目下、若い学生たちによる「プラユット政権打倒」の動きは止まらないようです。
と、同時に「王室改革」を求める声も大きく、それは国王が主に住まいを持っているドイツまで波及し、かの国も困ってます。
ドイツと言えば東西が一つになってから次第に社会主義になっているような気がします。
中国と仲がいいし、慰安婦像を支持する人達も多い。(シュレーダー元首相なんて奥さんが韓国人だから個人的にもひどい反日です)
タイのような軍事政権が近づきやすい国なんでしょうね。
ええっと、今回の事を考える前に現在のタイ王室の人間関係を見ておかなくては。
ワチラロンコン国王(ラーマ10世)68歳
若い頃はイギリスやオーストラリアに留学して学位を取得したりしてました。
妹には秋篠宮と仲のよいシリントン王女がおり、彼女は国民から崇拝されていて、一時女王になるのではないかとの噂もありました。
スティダー妃(4番目の王妃)42歳
元タイ航空のスッチー。陸軍に所属し王室警護隊の司令官を務め6年目にして陸軍大将に昇格
シニーナート・ウォンワシラパック(高貴な妃の称号)
王室警護隊出身、看護師なども務める。タイ王室としては100年ぶりの「側室」扱い
国王は王太子時代から「奇行」が報じられ、妃も次々代わり、未だ次の世継ぎが正式に決まっていない状態。
即位式も国内ですませた
即位以降、ずっとドイツで暮らしている。資産は世界で指折り。
私が若い頃にタイに行った時でさえ、「王太子」を支持する庶民はほとんどいなかったなと思います。1989当時は、王太子妃はソムサワリーと言って王太后の姪でラーマ5世の血を引く正当な方だったけれど、生まれたのは女子ばかり。ラーマ9世が認めていなかった愛人には男子が生まれている・・・といった状況。
頻繁にタイを訪れていた秋篠宮もほとんど接点がなかったんじゃないでしょうか。むしろ、シリントン王女やウボンラット王女との方が親しかった筈。
若い学生たちが騒ぎ出したのは新型コロナの流行がきっかけですが、やっぱりプラユット政権が関係しています。
タクシン政権の時から政権への不信が続いていたタイ。結果的に軍事政権を強いたプラユット首相の勝利で今に至るのですが、
民主化運動が激しくなって来たわけです。
タイでは学歴があってもコネクションがなければよい所に就職出来なかったりという不公平感が強い国。さらに国王即位の頃から「不敬罪」で捕まる人多数。その中には無実の人も多々いて、さらにその行方がわからなくなることもあり。
プラユット政権は国王と軍事的に手を組み強権を振るっているというのが今の印象です。
そんな政権に「NO」を突き付けているのは多分、インテリ学生たち。
そして彼らは王室の「無駄遣い」も許せなくなって来たのです。
2011年、プライベートジェット機がミュンヘンで差し押さえられる事件発生。ドイツの航空会社に未払いを抱えていた為
2016年、アルプスのシュタンバーグ湖沿いにあるヴィラを1200万ユーロで購入
ここには王太子も共に暮らし、地元の学校へ通う。
さらに即位後は「タイ国外交公邸」となった為、ドイツは徴税出来なくなった
新型コロナの流行 → 国王は愛人20人をひきつれてアルプスの高級ホテルを貸切り、100人の使用人もいた。ロックダウン中にもドイツをプライベートジェット機で飛行訓練を行うという非常識なことも。
2020年7月の国王誕生日にも自国に戻らなかった。
「側室」が追放されたかと思えば復活したりという気まぐれな国王の行動
国王はドイツで何をしているのか・・・・「政務」をとっているのではないかとの疑惑が浮上してきたのです。いくらプライベートな身分でドイツにいるといっても、タイの大使館を使って「王室外交」を行っていたわけですから。
この事に関してドイツ政府が苦言を呈しても、タイ大使館は「政務は首相が行っており、あくまで国王はプライベートで滞在しているだけ」と言って逃げるばかり。ドイツ政府も頭を抱える始末。
そして、あまりにも「王室改革」を求める声にたまらず、国王は10月にドイツから緊急帰国。
王妃と共に王室支持派を前を「ありがとう」と言って練り歩き、王室支持派は熱狂。
10月19日 国王は王妃に行政学の学士号を授与
いわゆる大学生に卒業証書を授与するのに乗じて、王妃にも学位を授けたというわけ。
そして「高貴な妃」の方はアユタヤで僧に法衣を授与する公務に出席。
10月27日 プラユット辞任を要求してリストカット事件
プラユット政権を糾弾する議員が自らの腕をナイフで3度も切って政権返上を訴えました。
というようなわけで、それでもプラユットは辞任せず。
国王と王妃と愛人が軍属なら全然怖いものなしよね。
で、ここでいう「王室支持派」のほとんどはお歳よりのようです。
彼らは王室に敬意を示し黄色をまとって「王室改革派」と言葉でやり合っています。
このお年寄りが若いころから現国王は評判が悪くて支持する人なんかいなかった筈なのに、
たった一度国王が街を歩いただけで感謝感激雨あられ「国王陛下を守るぞ」となった。
プラジャーつけて入れ墨入れられても、何人愛人持っても、浪費しても「タイには国王が必要」と訴えて支持する人の気持ち、正直わかりません。
まあ、王太子も立場が危ういしドイツで暮らしているしタイ王室の行方そのものが危ういのは事実なんですけどね。
品行方正なシリントン王女達ではなく「国王」を支持するお年寄りたち。
これって「何が何でも徳仁天皇&雅子さま」の心境なんでしょうかね。さっぱりわからん。
教養ある若者は、王室が何をしているか知っているし、きちんと批判しています。
一方で(おそらく)時代の流れに逆らわずに来たお年寄りたちは盲目的です。
今更彼らに知識を植え付けようとしても無理なのかも。
さて、現在ドイツは2度にわたって国王に警告しています。
「違法だとみなすものがあれば、即座に重大な結果をもたらす」と。
デモの拡大を受けて、ドイツも目をつぶっていられなくなったんでしょう。