のんびりぽつぽつ

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「ある閉ざされた雪の山荘で」

2007年01月30日 22時41分55秒 | ★★東野圭吾
東野 圭吾 著 講談社文庫。

久しぶりの東野作品。
実は「手紙」と「秘密」も購入済みなんだけれど、どうしても読む気になれず・・(気力がないとこの2作品は無理な気がする・・・?)、ちょっと軽めなものはないかな~と、手にとってみました。

早春の乗鞍高原。そこにあるペンションに集められたのは、有名な舞台監督のオーディションに合格した男女7名。「豪雪に襲われて孤立した山荘での殺人劇」という設定で、3日間ストーリーを考えつつ演じるように、という指示をされる。
実際の殺人ではなくても、殺され役っていうのはいるはず?
犯人役は、外にいるのか、この7名の中にいるのか?
どういう基準で、どんな形で殺されるのか?
一体何人が?
同じ劇団に所属する6人に、別の劇団から参加した1人を含め、話は進む。

おもしろかったのは、地の文の使い方。
別の劇団から唯一合格して参加した1人が、所謂「探偵役」かな?という感じで、最初から一人称の単元が設けられ、ほかは三人称で物語は進むのだけれど・・・
ラスト、『探偵が人を集めてさてといい。。』だったっけ?その場面になると、微妙な違和感が現れる。
読んでいておかしくはないんだけれど、「あれ?あれれ??」って。

こういう進め方、表現力、さすがです。東野圭吾。

殺された人たちは果たして劇中での殺人なのか、実際に起こっている現実の出来事なのか、、?
ふっと、恩田陸の理瀬のシリーズを思い起こしつつ、似て非なる心理劇を読み終えた。

すこし前の作品だから、「悪意」とか「百夜行」のような雰囲気はないんだけれど、結構楽しめた。軽めに東野作品を読みたいな、って思った今回には大正解だったな、と思う。

「秘密」「手紙」さて、この2冊、どうしようー。
今年中に手がつくだろうか?気力が有り余らないと、、読めそうにないなあ・・・