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まくらが来たりて笛を吹く 春風亭一之輔

人気落語家によるエッセイ集の第2弾。前作同様、軽妙な語り口のエッセイを満喫。今回個人的に特に面白かったのは、「県境移動(あつ森の話)」「アライアンス(妄想さるかに合戦)「新○○(擬人化新大阪駅)「神頼み(神棚購入顛末)」など。本書ではエッセイが125編(前作は100編)も収録されていてお得ではあるのだが、もう少し少なくてもいいような気がした。今回強く感じたのは、著者の言葉の選び方のセンスの良さと言葉に対する鋭い感覚。著者が子どもの受験に付き添った時の場面で、係の人の「雨で足元が濡れているのでご注意を」という言葉に「滑る」という言葉を避けていると気づくあたりなど、随所でそれを強く感じた。(「まくらが来たりて笛を吹く」 春風亭一之輔、朝日文庫)
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