23日に日本青年館で観劇しました。
この日は、阪神とヤクルトの試合で、それはまあ人が多かったこと。トラトラトラですよ。うるさいな~~と思いつつ。
ALL THAT ZZJA ALL THAT ZZKA
出演者・・・真琴つばさ 寺井尚子(バイオリニスト)
姿月あさと 北島直樹(ピアノ)
湖月わたる 仲石祐介(ベース)
風花舞 荒山諒(ドラム)
彩乃かなみ
天寿光希
晴音アキ
加賀谷真聡
高橋伊久磨
ここでは間に入って写真を撮って貰えました。
タイトル、なんて読むと思いますか?
「ズージャガ」なんです。つまり「ジャズ」を逆さに読んでる。
ジャズ界では何でも逆さに読むという伝統があったらしいです。
企画・原案はバイオリニストの寺井尚子氏で、彼女はジャズバイオリニスト。
今年はジャズが日本で最初に演奏されてから100年。その先駆けとなった人が宝塚オーケストラにいた人という事にちなみ、「ジャズと宝塚のコラボ」を思いついたらしい。
しかし、実は生観劇した事なく「テレビのみ」で、正直話の中で、「この人、ここにいるOGがどんだけ偉大かわかってないよね」と思いながら見てました。
個人的にはジャズは好きじゃないんですよ。
かつて月組で「ジャズマニア」があり、雪組では「LETS JAZZ」もあり、最近では月組の「フルスイング」もありますが、やっぱり苦手だなあ~~と思いつつ見る事が多い。
レビューとジャズってなかなか難しいんだなと思ってました。
けれど、我が家の姫が天寿光希が出るから見たいと言ってチケットをとってくれたので、一緒に見る事にしたのです。
曲名をさらっと見ても、うーん・・・って感じでわからん!と思っていたんですけど。
1 Strangers In The Night
2 It Don't Mean A Thing もう聞きなれた曲でほっつ。とくにこの2曲目は、「ジャズマニア」の月組が延々と頭の中で回転しておりました。
3 ALL THAT JAZZ これは湖月さんが「シカゴ」で主演したということで。
みなさん、ゴールドと黒を基調とした衣装を着ており、かなりジェンダーレスになっておりまして。
特に湖月わたると姿月あさとがかっこよく踊ってくれたりして、ファンとしてはきゃあって所ですよね。
何より真琴つばさと姿月あさとと風花舞の並びがね、懐かしくて。
寺井さんも、過去のビデオ見てから出演してくれたら、きっと、この並びがどんな感慨を産むかって事をわかって貰えたはずなんですよ。
真琴と風花のデュエットも見る事が出来、でも最後、真琴つばさは風花のドレスを踏んでしまったそうで、袖に引っ込むなり、風花が「まーたドレス踏まれちゃった」と笑ったそうで。前回は投げキッス、今回はお辞儀で返して貰ってます。
姿月あさとがね、声はしわがれちゃって、やせ細ってしまって本当に心配なんですけど、声量はあるし、軽やかに踊っていたので大丈夫なのかなと。
大昔に比べると喋れるようになったし、メンバーの中では歌唱指導に当たっていたそうです。
この日は、終演後にトークショーがあったのですが、姿月あさとが司会の天寿光希に「退団してほやほやの天寿さん、足開いてますよ。足、閉じましょうね」と言って、真琴つばさが庇ってました。
彩乃かなみはここでは下級生扱いですから、天寿&晴音を従えて歌う事が多かったのですが、何というか、本来の彩乃かなみの魅力がジャズで生かされたなあと。
そんな彼女は「ベルばら」「エリザ」「ミーマイ」「風共」経験なしで・・って事で「組替えで何となく間を縫っていったような」わかるわかる。そうだよね~~
湖月わたるは、暴走しがちな真琴つばさトークを引き留める係なんですけど、あまりうまくいってないなと。上級生を立てなくちゃ。そばには天然の姿月と風花がいるので、結構苦労するかなと思って見てました。
でも、ダンスがかっこいいし、歌も素敵だし。
・It’s All LIghtWith Meの時は、頭の中に97年TCAスペシャルの海外ミュージカル対決かなんかが思い出されて、姿月あさとが「魚人」を持って楽しそうに揺れているシーンが繰り返し繰り返し・・・赤いドレスのピスタッシュ風花の姿も思い出しました。
この歌については真琴つばさが「風花舞さんが主演なされた作品で」と言ったので、全員ぎょっとして、さすがの風花も「主演・・って」ってなっちゃって。それでも真琴は「娘役トップとして主演ね」と。なんか、優しすぎるでしょ真琴さん。
・Fever これも、97年TCAですよね。マリコさんの青いジャケットが見えた~~
このショーでは2度大盛り上がりする場面がありまして。
一つは「Spain」という曲で、これは寺井尚子率いるバンドの代表曲の一つで大変ドラマチックで、いわゆるバイオリンの「アドリブ」が堪能できる人気ナンバーワンの曲。
とにかくもう聞き入るわ、身動きが出来ないわ、そこに風花が男性二人を従えて、華麗に踊る踊る。
本当にすごすぎ!
私は、自分が思った以上に風花舞のファンなんだって自覚しました。
星奈優里のダンスも大好き。舞風りらのダンスも好き。コムちゃんのダンスも好き。
だけど、ダイナミックで力強い風花舞のダンスは天下一品です。
音楽の圧倒的な迫力に、それに負けないド迫力ダンスを見せられて、いや~~お金があったらリピートしたいと本気で思いました。
もう一つの山場はですね、「愛あればこそ」のジャズバージョンなんですよ。
これも寺井氏の演奏によるものですが、最初、何の曲を演奏しているのかわからず、pそれから「あ」と思い、さらに「聞きなれてもう聞きたくないと思っていた「愛あればこそ」がこんなに名曲になるのか」と。いや、「愛あればこそ」は名曲ですけど、いつも同じ曲調で聞いておりますので、いい加減聞き飽きているんです。
しかし、今回は違う。
全身鳥肌もので、観客から声が飛ぶほど素晴らしい演奏だったんです。
ゆえに、この曲のあとに出てきたメンバーが、特に真琴つばさが半分泣いておりまして。これがジャズの力というものなんだと確信いたしました。
その後も、「すみれの花咲く頃」「TAKARZUKA FOREVER」をジャズバージョンで歌ってくれたんですけど、メンバー自身が「改めてすみれの花咲く頃ってこんなに難しい曲だったのかと思った」という程でした。
このまま、関西に行くのかな。
出来れば再演希望です。
宝塚のOGってヤバイぞってわかる舞台でした。
こういう形で、OGがいつも元気で頑張ってくれる事が、ファンにとっても生きる糧になるんだなと感じました。
天寿光希の長い髪とか、ドレスとかあまりみたくなかったけど。
でも、男役って一度は長い髪とドレスをやってみたがるから。
いつか「求められる天寿光希とは」に気づいてくれたらいいなと思います。