人の一生を春夏秋冬の四季に譬えるならば、他者から見られる私の一生は秋から冬へ映ろうとしている。
それとは別に、周りの季節は自然界の摂理によって普通に進行して行く。今、夏真っ盛りである。春から夏、眼に映るものはみんな成長していく。収穫の時期も近い。
尤も、晩年の私にはこの先に何の収穫があるのだろうか、…。亡き母から聞いた関東大震災のような大地震も眼にした。高度成長もバブルもあったよ。
常に他者からの圧力によって、明治維新、平和憲法とその形を自在に変貌してきたこの國も、どうやら今度こそは、内部からの世代の交替、或いは、無責任な煽動や情報の操作によって大きく変えられるのかもしれない。その先の世界は何なのかを全く知らされることもなく。