よし坊のあっちこっち

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真珠湾攻撃とイラク戦争

2008年12月09日 | アメリカ通信
日本で、8月6日、9日に原爆被害追悼の日があるように、12月7日は、ここアメリカでは「リメンバー、パールハーバー」の日である。しかし、例年のニュースと異なり、今年は全体に報道が低調だったような気がする。金融危機からくる失業問題等のニュースにすっかり番組枠を奪われてしまったようだ。

この真珠湾攻撃、その発端をめぐって、アメリカが巧妙に仕組んだとの根強い見方が日本にあるが、アメリカの研究者の中にも、そういう意見を唱える人達がいる。FDR(時の大統領ルーズベルト)は事前に知っていたが、ごく一部へ情報を流すだけで、肝心のハワイへの警告は抑えたという話である。

当時、太平洋で大掛かりな日本の軍事展開があったわけだから、もし日本がアメリカと事を構えるとすると、ハワイは重要な目標のひとつであることは、軍事的にも至極当然な事であって、近々日本が何かやりそうだという情報をつかんでいたにもかかわらず、情報操作をしたとすれば、意図的な何かがあったとしてもおかしくない。そして、ハワイはアメリカではあるが、本土から遠く離れた島であり、多少攻撃されても良いとの思いはあったかも知れぬ。
当時の政治的経済的軍事的背景を巧妙にデザインしたアメリカのシナリオに、無知な日本が見事に乗っかってしまった図式のように見える。

ブッシュのイラク戦争も、巧妙に作り上げられたシナリオに、頭の悪い息子ブッシュが見事に乗っかってしまったと見える。副大統領チェイニーを筆頭とする当時破竹の勢いのネオコン達が有りもしない大量化学兵器をデッチ上げて戦争に突入したことが、最近のブッシュの演説で分かる。悔しそうに間違った情報で戦争突入をしてしまったことを認めた彼もネオコンの巧妙なシナリオにしてやられた口である。「間違って戦争突入したが、あのサダムは悪い奴だから、それを抹殺しただけでもあの戦争は良かった」と必死に正当化しているのが何とも空しく映る。同じく煮え湯を飲まされたのが国務長官パウエルだ。何の変哲も無い衛星写真を大量兵器存在の証拠写真として国連議場の場で説明させられ、大恥を掻いてしまった。これでブッシュの二期目を続ける気はなくなったのだろう。

アメリカが真珠湾から約30年後にベトナム、その約30年後にイラクと戦争ロードマップを歩いてきた。イラク後遺症が薄れる30年後、一体誰が次のシナリオを書き、その舞台は何処になるのだろうか。


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