TTP交渉が行き詰まって、その原因は日本の場合、コメを中心とした農業の保護だとされている。関税によって産業を護るというのは資本主義の原蓄積の段階のことであって、後は国の権力の基盤の問題だ。でも、今日農村にそんな力はないから、本当のところどうなのか、裏取り引きみたいなことはないのか、我々には分からない。
先だって病気見舞いに千葉県の旭市に行った。そして病院の周囲に農業用のハウスが林立して壮観だった。私は常々農業が発展していくには工業化する以外にないと思ってきた。雨風を凌ぎ温度を調整したハウスの中で均一に栽培されてこそ商品価値も高まる。病院の周辺のハウスにはそうした将来が実現している光景があった。残念ながら主として何が栽培されているのか確認することができなかったが、外観からは一種ではないように思われた。
農業は今後間違いなく工業化していくだろう。そして将来、第三次産業を凌ぐ生産性の高い産業分野に発展していくものと思う。
例えば野菜類は都市の中心部のビルの中で栽培され季節を問わず必要に応じて何時でも出荷できるようになるだろう。その時には現在のやっちゃ場(市場)はなくなるだろう。工業部品が工場に直接納入されるように農産物も直接消費者に届けられる日がくるものと確信している。
そして、農業に関する現在のような政治的な関与はまもなく終焉するはずだ。【彬】
下手な絵でごめんなさい。オオイヌノフグリですが、朝顔のようになってしまいました。