ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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宝塚評について

2015-09-01 07:00:00 | 宝塚コラム

 スカステニュースで美弥るりかが選んだ「仮面のロマネスク」の1シーン。

彼女を捨てればいいんだろう!」

ここは私も大好きなシーンです。

「仮面のロマネスク」は1997年でしたっけ?

柴田先生の脚本。原作はラクロの「危険な関係」

さよならにふさわしい、高嶺ふぶきの魅力をあますところなく

表現した作品でしたが、「宝塚アカデミア」では結構酷評でした。

なぜか・・・・

多分、原作の「危険な関係」をあまりにもソフトにしてしまったからかなと

「危険な関係」は何度も舞台化や映像化されてますよね。

最近ではヨンさまの「スキャンダル」という映画が、この「危険な関係」を下敷きにしています。

要するに官能的なんだなと(原作は・・・読んでないので)

ヅカファン的にはとーーーっても官能的でしたけど

それと原作の魅力とはまた別な話だったんでしょうね。

 

あの舞台を見たとき、花總まりが何着着替えるか数えたんでした。

全部で13着?

こういうゴージャス感が宝塚の醍醐味でしょう。

 

さて。

一路真輝時代の雪組。

一路はヅカ一お歌が上手なトップ。中世的っていうか娘役より綺麗な男役でした。

下級生時代から割と有名だった一路さん。

でも座付き作家としては、一体どんな役を与えたら一路が光るか・・・今一つ

わからなかったような気がします。

そんな彼女に小池先生が探し出してきたのが「エリザベー

確かに、人ならぬものが似合ってたっていうか、なまじっかな役では

一路の女性っぽい部分が出てしまい、光らないんです。

いっそのこと、「死」という抽象的な役柄と感情のない、歌ばかりの役を与えてしまえという

事でしょうか。

組としては、初めての試みで当時の彼らの困惑と期待と必死感があふれ出てくるミュージカルでした。

 

二番手の高嶺ふぶきは、さらに男役としては美しすぎるタイプでした。

当時、「何が得意なのかわからない」と言われたものです。

下の轟悠と役替わりをさせられたり、どっちが2二番手だかわからないようなシーンも多々あって。

一路程歌えるわけでもない。でも香寿たつきのように踊れるわけでもない。

だけど、彼女が演じたフランツ・ヨーゼフは、誰よりも皇帝らしい皇帝だったと思います。

轟悠は「宝塚に本物の男がいる」といわれるビジュアル。

香寿たつきと星奈優里はダンスの天才。香寿はさらに独特の歌唱力付き。

トップ娘役の花總まりは、まだこの頃は下級生扱いでしたが

「エリザベート」の成功はひとえに花總の氷のような美が生きた作品でした。

 

一路真輝という人は完璧なトップではなかった。

欠点もかなりあった。それを支えたのは下級生です。

元々、優等生が多い雪組。

だからこそできた「エリザベート」でしょう。

 

