先日、ジャニーズ事務所問題で再発防止特別チームが出した答え、並びに提言というのは、ごく当たり前の事で別に驚きもしなかったけれど、私はそれを嬉々として伝える側のマスメディアには怒りしか感じません。
24時間テレビをみればわかる通り、なにわ男子がメインパーソナリティで、毎日、一日中番組に出っぱなしでアピールしてましたよね。
歌番組には一体何組のジャニーズタレントが出ているでしょう?
NHKに関しても紅白では6組も7組も出す。
なぜ、これだけジャニーズ事務所所属のタレントを出すかと言えば、それだけ「人気」があるからという側面もあるかもしれないけど、それに乗っかって視聴率を稼ぐ為ですよね。
いわゆる「ジャニーズ事務所」への忖度が今も生きている事の証です。
一方で、ジャニーズ事務所を辞めた人は、一斉に滝沢秀明の方に行ったり、新しい地図に入ったりしているけど、その露出度が低い。TOBEはまだスタートしたばかりとはいえ、それでもついこの間まで人気者だった人が突如、画面から消え、残った人が相変わらず脚光を浴び続けるのには違和感と同時に辟易するのです。
このチームにおいて「ジャニー喜多川氏の異常な性癖」が暴露され、隠蔽してきたのはメリー喜多川であり、そして可哀想に、ジャニー氏の姪でありメリー氏の娘であるジュリー景子氏が尻拭いというか、死んじゃった人達の後を受けて全責任を取らないといけない立場になりました。
ジュリー氏を可愛がっていただろうメリー氏が草葉の陰で娘がこんな仕打ちを受けている事をどう思うだろうか。身から出た錆、悪縁とでもいいましょうかね。
チームは「ジュリー氏もこの事実を知っていた筈」とも言ってます。
そうです。絶対に知っていた筈。素人の私ですら知っていたのにジャニーズ事務所の中にいた彼女が知らない筈ないのです。
ジャニー喜多川という人は「天才と馬鹿は紙一重」というか「英雄色を好む」というか、はっきり言って小児性愛者という、今では「病気」の範囲に入る性癖の持ち主でした。
アメリカなどでは、この小児性愛者は病気と犯罪性の観点から、常にプライバシーのない生活を強いられています。
と言う位罪深い性癖です。
ジャニー喜多川のこの性癖は、ある意味「スターの卵」を見分けるすごい力を持っていました。自分が面接する事で「将来スターになるかどうか」を一瞬で見分ける事が出来る。
しかもタレントのネーミング、グループのメンバー構成、デビューからのライン作りまで全て出来る人だったんですね。この鑑識眼だけは彼の特性なしには語れない才能でしょう。
他の事務所が真似しようとしても出来ない事だったんですよ。
彼の性癖が見過ごされていた背景には、日本における「稚児愛」文化要素もあったと思います。狂言や能が生まれていく中、歌舞伎が生まれていく中、スポンサーとなる「おじさま」のお相手をする少年が許容されてきたんですよね。
そういう意味では日本はLGBT先進国ですよ。
宝塚でも権力を握っているのは、歌劇団幹部ではなく「おばさま」と呼ばれるスポンサーです。この「おばさま」にお金を出して貰ってスターはトップになっていく。
逆にそういうのを嫌う人は退団に追い込まれていく。
スターはある時期に必ず「スポンサー探し」を命じられ、運よくVISAとか萩の月などがつけばいいし、その他にもチケットから日常生活まで「おばさま」に面倒を見て貰う。
歌舞伎の「ご贔屓」さんも同様なら、相撲のタニマチも同様。
そこに「主」と「従」関係が生まれて、嫌なお相手もしなければいけないわけです。
しかし、ジャニーズ事務所の場合は、その「主」がなんと事務所のトップだったわけですね。
従であるタレントは逃げ場がありません。断ったら終わりです。
それはどうやら1965年頃に一度裁判を起こされているようです。
でも、この時も大きな騒ぎにはならず。この頃って、いわゆるフォーリーブスが全盛期で郷ひろみデビュー前で、他にあまりタレントを持ってなかった頃。
本格的にジャニーズ事務所1強になっていくのは「たのきん」時代から。
次々グループで売り出して花火のように燃え尽き、一定の年齢が過ぎれば事務所を去るという形です。
恐らく、私達が高校生の頃に「噂」になっていたのは、1960年代の話が巡り巡って「たのきん」にも性被害が出ているという話に繋がったのでしょう。
