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ジョンディクスンカーの最終定理 柄刀一

この著者の本を読むのは2作目。最初に読んだのはちょうど10年くらい前で、詳細は覚えていないが、かなりマニアックな作品だったことは何となく記憶に残っている。本書も、不可能犯罪、密室などをテーマにした古典ミステリーの香り漂うマニアックさが際立つ作品だ。体裁は長編小説だが、中身は「カーが解き明かした怪奇事件の追体験」「カーが解き明かしたとされているがその解答がいまだに謎のままという事件についての推理合戦」「現実の殺人事件」という3つの短編が融合したような感じだ。登場人物は少ないのだが、この3つの事件を巡って記述が100年の時を駆け巡るので、良くも悪くもとにかく息の抜けない緊張感のある読書となった。但し、図表がほとんどないせいか、解き明かされる犯行の手口などをイメージすることができず、本当にそんなことが可能なのかすら思い描けなかったのが残念。(「ジョンディクスンカーの最終定理」 柄刀一、創元推理文庫)
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