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六人の嘘つきな大学生 浅倉秋成

本屋大賞ノミネート作品。日本の就活事情に四苦八苦する大学生たちを扱った青春ミステリーだが、ネット環境の進歩の中で旧態然とした就職活動を行わなければいけない今の日本の若者は本当に大変だなぁとつくづく思った。ミステリーの内容は、最後の最後にどんでん返しでアッと言わせるのでははなく、事実の積み重ねや前半の出来事の意味が後半に明らかになっていくという感じで、それがむしろ新鮮に感じる。主人公と同じ年代の若者が本書を読んだらどう感じるのか正確には分からないが、読んで少しでも気が楽になれば良い、そうあって欲しいと心から思った。(「六人の嘘つきな大学生」 浅倉秋成、角川書店)
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