よし坊のあっちこっち

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泣けてくる「あの人にあの歌を」

2012年03月11日 | いろいろ
ジャーナリスト森哲志氏の「あの人にあの歌をー三陸大津波物語」を読んだ。あの震災で大切な人を失った被災者の方々の、痛恨の思いと、そんな中でも”元気”を貰った、思い出の歌を綴ったルポである。ひとつひとつのエピソードが、泣けてくる。

この世の中で、大切な人を失うことは、確かに日常的に起こっているけれど、それでも、一挙にあのような多くの人を失う現実には言葉を失う。戦後生まれのよし坊は、戦争の実体験は無いが、今回の災害は、正に「戦争」と言ってもよいのではないか。エピソードの中に、沖合いへと流されていく屋根の上で、仁王立ちになり、彼を見守る助かった人々に手を振りながら、やがて波間に消えていった漁師さんの話がある。海の男は、いつ何時そうなってもいいように、きっと腹のくくり方が出来ているのだろう。よし坊がそうなったら、とても真似できまい。

思い出の歌、心に残る歌。よし坊の場合、それは何だろうか。そんな話をワイフとしていたら、自然と、昔はいい歌が多かったな、と言う話になった。今風の歌にも、きっといい歌はあるのだろうけど、よし坊にもワイフにも、心に響かない。歳を取るとそうなるのか。実のところ、そこが分からない。しかし、やはり、昔の歌は良かった。

よし坊がそうなった時、ワイフがそうなった時、思い出の歌となるのは何なんだろう。その時にならなきゃ、分からん、のだろうな。

亡くなった方々に 「冥福」。