私は、今回の雪組に関して早霧の歌を云々とは言ってないですよね。

組全体の歌唱力が落ちていると言っているだけです。

声や歌のよしあしっていうのは、そもそも持って生まれたものが多いです。

どんなに頑張っても彩吹真央の声は出ないし、夢輝のあの声も無理でしょうし。

そもそも私、優等生的な人は本当は好きじゃないし。

男役の魅力というのは「包容力」に尽きます。

ラブシーンを演じてなんぼ。これがトップですよ。

そういう意味では早霧せいなは、非常に生々しい色気を持った男役だと思います。

なんていうか・・・色悪っていうか。彼女の春興にはそういうものを感じました。

歴代のトップと同じように、早霧せいなにも「補う」組子が必要。

夢乃聖夏や未涼亜希並みの。

今のところ、それが望海風斗だけ(に見える)ところがもったいないんですね。

今回のショーは、顔見世興行です。

お望みの男役をどうぞ。気に入ったらファンになってね」って感じの。

だから、みんなに銀橋を渡らせてソロをとらせて。

そのチャンスを生かし切れなかった事が問題。

無論、ショーの構成も悪かったとは思う。

なんでもかんでも手拍子すればいいってもんじゃないし

でも、結果的にあれだけトップの出番が少なくて、下級生がばしばし

出てきたという事は、歌劇団側としても今の雪組には危機感を持っているのだと

思います。

彩風咲奈・彩凪翔の伸び悩みは昔からだし、ベテランとして支えるべき

蓮城まこと香陵しずる・鳳翔大等が今一つ個性と押しが足りない。

この4人って、水夏希時代とあまり変わらないのですよね。

せめて沙央くらまレベルに成長しててくれたら・・・・・と。

 

こういう事を書くと、また

ふぶきさんは最近、宝塚を見てないんだからあまり辛口批評しない方が

いいですよ」って言われそうですが、私のスタンスは変わりません。

そもそも「ふぶきの部屋」は超辛口ヅカ評がメインのブログだったんですし。

最近見てないから?組の何がわかるのよって?

わかるさーー 何年ヅカファンやってると思うの?

多少とも舞台芸術に関わりたいと思ってるんだもの。

色々な部分から冷静に語るのは当然の事です。

ここ数年、まず脚本から語るようになったのは、自分が今、脚本の勉強をしているからだし

ヅカ本にしても、どれくらい読んだかわからない。

皇室記事にしてもヅカ評にしても、それを書くために資料は読みます。

決して直感だけで書いているわけじゃありません。

 

戦前の宝塚のファンは半分が男性でした。

私以上の辛口批評を「脚本集」は載せていました。

1980年代に宝塚は小池修一郎や正塚晴彦を迎えて大きく変わりました。

にわか批評家が増えて、「楽しければいい宝塚」から

「舞台芸術としてどこにだしても恥ずかしくない宝塚になってほしい」的な

動きがあったわけです。

多分、当時、劇場の前ではさばき待ちしながらファンたちが

作品に対する超辛口批評をしていたでしょう。

しかし、90年代からの作家の質が落ちたことによって

「宝塚歌劇とは何か」という事がだんだんうやむやになってきたんですよね。

さらに、観客自体が本を読まなくなってきて、ちょっと文学的な作品になると

「難しくてわかんない」とさじを投げるようになる。

ちょこっとヅカ路線とは外れた小池・正塚の両氏が流れを変えちゃったというわけ。

今、上田久美子・小柳奈穂子・大野拓史らの原点回帰によって

やっと息を吹き返している状態。

でもショー作家の方は、ほとんど藤井大介頼みになってしまい、なかなか

いい作家が出てこない。

振付一つにしても、「型」「序列」ばかりが尊重されて、自由ではない。

だからダンスレベルはOSKの方が上なんじゃないかと思います。

っていうか、振付師がOSKには本当に自由に思い切りやってる感があるんですよね。

 

よい作品が生まれなければよいスターが生まれない。

今のトップたちが小粒に見えるのは「代表作」がないからなんです。

90年代に路線に迷い、作家のレベルを下げた事が今になって

つけが回ってきている。

全組そうですよ。100周年、101周年と浮かれている場合じゃないです。

そもそも何度も見ないとよさがわからない舞台やスターというのは

正しいありかたでしょうか?

