伝えたんく

日々の何気ないできごとに感じた幸せ

見ざる・聞かざる・言わざる

2008-02-12 20:42:40 | Weblog

 「見ざる・聞かざる・言わざる」というと、日光の東照宮内にある神厩舎の彫り物(猿の一生)のことを思い浮かべる方が多いだろう。 ひょんなことから興味を持ったことがある。町の中にどこかに、必ず立っている「面金剛(しょうめんこんごう)」様のことである。  

松戸市鵜森神社の面金剛

 面金剛というのはwikipediaによると、インド由来の仏教尊像ではなく、中国の道教思想に由来し、日本の民間信仰のなかで独自に発展した尊像である。庚申講の本尊として知られる。 道教では、人間の体内には三尸(さんし)という3種類の悪い虫が棲み、人の睡眠中にその人の悪事をすべて天帝に報告に行くという。そのため、三尸が活動するとされる庚申の日(60日に一度)の夜は、眠ってはならないとされ、庚申の日の夜は人々が集まって、徹夜で過ごすという「庚申待ち」の風習があった。庚申待ちは平安貴族の間に始まり、近世に入っては、近隣の庚申講の人々が集まって夜通し酒宴を行うという風習が民間にも広まった。

松戸市旭町、坂川沿いの面金剛

とある。 また、

 庚申講の本尊である青面金剛の像容は、一面三眼六臂で、手足に蛇が巻き付く姿が一般的で、密教明王像、特に軍荼利明王に通ずるものがある。日本では各地に石造の庚申塔が多数遺り、そこには「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿像とともに青面金剛像が表わされている例が多い。木造の古例としては、奈良・東大寺の木造青面金剛立像(重要文化財、東京国立博物館に寄託出品中)が著名である。

ともある。

文字だけの面金剛 柏市布施下

 仏教では庚申の本尊が面金剛だという。乗っている台座にはなぜ、必ず三猿がいるのだろうか。

猿は庚申信仰の申(さる)と結びついているということか。

 神道では庚申の本尊は猿田彦大神だという。ここにも猿との関連がある。

野田市中野台の猿田彦大神

猿が更新の使いとされることから三猿が彫られたともいう。

そしてその三猿(見ざる・言わざる・聞かざる)の何々せざるは猿にしゃれたとも言われている。また、様々な国で三猿にまつわる逸話もある。そしてどれも人間の欲に抑制をかける働きを持っているのだそうだが、専門家が研究中の分野でもあるそうだ。

コメント (6)
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