ハワイというのはオハフ島で、ホノルルのうちワイキキとそれにつながる海沿いの高級別荘地、これを我々はハワイと呼んでいるのかもしれない。ともかくハワイの歴史を知ろうと2番の路線バスでビショップ・ミュージアムに向かった。
2台のバスを連結したバカ長い車両のバスに乗ってみて、気づいたのは前の車両の半分のスペースは弱者の優待席でした。体の大きな障害者の車椅子が乗ると、それを紐で括りつけるなどして優待席のほとんどのスペースをとってしまう。
アメリカは障害者のケアに厚い国である。特に軍人の障害者を大切にしてるからだろう。しかし、合理性を追求するアメリカは、運転手は一人きり、特に女性運転手の場合などは、てんてこ舞いで車椅子を乗車させる。その間、他の乗客はじっと待っている。もう定時運行などはどこかへ行っちまえである。
同行者の体の調子が悪かったのでチャイナタウンを過ぎたところで、、停留所の表記も無く、果敢にトイレを求めて降りてみると、あたりは路上生活者のたむろする公園であった。カギのない公衆トイレで用を足し、いつ襲われるかもしれない恐怖も味わった。
また、バスに乗り込んで、よく見ると、車内は後に行くほど空気が苛立っているように感じる。シートは二人分でも、それすらいっぱいになるほどの小錦のような体格のポリネシア人、太りすぎて、その椅子すら座れず、まっすぐに立つことすら難儀になった四角い身体が哀しい。プア・ホワイトは本国にも大勢居ると聞くが、ハワイには、プア・ポリネシアもいるのではないだろうか。
それにつけても、高カロリー食が憎憎しい。本来のポリネシア人の豊かな体格は当然漁労に適した体格なのだろうが、実際それを使う職は少なく、日常のアメリカ的な食生活が彼らの健康自体を痛めていると考えてしまうのは、早とちりでしょうか?
路線バスに乗らなければ、知らなかったことでした。地上の楽園ハワイの陰を見た気がしました、・・・以上。