よし坊のあっちこっち

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映画三昧ーイレーネ・パパス

2009年04月09日 | 映画
彼女が突然現れた。歳老いたとは言え、彼女に間違いない。念のため配役紹介を確かめた。スクリーン上で観る何十年ぶりのイレーネ・パパスであった。

ギリシャ映画とか、ギリシャが舞台になった映画は一般的にあまり馴染みがないもので、目に触れる機会は少ない。ギリシャを舞台にした、「ナバロンの要塞」という戦争映画もあった。アンソニー・クインの「その男ゾルバ」もいい。しかし、ギリシャ映画の真髄は、やはりギリシャ神話に題材をとった作品なのではないだろうか。ギリシャ神話を読破したわけではないので、大きいことは言えないが、テーマは重く、エディプス王だとか、アガメムノン王などが出てきて、戦争を通しての親子家族の愛憎劇が続く。エディプス・コンプレックスだとか、エレクトラ・コンプレックスとかの言葉はこの辺りから出てきたと聞かされて納得することになる。

恐らく高校生の時だったろうと思うが、アートシアターで「エレクトラ」を観て、彫りの深い、逞しそうなイレーネ・パパスに初めて出会った。実際には、その前に「ナバロンの要塞」で女レジスタンス役で出ていたのを観ているのだが、その時はノーマーク。

王女エレクトラは、例のアガメムノン王の娘として生まれるが、母親が父親を殺したことを知り、その復習で母親を殺すギリシャ悲劇である。ギリシャ悲劇は、親殺しや、親と関係を持つなどの重いテーマが多いが、この映画では、彼女の凛とした姿が印象的だった。

劇場で見逃したアメリカ映画、「コレリ大尉のマンドリン」を観ていたら、40年ぶりのイレーネ・パパスに(再会)した。



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