よし坊のあっちこっち

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危険な”以心伝心”

2008年08月04日 | いろいろ
今の若者は対人コミュニケーションが下手だという記事を目にした。その大きな原因が、家族としての会話不足に起因し、結局は目上の人への対応の仕方、他人との会話の取り方の訓練が日常生活で出来ないまま社会へ出てしまうことになるというもので、全く同感である。この風潮は少子化を含めた家族関係の劇的変化に加え、現代の若者の神器ともいえる携帯機器がその流れを益々加速させている。町にはコンビニが至る所にあり、家族と同居しても、「独り」でも生きていくのにとりあえず困らない。親離れして自立して生きていくのともちょっと違う「独り」である。

前にも書いたけれど、5時の退社時間になると、隣に上司がいるにもかかわらず、Eメールで「お先に」を送信して、黙って席を立つ今の若者のあり方を考えると、これからの日本はどういうことになるのか。

最近、日本の出生で、約3万人の赤ちゃんの片親が外国人でどんどん増えているとのニュースがあった。新生児100万人のうちの3万だから、比率はまだ低いが、あ~、日本もいよいよそういう時代が始まり、この比率が増えると言うことは相当難しい問題となるなと思う。

少子化に加え、着実に外国人が増えていくということは、実に大きな問題と思う。極端に言えば、ある日突然隣に外国人が引っ越してくる。多少日本語が出来たとしても、育った文化が違うわけだから、早晩、文化の衝突となる。文化の衝突は言葉で解決しないとどうしようもない。異文化の人に言葉で物事を理解してもらうのには、相当なコミュニケーションの労力を要する。これが実に大変なことなのである。

日本人は元来、「以心伝心」という、ちょっと外国人には説明の出来ない文化的背景で生きてきたから、「些細なことでも言葉で伝えないと、外国人には分からない」ということが、日本人には分からない。今でも、この独特な「以心伝心」を海外へ行った日本人があっちこっちでやって失敗している。言葉にしなければ伝わらないのだ。

島国ニッポンで居続ける限りはよいのだが、この「以心伝心」、これからはたいそう危険な日本人文化である。