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皮肉な社会、銃のアメリカ

2015年02月05日 | アメリカ通信
今公開中のアメリカ映画”アメリカン・スナイパー”が当たりに当たっている。クリント・イーストウッド監督の評判のこの映画は、ゴールデン・グローブやその他の映画賞にはノミネートされなかったが、最後の本命のアカデミーでノミネートされた。題材や映画のカテゴリーからみて、いかにもハリウッドらしいノミネートの仕方に思える。

悲劇のヒーローとも言われた,実在のNavy Seal屈指のスナイパー、クリス・カイルの自叙伝を題材にしている。テキサス出身のクリスはイラク戦争を中心に数々の武勲を立て、アメリカ軍創設以来の最強のスナイパーとまで言われるようになった。2009年退役後数年経った2013年、自叙伝「アメリカン・スナイパー」を出したが、翌年、PTSD障害を持つ元海兵隊のエディー・ロウスに銃で殺害され、悲劇的な死を遂げる。

銃社会のアメリカは銃規制されるどころか、この数年ますます規制が緩くなっている。先日も、たった二歳か三歳の子供が母親のバッグに入っていた銃を取り出し、銃が暴発し母親を撃ってしまった。同じような事件が頻発し始めているのが昨今のアメリカである。日本と違い、自分のみは自分で守る精神が徹底しているアメリカでは、銃の規制は恐ろしく困難なのである。

映画「アメリカン・スナイパー」がBoxOfficeを続ける中、著名なUCLAの法学教授のアダム・ウィンカーがこんな言葉を言っている。

”銃社会を擁護する人達は、銃があるから安全だ、と言う。それならば、アメリカで最も銃の扱いに慣れ、屈指の銃の使い手であるクリス・カイルが何故銃で簡単に撃ち殺されなければならないんだ。” 銃擁護派は教授の質問にどう答えるつもりなのだろうか。


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