キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

自閉症とビデオプロジェクト

2013-05-30 22:08:03 | 自閉症アメリカ教育事情

自閉症特有の強いこだわりに悩まされたここ一週間。

息子の「英語」のプロジェクトで、古典小説をもとに歌を幾つか創作し、それをビデオにまとめて編集するというグループ課題が出される。

ビデオやオーディオの編集に関心が高い息子は、早速パートナーと一緒に仕事を進めようとするが、パートナーはそれほど乗り気ではなく、息子のいらいらが募る。

ビデオを完璧に仕上げたい息子は、通っている教会の音響装置を借り、そこでレコーディングをしようと試みてみるが、なかなかうまくいかなかったらしい。

それでもどうにか幾つかのビデオクリップをパートナーと録画する。ここまで費やした時間は約20時間。そのビデオクリップを編集するのに、この三連休時間がとられてしまう。

土曜日ー朝から夕方までパートナーと一緒に編集するが終わらない。夜は、パビリオン〔野外コンサート会場)でアルバイト。

日曜日ーひと時の時間も惜しいと、教会から自転車を飛ばし家に帰る。途中スピードの出しすぎで自転車から落ち、顔、体中傷だらけ。結局、オットが、近所の家の芝生に倒れていた息子の姿を見つける。オットは最悪を予測したらしい。オットの声に反応した息子にほっとしたらしいが、その日の午後、テキサス州ソロ・アンサンブル大会へ出場のために高校からチャーターバスで出かける予定になっていた息子はパニック。息子の高校からバスで3時間のテキサス州立大学オースティンが会場。

痛みで楽器が弾けないというので、オットと相談して、救急病院に連れて行く。それも私たちの保険が適応できるところを電話をかけて探すが、なかなか時間がかかる。ようやく見つかって連れて行くが、パニックになっていたオットはUrgent care ではなく  Emergency Roomに連れて行ってしまったらしい(こっちの方が高額)

幸い、軽い捻挫で済み、お医者さんは楽器を演奏してもいいよと言ってくださったが、学校からのチャーターバスはもう出て行ってしまった後。私は、電話をかけまくって、車で同行する親がいないか探してみたが結局見つからず、息子をオースティンまで送ることにする。夜5時に出発して、帰宅したのが夜中の12時。

月曜日ー息子は痛みと緊張の中、あまりうまくサックスホーンが演奏できなかったようだが、「2」という得点をもらい、まあまあといったところ。演奏をし終わり、チャーターバスで帰路につく。家についたのが夜の11時。

それから、ビデオの編集をしなければならないとパニックになり、またその後、音楽を入れたり、CDカバーや歌詞を印刷したりといった作業をし、大体終わったのが夜中の2時。次の日、朝5時半に起きて、仕上げをする。私たちは睡眠どころではない。

息子のこだわり、完璧症に振り回されてしまうが、私たちが何を言ってもきく耳もたず。自閉症者は、「これくらいでいい」という加減を理解するのが難しいということをあるワークショップできいたが、まさにその通り。

次の日、家に帰ってからも、「ああすれば良かった、こうすれば良かった」とまだまだこだわりは残る。

ビデオ・プロジェクト、特にグループで製作する場合に息子のこだわりやストレスが強化され、身動きがとれない状態になってしまうので、息子の504 accomodation plan の中に、「ビデオ・プロジェクトの代わりになる課題を提出する」ということを入れてもらえるように高校側と協議するつもり。

〔下の写真は、犬の散歩で見つけた野性の花)

 

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アスペルガの人たちのパネルディスカッションに参加

2013-05-25 11:58:33 | 自閉症アメリカ教育事情

先日、アスペルガの人たちのパネルディスカッションに参加。

女性二人、男性二人がパネリストで、司会者はテキサス州立大医科大・健康科学センターのDr. Katherine Loveland。私は彼女の元で、この夏より客員研究員として共に自閉症の共同研究をする予定。

パネリストたちは皆、大人になってからアスペルガとの診断を受けた人たち。自分が抱えていた悩みの理由が明らかにされたことで救われたということもあって、自分の障がいを前向きに受け止めていることに勇気付けられる。

そのうち一人のパネリストは、自分がアスペルガであることを知ったのは、再婚した相手のアスペルガである娘に、オンラインのアスペルガ症候群テストを勧められてやってみたらしい。スコアが非常に高かったので7回やり直してみたけど、どれも皆高得点だったので、Dr. Lovelandを訪問したというなりゆき。

パネリストの人たちが、どういう点で苦労をしてきたのか、不安やストレスにどのように立ち向かってきたのか、障がいをどのように受け入れてきたのか、など生の話をきくことができ、参考になる。それにしても一人ひとり個性豊かで、自閉症と言えども、一つの枠にくくることができないとつくづく感じる。

