伝えたんく

日々の何気ないできごとに感じた幸せ

2008-02-22 23:14:10 | Weblog

昆明湖

 身分とか力とか、日本人にはあまり理解できない領域ではある。かつての士農工商の影響が今の自分にあるとも思えない。少し乱暴な言い方になってしまったが、地域によってはその時の問題が解決していないところもあると聞く。  今の政治に対して、文句があってもどうやって伝えればよいのか、そういう教育は実施してはいない。世界中から見ても大人しいと映るのではないだろうか。 かつて中国には清という絶大な権力を誇った王朝があった。その皇帝は、中国全土を支配するというのだ。

故宮の午門

 その象徴の紫禁城(故宮博物院)などは、映画ラストエンペラーや北京への旅行で見ることができる。その壮大さにびっくりするとともに、何代にも渡ってその権力を維持したことに驚いた。権力を立ち上げることは大変なことだが、維持することはもっと大変である。考え方の違う家臣や、下克上を狙うもの、一枚岩になることの難しさというのは、小さな組織であっても存在するものだからだ。  もっとびっくりしたのは、古くからの王室・皇帝の遊楽地の頤和園(いわえん)でのことである。頤和園の中には敷地の3/4を占める昆明湖という大きな湖がある。

頤和園の仁寿殿の前で

 1860年英仏連合軍によりほとんどが破壊されてしまったが、この公園がお気に入りだった西太后は、1880年軍費を流用して修復した。こんなことが許されるのか。そんな訳はなく、その後西太后の晩年には清朝は衰退し、時の皇帝溥儀はラストエンペラーになってしまった。その大きな湖が人口湖だと知った時には、国のことを考えず、自分の贅沢のために人を馬車馬のように働かせしまうことができる人間がいることに憤りを感じた。

 力というものは正しい方向に向けて使わなければ、やがて自らを滅ぼしてしまうものであることは今までの歴史の中でいくつも事例があるはずである。もっとも、近代史は最低60年経たないとその正しい評価が出ないから、今現在の状態については自分の死後何十年か経て分るものである。清王朝を引き合いに出して屁理屈を述べたが、今の自分に満足していない自分がいることを認識した次第である。

失礼いたしました。はい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログ村Ping

http://ping.blogmura.com/xmlrpc/okr7t7fen957