玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

戦争に負けた事がない國

2023-05-09 17:16:36 | あれこれ

日本は不敗神話を造って太平洋戦争に飛び込んでいった。実際はノモンハンで陸軍は負けていた。それを隠蔽し、不敗神話を継続させるために、失敗参謀(服部卓四郎・辻正信)を生き残し、また次に同じ轍を踏ませた。

他方、海軍は、日露戦争後は敗戦がないので真珠湾奇襲に突っ込み、ミッドウェ―海戦で大敗を喫した。そして、陸軍と同じにこれを隠蔽をした。

ふり返れば、戦前の此の國の軍隊は四つの頭の大蛇(陸軍省・参謀本部・海軍省・海軍軍令部)であったのだから、国家・国民一丸となって戦う総動員体制の近代戦争に合致する筈がない。

この国の「不敗神話」なんてモノは、そもそもが「創られた神話」と思うべきだろう。

片や、アメリカは敗戦の経験のない國である。9・11の教訓か、過剰防衛か、2003年に国連無視のイラク侵攻をやってのけた。

ところで、プーチンは、アメリカの直近の暴挙を罵らず、昔のヒロシマ・ナガサキの事を言う。思えば、ロシアもソ連邦以降、負けた事がない國ではないだろうか。二つの大国に敗戦の経験がないとは困りものだ。

もう一つの大国の中国は敗戦経験はあるのだろうが、中国共産党国家には、これまた敗戦の経験がない。これら大国の端の隅にある此の圀はどうなることやら、…。

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劣化した幕僚と官僚

2023-05-02 16:27:22 | あれこれ

少し前ですが、存在が薄い岸田首相は冷めたピザの小渕元首相に似てるから、1999年の「堤防が決壊した年」の国旗国歌法、国民総背番号法、周辺事態法などの一括強行採決が又あるのではないか、と書いたことがあります。

小渕と同様に党内基盤が弱い岸田も右傾化の改憲をやりかねないという危惧でした。

また別な見方では、小渕は少年期に刷り込まれた軍國少年であった、という説もあります。

入江曜子は小渕の強行採決に対して、「国民学校」という物差しを使いました。1941年4月~1945年まで国民学校で学んだ世代として、1937年生まれの小渕恵三、森喜朗がいるそうです。

昨日書いた筒井清忠の件ですが、彼は満州事変の「軍部」暴走はエリート幕僚の「結社」(「一夕会」)によって起こされたと主張したのですが、実体は、結社より広い範囲での「幕僚集団」の暴走であり、その原因は参謀将校の出世しか許さなかった山縣有朋が造った陸軍体質に軍部暴走の原因があると考えられます。

現在では、参謀将校にあたるのは官邸官僚ではないでしょうか。参謀になる為の学校が陸軍大学校なら、官邸官僚になるには東大法学部でしょう。

アベ・スガ以降、忖度ばかりで「国葬を閣議決定で良し」とした法律屋の官邸官僚の存在が疎ましいモノです。今はこの劣化した忖度官僚たちがこの國を危うくするのではないでしょうか。ただ官邸の長である岸田が東大を落ちたことが少し気がかりです。

【出典:入江曜子『日本が「神の国」だった時代』岩波新書】

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今更、再開発

2023-04-17 16:51:09 | あれこれ

よく訪問するブログで「再開発のこと」が触れられていた。その元となったネット動画では高円寺や下北沢が例になっていた。

高円寺は何度か行ったことがあるが、今更、道路や駅広の整備でもあるまい、十分効果的に都市化されているので、無駄な再開発との住民たちの主張に賛同する。

下北沢は子供の頃から知っている街で、昔の闇市のような商店や飲み屋があって、それが一掃されて小綺麗な街になったのだが、それで誰が得をしたのだろうか。多分小田急と京王井の頭線ぐらいだな。下北沢のちょっと怪しい危険な雰囲気で役者や学生が棲む芝居小屋のある街が単に小綺麗で上品な世田谷の高級な町に変わるのが残念だ。

此処、小田急江ノ島線の界隈では、長後の街は開発が遅れた結果、狭隘道路と駅前広場の不備が災いして、かつて大山参詣の長後宿の面影をすっかり失ってしまい、今やシャッター商店街となってしまった。

再開発は時機を間違えると有害な都市変化となり、結果は建設業者の糊口を啜る程度の経済効果しか生まない。

昔東京に住んでいた者としては、明治神宮の樹木が伐採されるというのは本当にやるせない。この再開発も、結果は貪欲なゼネコンの空腹を一時的に満たすモノであり、そこに暗躍する金で動く政治家どもの縁故政治がうとましい。当然だが、縁故政治を蔓延らしたのはアベ・スガ政権の自・公議員たちだ。そういう有害な政治家こそ自決か退場を願いたいものだ。

長後街道、道が狭くて車も通らない静かな商店街となりました。

 

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忘れっぽい国民

2023-04-06 14:45:37 | あれこれ

どうせ「記憶力が薄い国民」と自民党の偉い先生方には思われているのでしょう。

私も現役時代は政治の方面にはほとんど興味がありませんでした。日々仕事のこと、それ以外は如何にストレスをコントロールするかが生きて行くテクニックでした。

それでも昭和天皇崩御の時には、街が真っ暗になり、歌舞音曲がテレビから消え、一切宣伝もなくなり、毎日、新聞の第一面には「下血が~云々」と載っていました。

その時に、戦前のこの国の<軍国という顔>がヒョイと飛び出してきました。その顔色は灯りの消えた盛り場のどす黒い空の色でした。

国民は一々政治のことを覚えていません。その為に自分たちの代理又は代表として国会に議員を送っているんです。議員の生活の保障のために選挙に行っているんじゃありません。

他方、自分たちの代理又は代表してる議員がちゃんと働いているかを、的確に要領よく伝えてもらうためにNHKに料金を払っています。新聞購読料も然りです。

議員もメディアも本来業務をさぼり、まして議員は国民を<忘れっぽい>と小バカにしているようです。

統一地方選までは延々と質問権を行使しても旧「統一教会」の解散はなく、又選挙に勝てば、国民はやはり忘れたと知らん振りでしょう。でも山口県で有田さんが勝てば、解散はあるかもしれません。

長州(山口県)が近代国家をつくり、今また、世襲制による非民主化のカギを握っているのも不思議な巡り合わせでもあると思います。

国民が忘れやすいのではなく、忘れるように動いている人たちや企業があるということですよね。

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スポーツはアナログ

2023-03-30 17:32:20 | あれこれ

WBCの余韻がスッポリこの國を覆っている。コロナも少し落ち着き、快い余韻でもある。つくづく大谷、ダルビッシュ、ヌートバー、みんなAIではない。デジタルは使ったかもしれないが、アナログの努力と精神の結果だと思った。

今のこの国の人々に欠けたモノは昔ながらの自らを信じる力だったような気がする。

確かに2000年以降の自民党政治は、ネオリベ一辺倒でアメリカ従属主義で、国民を欺き、掴んだ権力の有りったけを身内と自分が貪るだけの心の貧者の政治だった。それが小泉…アベ・スガ政治の実態でもあった。

もうこの国の政治は、宗教系右傾自民党と東大話法の忖度官僚と官邸の飼い犬の大手メディアから逃げ出して、新たな国民のための政治を取り戻すことをしなければなるまい。

先ずは遠い道のりだが、かつての革新政治が横浜・東京から沸き起き上がったように、もう一度、明石・杉並から始めねばなるまい。

次は何処の町か、村か、そして県か、もう一度やり直しである。本来、民主政治というのは時間と手間がとてもかかる制度なのだろう。

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