話を伺いながら、自閉症というのはある一つの文化なのではないかと思ったくらいその一人ひとりの考え方のユニークさに引き込まれてしまう。

高機能自閉症の息子もいやいやながら参加。パネリストの人たちが皆自分の障がいを肯定的に受け入れていることに、少々驚いた様子だったが、今は理解できなくても、いつか自分の自閉症を前向きに受け止めて生きていって欲しいと強く思う。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 真似してみたいインテリア

2013-05-24 22:44:18 | シンプルライフに惹かれて

クッションの色あわせ、参考になりそうです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドラマな夜が続く。。。

2013-05-17 13:25:46 | 自閉症アメリカ教育事情

昨日の晩、14歳の娘が初めて徹夜で勉強。宿題がたくさん出たらしい。普段から少しずつやっておけばいいものの、ぎりぎりにならないとやる気が出ないらしい。

その娘が朝の3時半、叫び声をあげて私たちの寝室に入ってくる。

夜中に、ネコのペッパーがリスを殺害し、娘の寝室に死体と血が散乱しているというニュース。居間にコンピューターがあるので、ずっとそこで宿題をしていた娘は、やっと自分の部屋で休もうと思ったら遭遇した出来事。

オットに頼んで死体を処理してもらう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その前の数晩は、息子のストレスとのお付き合い。

大きなテスト前は不安で眠れなくなるらしく、夜中の12時、1時頃に大声でパニックになりながら、部屋にやってくる。眠れない=テストで失敗、と思っているのでいらいらの境地らしい。息子の騒がしさに娘も起こされて、家族の怒鳴りあい、といった具合。睡眠薬になるような薬を飲むように指示するが、薬が癖になるのも心配。

それだけではない。ここ毎日のように続くグループプロジェクト。グループで課題に基づいたビデオや音楽を製作するといったものだyが、グループの中には、ぎりぎりまで取り掛からない生徒が何人かいる。そういう生徒に電話連絡を取ろうと息子は何回も電話かけるが、そういう人は電話にも出ないものだ。いらいらの限界に達した息子は、ストレスで眠れない様子。いろいろな仕事のスタイルの人とあわせて仕事をするというのは、高機能自閉症の息子にとっては、神経をすり減らし、体力も消耗してしまう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私たちもなかなか熟睡できない毎日が続く。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Quinoaを使ったレシピ

2013-05-15 22:23:43 | Clean Eating

最近、Quinoaという穀類を使ったレシピ、良く見かけます。

今度作ってみたいヘルシーなレシピがこれ。

ブラックビーンズ、コーン、トマト、フェタチーズ入りです。これだったら一品で栄養のバランスがとれそうです。

http://www.prevention.com/food/cook/healthiest-foods/13-quinoa-black-beans-tomatoes--corn--and-feta?cm_mmc=Recipe-of-the-Day-_-1056904-_-10032012-_-Quinoa-Feta-Corn-Get-Todays-Recipe

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この夏、暇になったらやってみたいプロジェクト その1

2013-05-10 11:43:01 | シンプルライフに惹かれて

これは簡単そうです。

ナプキンをリサイクルして、クッションカバーに使うというアイディアです。

うちは紙ナプキンばかりなので布ナプキンはありませんが、今度お店で素敵なナプキンを見つけてきます!

 

写真は、

http://www.marthastewart.com/272732/napkin-folded-pillowcases?czone=home/diy-decorating/room-accents¢er=277001&gallery=274323&slide=272732

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

知人の役をダニエル・ラドクリフが演じることに

2013-05-02 22:45:09 | 映画・本・テレビなどを語る

昨日、フェイスブックでジェイク・エーデルスタイン氏が投稿したニュースフィードで、彼の本が映画化され、しかもハリーポッターを演じたダニエル・ラドクリフがその役を演じることに決まったと知る。

このジェイクと知り合う機会になったのは、昔うちのオットが勤務していた大学のオフィスに、彼が相談に来たのがきっかけ。彼が日本に長年在住していたこと、しかも奥さんが日本人だということを知り、その後奥さんと連絡をとり、何回か遊びに行き来したというのがそもそものなりゆき。

私が彼女と親しくなった時期は、ちょうどこのTokyo Viceを書き終える頃だったが、ジェイクは、ワシントンポスト、ウォールストリートジャーナル、ジャパンタイムスなどに寄稿するジャーナリスト。日本の上智大学を出て、読売新聞社会部の記者を長く勤めたという外国人には珍しい職歴の中で、ヤクザの世界の実態を暴いたのがこの暴露本。ヤクザから脅されているという話は、奥さんから少しずつきいていたが、本は非常に売れ行きが良く、評判も高い。しかしいつまでたっても、翻訳されないところが日本社会の本質的な問題とだぶってみえる。

ダニエル・ラドクリフの大ファンの娘は、このニュースをきいて大喜び。彼は、日本語をマスターしようとこれから頑張るそうだが、どんな演技を見せてくれるのだろう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする