ゴーンさんが逃げた。お金持ちで国籍がいくつもある人間は、邪悪な特捜の魔の手から逃亡できることが証明された。まさにゴーンさんは、法の外の自由人になった。
そういえば、日本国籍しかない人でも、例えば、A首相、A蔵相、S長官とか。彼らはまるで何とか三人組のように、赤信号でも怖くないと岩盤を打ち破り、堂々と自由に生きている。
彼らは官吏の人事権を握っている。つまり、法の番人や執行者を操縦しているから、結局、法に縛られないから、法の上の自由人である。
もっと凄いことに、彼らに追従しているだけで、公文書改竄しても罪にならない官吏や、逮捕状が出ているのに捕まらないジャーナリストとか。
これじゃ法治国家ではありません。滅茶苦茶、こんな自由人たちの手で憲法改正なんかしたら、どんなモノになるのやら。
結局のところ、一般国民は、法の下に形式的な平等と義務を伴う権利が与えられ、一定の範囲の中での自由が許されるが、それを支配する側の上級国民と明らかに平等ではなく、その自由にも大きな差があるのだ。
そのことを、ゴーンさんは我々に身を持って教えてくれた。まったく法治国家として、みっともない顛末でしたが、ひとつの得難い教訓でありました。