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彼女が最後に見たものは まさきとしか

著者の作品は2冊目。2冊とも現代社会の歪みのようなものが生み出してしまう事件を扱っているという意味で類書の多い内容だが、著者の作品には著者ならではの独特の雰囲気がある。それが著者自身の個性や独創性なのだろうと強く感じる作品だ。物語はあるホームレス殺害事件から始まり、そこから過去の殺人や交通事故などの事件が複雑に絡み合って予想もしなかった展開が続く。そうした流れの中で、過去の事件の関係者がその事件に人生を狂わせられながら新たな事件へとつながっていく負の連鎖の怖さが浮き彫りになる。主人公である悲劇的な過去を抱えた刑事の冷静で理詰めな推理も特徴的だ。(「彼女が最後に見たものは」 まさきとしか、小学館文庫)
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