出演者について
紅ゆずる・・・「メイちゃんの執事」の頃に比べると別人のような上達振りに
嬉しくなります。衣装もよく似合っていたし、こういうごてごてコスチューム物に
負けない容姿と演技力はありがたいです。
個性がない役柄で苦労したと思いますが、何とか乗り切りました。
ただ・・後ろ向きになるシーンが多くて。その時、コルセット(?)の紐が
おしりにかかっているんですが、その線が何とも「女の子」っぽくて。
「安産型かも」なんて考えてしまいました。
早乙女わかば・・・・アントワネット。顔が綺麗です。でも演技は学芸会レベル。
ヒロインで王妃様なのに「プティ・トリアノン自然派」という設定の
せいで、初登場シーンから普段着の野良着。貴族よりも
地味な格好というのは可哀想な部分もあったと思います。
いくらなんでも植田景子さん、ここまで娘役に冷たくしなくてもいいのに。
彼女の「娘役への冷たさ」は異常だ・・・ここではたとえ「自然派」でも
華やかドレスで颯爽と登場すべきでした。
にしても。台詞を噛む、滑舌が悪すぎる。もうちょっと何とかならない?
真風涼帆・・・フェルゼン。見た目はぴったり。軍服姿も素敵。
でも、何となく「教わった通り」以上に演じている所はなく。
早乙女とやりとりするとやっぱり「学芸会」になってしまう。
顔がやつれてきたような気がするけど大丈夫?プレッシャーきつい?
綺咲愛里・・・ヴィクトワール。前回の「ダンサ・セレナータ」で出てきた時は台詞も
少なく、なかなか可愛いと思ったけど、今回はこれぞ「学芸会」レベル。
この学芸会レベルの主要人物の中、紅は一人で頑張ってメンバーを引っ張って
いた印象です。
それを一生懸命に助けたのは美稀千種、美城れん、如月蓮、汐月しゅう、音花ゆり。
この人達がいなかったらどうなったことやら。
涼紫央以下、沢山メンバーがいなくなっていささか不安・・・と思っていたけど
さらに不安になりそうな?
新人公演組がもう少し頑張ってくれないと、せっかく「超ド級トップスター」を
戴く星組でも危なくなるでしょうね。
休憩時間、お友達とついつい「第三次世界大戦が起こったら」みたいな
話をしてしまいました。
というのも、今回のフランス革命話における革命派の言動が何とも中国っぽい
言いがかりで、過去と現在がシンクロするような錯覚を覚えたからです。
いいがかりが通ってギロチンに送られた人、多数・・・
まさに時代の流れは止められないのかな。
私 「中・韓・台・北・露が組むと尖閣・竹島・北方領土がなくなる。日本は
本州と北海道と九州・四国のみになるわ」
友人 「いいんじゃない?もう知らんわ」
私 「でも島を取られたらそこに軍事施設が建つから、最後は本州もとられるよ」
友人 「そうなるだろうなあ。でも日本人の中にそれでいいと思っている人が
沢山いるなら仕方ないよ。野中だの加藤だの・・」
私 「大江健三郎に村上春樹。高名な文学者が左翼ってあんまり」
友人 「日本と協力してくれそうな国ないの?」
私 「アメリカ?あとは・・東南アジアかなあ。でもそうなったら第三次世界大戦。
ヨーロッパの中、イギリスとオランダは反日と考えて。日本につきそうなのは
東南アジアとインドくらいかなあ。フランス、ドイツは?」
友人 「すごいねーー」
私 「日本がなくなる可能性の方が高い」
友人 「うん。なくなるかも。でもいいや。私は子供もいないし。私が生きている時
だけ日本があれば。その後の事はしらないもん」
私 「私はそうは言えない。子供達の事を考えると」
・・・とまあ、華やかな舞台にふさわしくない会話の数々。
結論、「日本という国がなくなって初めて後悔するんじゃないの?政府は」
という部分に落ち着きました。
確かに「50年後に日本がなくなっても、何が出来るわけでもない自分には
関係ない。その頃、死んでるもん」と言い切る事が出来たらどんなに楽かなあ。
高度経済成長真っ盛りに生まれた私達の子供が大人になるとき、
日本という国が姿を変えていると思うと本当に恐ろしい
そしてついまた「ベルサイユのばら」で一人悶々と悩んでいたオスカル様を
思い出す。
「歴史の歯車の前では何も出来ない。無力だ。こんなにも無力だ」
と涙を流すオスカル様の気持ち、私はやっとわかりました。
社会秩序の崩壊、親しい人達の不幸が見える・・・そんな人にとっては
とても「王妃様の人間性に惚れたから・・」といいつつ「守るべき物があるから
協力できない」という思想は何とも許しがたいかもね。
「立憲君主の道へいく筈」なんて能天気なことを考えていると「貴族ボケ」と
言われちゃうかもしれないし。
そういう意味では、今回の作品、色々考えさせられ、大いに楽しませて頂きました。