アサガミダケ。私にとっては、珍しく、不思議なキノコ。
私の勤める茨城の会社の事務所周りの草地に毎年、4~5月に現れる。ある年は点々と大量に、ある年は僅かに、無い年もある。気まぐれである。7~8年程前に或る社員から驚きの声で教えられた。「こんなところにアミガサダケがある! ヨーロッパでは高級食材のキノコなんですよ。珍しいですね」
長さ7~15センチ、ローソクのような形をして、カサは網目状。食用キノコに分類されるが、日本ではほとんど食されないようである。フランス、イタリアなどでは珍重され、バター炒めやシチュウで食べるそうだ。
不思議に思うのは
①フランス、イタリア料理好みの日本人がなぜ食べないのか?
②その味と香りはどんなものか?
であるが、おそらく、生では毒であること、栽培が難しいこと、などが理由であろうが、本当は日本人には味がわからないからではないだろうか。その国固有の食材の旨みはその国民にしか分かりにくいのではないか。キノコでいえば松茸の香りが分かるのは日本人だけじゃないかな。
世界三大珍味の一つ、トリフの味は、僕は食したことはないが美味しいのだろうか? 和食が世界文化遺産となったが、刺身に欠かせないワサビの味が外国人には分かるだろうか? 日本料理店が多いというロシアの寿司レストランでは、ワサビをつけて食べるらしいが味が分かるのかな。また、日本人に近い韓国人は鼻にツーンと抜けるワサビの辛さは苦手と聞いたことがある。
ところで、
世界中は大変多くの事件が起き、当該国民の反応も実に様々だ。理解しずらいところもある。人間は深い部分では同じかもしれないが、習慣、文化で覆われた部分では、みな「違う」のだろう。外国の人を理解するのは、善し悪しの判断の前に「違いがある」ことを理解することだな、といつもながら思う。
‥今回もキノコの話から、大袈裟な話になってしまった。 5月30日 岩下賢治
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