新規のお客は一度しか見ません。その一度が問題なんですものね。

 

かつて「宝塚を見てみたいわ」と言われ、偶然手に入った

紫吹淳の「大海賊」「ジャズマニア」を見せたことがあります。

だけどあの時の紫吹は病み上がりで、声がひどく割れてて聞けたものではありませんでした。

私も劇場へ行ってから「しまった・・」と思ったけど、他にも若手がいるしなんて

思ってたんですよね。

四季や帝劇などを見る知り合い二人は、二度と「宝塚に行きたい」と

言いませんでした。

感想も「真ん中の人、ひどい声だったねーー」で終わり。

そんなもんですよ。普通の人は。

あの時、全ての歌を霧矢&北翔に任せていたら違ってたかもしれないけど

メインで歌うのはやっぱりトップだし。

おまけに紫吹はダンスも手抜きしている感じで。

病気だったからとかそういうのは一般の人には通用しないんですよ。

舞台は生もので一期一会。

 

批評と悪口の区別がつかない人がいます。

そういう意味で、ファンモード全開の方は

このブログを読むと傷つくばかりだから

読まない方がいいかもしれませんね。

という事で、コメント欄で言い合いするのはやめてね。

気に入らないからそれで構わないので。

 

 

 

 

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狂ってる

2015-09-01 07:00:00 | 政治

 もう、日本は狂ってるとしか言いようがないと思います。

日本全国的に見れば「そんな事ないよーー」的な話なのかも

しれませんが。

ブログのタイトル、決して大げさとは思えないの。

 

8月30日のいわゆる「安保法案反対デモ」の数。

12万人なんかいるわけないけど、それでもこんなに多くの人が

国会を取り囲むこと自体が異常。

そしてテレビでほくそえむ岡田代表やらにこにこの志位さんを見たら

吐き気がして

シールズやら主婦やら何やら、どうして騙されているってわからないのか。

民主党政権の時、国民はあんなにひどい目にあったこと、忘れたの?

70年前、日本がやったモロモロのほんとかどうかわからない

「悪い事」は覚えているのに、ソ連や中国の「共産主義」の怖さは忘れたの?

どれほどの人達が、騙され、殺されてきたか。

シールズの人達なんて捨て駒にすぎないんだよ?

邪魔になったら捨てられる、あるいは殺される、処分されるんだよ?

なんでそんな大人を信じるんだよっ

 

 「安倍政権を許さない」

じゃあ、どの政権なら許すのか?あの場にいただれか一人でも明確に

言える人がいたのか?

 岡田代表 

  「こんな憲法違反の法案を通すわけにはいかない。

 普通の国民が怒っていることを安倍政権にわからせないといけない」

こうやって煽って面白いの?ふつうの国民を騙して面白いか?

 小沢一郎 「こんな場にはあまり参加しないが、

         今回だけはなんとかして、

     いい加減でバカげた法案を阻止して、

           安倍政権を退陣に追い込みたい」

どこがどういい加減でバカげた法案なのか言ってみなさい。

 坂本龍一 「政治状況ががけっぷちになって、

           日本人に憲法精神が根付いていることを

          示していただいた。

        フランス革命に近いことが今まさに起ころうとしている」

ふ・・・フランス革命って

それこそ「集団的自衛権の行使」について何も知らない輩のいう事ではないか。

 

ああ。

愚かなり。

菅官房長官

「一部の野党やマスコミから戦争法案だとか

    徴兵制の復活などの宣伝もされ、

  大きな誤解が生じていることは極めて残念だ。

政府として、誤解を解く努力をしっかり行っていきたい」

国民の声に耳を傾けながら、国民の生命と平和な暮らしを守ることは、国としての責務だ」

 

なーんてのんきなことを言ってる場合じゃないでしょ。残念とか遺憾とか

もうそういう事はやめて「嘘つくな」でいいじゃないですか。

日本は狂ってるとしか言いようがありません。

ここまで無知な国民 おだてられ煽られ嘘つかれ、それに乗っかって

デモやって。

自称12万人の中でただ一人でも、法案の意味が分かってる人がいないという

事実。

ただ「憲法違反だぞーー」「徴兵されるぞー」と、噂レベルで盛り上がってる。

こんな集団、恐ろしすぎ。

ええじゃないか運動みたいなもの?と笑っていられない現実がそこに。

 

私の心境はもうゲッセマネのイエスですね。

 

コメント (31)
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