1980年代にはそれ系の本も出版されましたけど、面白おかしく読まれて終わり。
なぜってメディアが問題視する事なく、ジャニー喜多川氏はタレントの発掘黄金期を迎え、次第にメリー喜多川氏の権力が強くなり、辞めたタレントをテレビ出さないような風潮が出来上がったからです。
私は、1980年代から、こういうジャニーズ方式に疑問というか、怒りしか湧かなかったし、なぜみんなが知っているジャニー喜多川の性癖をメディアは責めないのか。告発しないのかとずっと思っていました。
2000年代になるとSMAPの成功により、ほとんどのドラマが5人の誰かが主演のような形になり、適材適所にならないドラマの配役に毎回がっかりさせられ、本当に悔しくてしょうがなかったです。
それは舞台も同じで、いくら堂本光一がすごくても、滝沢秀明がすごくても伝統ある帝劇を使う事に非常に怒っていました。
メリー喜多川氏は弟の性癖を「治らないから無視して、ひたすら隠ぺいに回った」のは事実ですよね。
誰かがジャニーズ事務所にたてついたら「うちのタレントは出さない」と言い切り、視聴率頼みのテレビ局は忖度と媚びを売る側に回ったわけです。
確か、Kinkiが売れていた頃、割を食ったのがDA PUNPだったと思います。
メリー喜多川氏は、森光子や細木数子らを東山やタッキーやKinkiの「おばさま」にする事でさらに強大な権力を持っていたのです。
ジャニー氏とメリー氏が死んだ時「これでジャニーズ1強はなくなるかも」と期待したけど、結果的に何も変わらなかったですよね。
私はそれほどジャニファンではないけど、国民的アイドルのSMAPを生番組で泣かせて解散させて仲たがいさせた罪は大きいと思ったので、どこかで報いを受けるべきと感じていました。
それが今回の事なんですけど。
しかし、それでも最初、マスコミは沈黙、メディアも沈黙。
文春が何度書いても電波に乗る事はなかった。
それが「国連」が動いた途端に、ぎゃあぎゃあ言い始めて、今、アナウンサーが被害者を横に「よかったですね」なんて言う。
こんな偽善を見て誰が嬉しいでしょうか?
ジャニー喜多川氏が生きていた時に告発せず、メリー氏もいなくなってから騒ぎ始める愚と言ったら!
こうなって来ると、被害者の「僕達のような被害者を出さず、ジャニーズ事務所だからこそ出来るスターを発掘して欲しい」とかいう言葉もむなしく聞こえます。
あなた、本当は誰の手先なの?韓国の芸能界かい?と。
今更テレビで泣かれても、私達視聴者はどうすればいいの?
メディアが、一斉にジャニーズ事務所タレントを締め出すのなら、私はそれはよい事と思います。(京本大我とラウールには悪いが)
今後、イベントのメインには選ばない。歌番組には出さない。紅白もお断りならね。
でも、そうはならないでしょ?
「今所属しているタレントには罪がないんだから」と「彼らは関係ないから」とやっぱり起用し続けると思うんですよね。
つまり「話題性」があるからワイドショーは批判的に報じつつも「忖度」も忘れないって事。
藤島ジュリー景子は社長退任を → 誰がなっても同じだと思います
被害者には相応の補償を → ジャニー喜多川の存在に忖度して来た同世代の元テレビマンは一定の額を出すべきでは?でも、今更お金で解決?ともおもう。お金、欲しかったの?
褒めるわけじゃないけど、今、50代などで一線で活躍するジャニーズ事務所の人は、いわゆる「そういうこと」を乗り越えて今に至っているんだと思うと、カメラの前で泣いたり、訴えたりする人達にあまり共感出来ないんだよね。
無論、そういう経験がきっかけでうつになった、薬に手を出した・・・もしかしたら、活躍しながらも堕ちて行った彼も彼も彼も被害者の一人だったかもしれない。
でも、それも可哀想とは思えない。
沈黙して来た事で前向きに生きて来た人達もいると思うし、みんながみんな傷ついたとも思えないわけです。女の子のように。
少年だった彼らの親は何をしてたんだ?と思ったりすると、全部一人で抱え込んで来たように告発するのもどうかと・・・
とりとめのない事を書きましたが、これは本当の解決ではないって事です。
一度、テレビ局が本気でジャニーズ事務所を干したら私は評価します。