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絶滅のアンソロジー 真藤順丈

「絶滅」をテーマにしたアンソロジー。絶滅という題名なので、人類滅亡とかトキ、オオカミ、ドードー鳥など生物種の絶滅を扱った話なのかなと想像したが、そうした単純な話はほとんどなくて驚かされる。作家という人たちが絶滅という単語からイメージするものの多様さ、さらに近未来SF、クライムノベル、ディストピア小説といった小説世界の多様さがよくわかる一冊だ。各短編のなかでは、感染症対策の行き着いた先の話とAIロボット犬の話の近未来SF2編、はちゃめちゃな盆踊り大会の話が、特に面白かった。(「絶滅のアンソロジー」 真藤順丈、光文社文庫)
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