よし坊のあっちこっち

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アメリカで働く、南部で働く

2008年08月28日 | ビジネス横丁こぼれ話
黒人の大統領候補者が出るまでになったとは言え、やはり、アメリカでの黒人差別は根強い。

広いアメリカ、南部で働くとなると黒人の比率は上昇するので、その採用を避けては通れない。そんなことは何も特別な事ではなく、ごく当たり前に考えていないといけないことなのである。

日本にいるビジネスマンで、とりわけアメリカへの出張が多く、所謂アメリカ通で通っている人は、人種問題も含め諸々慣れていると思われがちであるが、その多くは意外と疎いのが現実だ。アメリカは人種の坩堝、白人ばかり雇っていたらいかんのだ、等と日ごろから声高に言っている人間に限って、その実ちっとも分かってない。

会社のあるポジションの採用で、アドミで経験が長い白人女性に面接をしてもらうことにした。候補者は4人、3人白人、一人黒人である。彼女が選んだのは黒人であった。その理由を聞いたら、当該ポジションの仕事に、経験、やる気も含め、最も近いと感じたからとの答えであった。それ以来、彼女へのよし坊の信頼感は一層アップしたのは言うまでもない。

さて、採用報告を日本の御本社様へいれたら、早速、翌日電話が掛かってきた。「どんな人を入れたの?」。よし坊も意地が悪いから、「アメリカ人ですよ」。
御本社:白人?
よし坊:外れです。
御本社:アジア系?
よし坊:外れですね。
御本社:最近メキシコ人なんかが南部に増えているから、メキやん?
よし坊:それも違います。
御本社:それじゃ、もういないよな。
よし坊:そんなこと無いですよ、未だ出てない人種がいますよ。
御本社:まさか、黒人じゃないよね。
よし坊:そうです、黒人です。ここはアメリカ、とりわけ南部ですから。

アメリカ通もこんなレベルが横行しているのが現実だ。こんなことで電話なんかしてくるな、と言いたかったが、そこは抑えて受話器を置いた。あれから13年が経つ。日本人は果たしてどれだけ変わったのだろうか。