オシロイバナ
先ごろ、ネット上で花鋏を購入した。ショップ名を限定せず、品名だけで検索すると様々な種類の鋏が開陳された。価格も千円未満から1万円を超えるものまで多種多様。それなりに丁寧な説明もある。何度かスクロールして、結局、Amazonから3,000円のものを買うことに決め、注文した。注文したのは、午後3時頃だったか。すると受取印不要の配送で、翌日の午前10時前に届けられた。
なんと素早いものか。Amazonは、この鋏をどこで調達し、いつ誰に配送を指示したものやら。おそらく広大な敷地に多種多様な商品を前もって管理していて、その中から選び出しているのだろう。でもそんな多様な品物を前もって揃えておくことなどできるのだろうか。
今回だけではなく、以前、図書を購入した際にも同じように素早く配達してもらったことがある。こんな業務がなんなく行われるのは、通信機能が何十倍、何百倍かに発展したからであろう。注文から品揃えまで、ネット上でシステム化され、会計などの事務作業を含め、人手にたよらずに瞬時に執り行われる。あと残るのは、配送だけ。そういえば天候に関わらず、配達業の人たちは街中を飛び回たっている。今後は運送業のあり方が大きな問題として残ることになろう。
このような商形態になると町の小売業は太刀打ちできない。街中から軒並み小売業が撤退している。残るは居酒屋・飲食業だけである。でもウーバーイーツなどという料理の配達業が繁盛しているのをみると、この業界もうかうかしていられない、ような時代に到着したのである。【彬】