セレブレーション100!宝塚
メンバー A日程 スペシャルゲスト
杜けあき 眞帆しぶき 日向薫
麻路さき 榛名由梨 水夏希
高嶺ふぶき 初風諄
稔幸
姿月あさと
湖月わたる
貴城けい
風花舞
星奈優里
大鳥れい
彩乃かなみ
蒼乃夕妃
舞城のどか・桐生園加・羽咲まな・扇けい・祐澄しゅん・彩星りおん・美影凛
麗百愛・百千糸・紗羽優那・天翔りいら・蘭舞ゆう
歌と踊りの羅列なのにこんなに楽しくてすごくて面白いショーはやっぱりOGならでは
なんだろうなあと思います。
それぞれがそれぞれのイメージを守りつつ、新しい事にも挑戦し、現役以上のものを見せる。
その素晴らしさといったらありません
ここで重要なのは「組カラー」なんだとつくづく思いました。
生え抜きが多ければ多い程、見てて懐かしいし、面白いという事です。
将来的にあっちこっちに組替えしたトップがこういうOG公演を仕切る事になるんでしょうけど
そうなったら確実に客は入らないと思います。
貴城けいだって名目上宙組トップだけど、イメージはやっぱり高嶺さんと一緒に出てるって感じだし
湖月わたるも、姿月あさとと「激情」を歌っている時より、麻路さんの横にいる方がしっくりくる。
落下傘トップというのは本当に罪深い
日向薫などは出てきた瞬間「星組っ!」って感じで、麻路・稔が一緒だったなあとすぐに思い出すけど
水夏希は3年も雪トップをやってたわりに、歴代の雪トップとの繋がりがまるっきりないので
所在なさげでした。
観客が歳をとればとる程、思い出すのは「個人」ではなく「組」だったりします。
そこらへんのリサーチを宝塚全くやってこなかった。
失われた10年の後悔はあと10年後にひしひしとやってくるでしょうね。
眞帆しぶき・・・私は現役のスータンさんを見た事がありませんし、生で見るのも初めてでした。
舞台に出る時は常に介添えがつき、折れそうな程細い足、楽譜を持っていたりして
「歳」を感じるんですけど、でもひとたび音楽が流れ始めると、そこはもう全て
スータンさんの世界なんですよ
「愛の宝石」「愛!」「ノバボサ」聞きなれた曲ばかりなのに、どうして彼女が歌うと
いい曲に見えるんでしょう。
「エストレーラ!」と叫んだ時、そこに恋の終わりを感じ、あまりの神々しさに涙が出ました。
ノバボサの「ライライライー」のサビのサビサビで「スータンさん!」と声がかかると
ご本人、歌をストップしちゃって「ありがとう!」といい、その後、二言三言喋って
オーケストラに「適当なところからお願いします」とおっしゃったので、指揮者の方が
かなり戸惑っていたのが微笑ましかったです。
とにかく痩せていらっしゃるので、衣装はものすごくお似合い。だけど折れそうな足で
踊るし、他のOGより3倍以上テンション高いし、はらはらドキドキでした。
榛名由梨・初風諄・・・この二人というと「ベルサイユのばら」ですよねーー
でも、スータンさんの前ではただの下級生になっている所が一番印象的でした。
杜けあき・・・幕開き冒頭「もう思い残すことはござらん!」と言うので思わず「え、もうかい」って
思っちゃうんですが、さすがに歌がお上手。まさにアンドレでしたわーー
だけど下級生のご挨拶に厳しい一言を入れるあたり、やっぱり、この人、怖いわーーと。
麻路さき・稔幸・星奈優里・・・この3人の「ダル・レークの恋」のフィナーレシーンは
すごいっていうか「神」状態でした
無論、あの頃のようなすごい振付はないけど、星奈さん、今でも
十分、娘役トップでいけるじゃん!と。
あの3人は色気があるというか、すごいなあ。
姿月あさと・湖月わたる・・・この2人の「激情」は素晴らしかったです。懐かしいと思った人多数。
おまけに現役なみに二人ともかっこいいので。
湖月わたる・星奈優里・風花舞・・・娘役がそれぞれ湖月と踊るのですが。
素晴らしくて驚きすぎました。
現役でもこのレベルのダンスはなかなか見られないのでは?
星奈優里と風花舞は宝塚の財産です。
高嶺ふぶき・・・なんていうか。いつまでも若い。でも長髪はイマイチ。
声が昔とまるっきり変わっていないので、まるでそこに昔のユキちゃんが
いるかのようでした。
正直、大鳥れいがあまりに地味になっちゃってて、一瞬、誰かよくわからなかったんですね。
エリザベートの「パパみたいになりたい」を歌ったけど、本当に最初は「何で?ああ、そっか
エリザやったっけ」みたいな印象。
蒼乃夕妃は、これまた本当に地味な顔で、ダンスが上手に見えないの。
星奈や風花の方がずっと年上なのに、いまだに「トップ娘役」って印象を持ち続けているのに
大鳥も蒼乃も見事にアンサンブルと変わらない立ち位置になっちゃって。
トップが小粒なりましたーーと言われている昨今、その前に「トップ娘役」の小粒化は
非常に進んでいたという事ですね
彩乃かなみも「歌」という武器がなかったら、ただ可愛いだけのジェンヌに過ぎないような気がしました。
これらの若い人たちがスータンさんの年齢になった時に、光り輝けるかどうか。
ちょっと疑問ですね。
ちょこっとトークコーナーがあり、日向薫・麻路さき・稔幸の3人が8分間のトークを繰り広げました。
お題は「紫禁城の落日」について。
ネッシーさんが「前の東京宝塚劇場はとても古かったので故障が多かった。エレベーターに
閉じ込められた専科の方々(多分、麻月鞠緒さんと星原美紗緒さん)の穴を埋める為に
ネッシーさんとシメさんが延々と会話を続け、オーケストラの指揮者の顔がどんどん
怒り顔になった」とか
「新人公演の役の子にぶかぶかの衣装を着せて待機させていた」
「エレベーターの修理の人は「エレベーターに宝塚のお嬢さんが閉じ込められている」と言われて
大急ぎで頑張って修理したのに、扉が開いて出て来たのは軍服姿のおじさんだった」
とか、爆笑でした。
日向・麻路・稔(湖月も星奈もいたけど)とずっと一緒に同じ組で同じ思い出を語れるメンバーの
お話は聞いてて非常に面白いです。
「紫禁城の落日」って私、結構好きでビデオが擦り切れるくらい見てたんですけど、あれは
植田先生の作品で。
日向薫のバックミュージカルが「大いなる落日」の曲で・・・そう思うとすごいわーー
あの曲を聞くと「皇帝陛下」と言いたくなるもんね。
アンサンブルでは桐生のダンスがピカ一でした。
だけど、一人、下手なのに前で踊っている子を発見。誰?と思ってパンフレット見たら
どうやら96期の蘭舞ゆうのようでキャリア違いすぎだよね。
だけど、なんでこの子がこの舞台に?と、一瞬やな気持ちになってしまいました。