キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

オファーのその後 その2

2010-11-07 13:34:47 | リストラから教えられる人生
前回の続きになるが、Spousal Accomodationのシステムがないだけでなく、引越しの費用も出ないことがわかった。

これまで在籍・就職していた大学では、引越手当てとして年収の1割程度が至急されていたが、そういうものはないらしい。

夫も現在、無職というハンディがあるので、あまり強気で交渉を進めることもできず、もう一つ面接を受けたばかりの大学の返事を待つ先に、今日中に決めてもらわないと、別の候補者にオファーがいくと言われ、正式に引き受けることにした。

大学のレベルとしては、今まで所属していた大学に比べると落ちるが、仕事自体がレベルアップしたので、夫にとってはキャリアアップの絶好の機会。しかも、大学側の注文で、博士過程に進むことになったので、失業がプラスに働いた例といってもいいのかもしれない。

夫のこれからの直属の上司にあたるAssociate Provostは、数年のうちに現在のProvostが引退する際、その後継者になる強力候補らしいので、そういった意味でも仕事を失う今回のようなことは、ないようだ。今の大学で3年前に夫を採用したVice Provostは、去年癌を患い、治療の効果もなく亡くなってしまった。そういう経緯があるので、自分の上司のキャリアも気になるところ。採用委員会長の話によると、Associate Provostはあなたのこと、とても気に入っていてぜひ雇いたいと言ってたのよということなので、夫も嬉しかったらしい。

Spousal Accomodationというアレンジメントがないため、これから私も就職探し。今の大学とは、来年の夏までオンラインで1コマずつ春と夏学期それぞれ教える予定なので、とりあえず仕事はあるが、その後が心配なところ。

引越し費用も、かなりの痛手。車では、ノンストップ35時間の距離。引越しの搬送費用もすべて自腹なので、ともかくモノを処理したり、売ったり、寄付したりすることで、最低限のものだけ持参する予定。ネコ2匹と犬1匹も一緒に移動するので、どんな珍道中になるのだろうか。

オファーを正式に承諾した10分後、東海岸の名門大学から電話面接をしたいとメールがくる。こういう機会を逃したのが残念でたまらないが、この大学での就職の競争率はかなり厳しいだろうし、これで良かったのかもしれない。


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