日米外交の密約が漸く日の目を見た。政権交代の最大の意義は、今までの生活を劇的に変化させるものではなく、旧体制の下で隠されていた様々なヘドロが白日の下に晒される事にあるのだと思う。その意味では、今回の沖縄返還に纏わる密約が公になったことは、大きな成果だ。
このニュースを聞いたとき、あの、事件の渦中にあった西山太吉さんの事と、昔、この事件について澤地久枝さんが書いた「密約」の本を思い出した。当時、まず国会で密約をすっぱ抜いたのは、社会党の爆弾男、楢崎弥之助だったと思う。当時の事件の内容とこの本を読めば、どう考えても密約が有ったとしか考えられないのだが、自民党は、国民の視点を、男女のスキャンダルへと誘導し、結局本質の密約有無の議論はウヤムヤにされてしまった。
もし、今でも自民党政権が続いていれば、決して公にはされずにいたであろう。まだ埋もれているヘドロはいっぱいあるはずで、それを暴くだけでも、政権交代の意味は十二分に有ると捉えるべきだろう。戦後60余年のヘドロは、まだまだ堆積しているから、かなり時間が掛かることになるが、民主党の面々は、こころしてやってもらいたい。
野党の役目の一つは、あの楢崎弥之助のような爆弾男を養成し、舌鋒鋭く与党を困らせる事にあるのだが、どうも今の自民党には、期待できそうも無い。万年与党の垢がこびり付いてしまい、落とそうにもどうやって落として良いやら、皆目検討がつかないのかもしれない。
次に、メディアに目を転じたとき、今のメディアに、第二の西山太吉が居るだろうか。足でネタを稼ぐ記者がめっきり少なくなったと聞くから、これも期待できない。嘗ての活字ジャーナリズムが時代と共に映像のジャーナリズムへと重点が移り、テレビ局を中心とした映像のジャーナリズムの質の低下を見れば、そこからは何も生まれてこないだろう事くらいは想像が付く。政党も堕落しているなら、ジャーナリズムも堕落している、今はそのような時代なのかも知れぬ。
このニュースを聞いたとき、あの、事件の渦中にあった西山太吉さんの事と、昔、この事件について澤地久枝さんが書いた「密約」の本を思い出した。当時、まず国会で密約をすっぱ抜いたのは、社会党の爆弾男、楢崎弥之助だったと思う。当時の事件の内容とこの本を読めば、どう考えても密約が有ったとしか考えられないのだが、自民党は、国民の視点を、男女のスキャンダルへと誘導し、結局本質の密約有無の議論はウヤムヤにされてしまった。
もし、今でも自民党政権が続いていれば、決して公にはされずにいたであろう。まだ埋もれているヘドロはいっぱいあるはずで、それを暴くだけでも、政権交代の意味は十二分に有ると捉えるべきだろう。戦後60余年のヘドロは、まだまだ堆積しているから、かなり時間が掛かることになるが、民主党の面々は、こころしてやってもらいたい。
野党の役目の一つは、あの楢崎弥之助のような爆弾男を養成し、舌鋒鋭く与党を困らせる事にあるのだが、どうも今の自民党には、期待できそうも無い。万年与党の垢がこびり付いてしまい、落とそうにもどうやって落として良いやら、皆目検討がつかないのかもしれない。
次に、メディアに目を転じたとき、今のメディアに、第二の西山太吉が居るだろうか。足でネタを稼ぐ記者がめっきり少なくなったと聞くから、これも期待できない。嘗ての活字ジャーナリズムが時代と共に映像のジャーナリズムへと重点が移り、テレビ局を中心とした映像のジャーナリズムの質の低下を見れば、そこからは何も生まれてこないだろう事くらいは想像が付く。政党も堕落しているなら、ジャーナリズムも堕落している、今はそのような時代なのかも知れぬ。