みが浮かび上がってきて、更に面白いことになるような気がする。(「嘘みたいな本当の話」 内田樹・高橋源一郎、文春文庫)

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