去年8月には、それより更に10年程度古いとされ、「改正日本輿地路程全図」の基となったされる同じ長久保赤水が書いたもの等2点が発見されていました。
今回は、長久保以外の学者も竹島を日本領として認識していたことを示す、5点の資料なのだそうです。17世紀半ば以降、幕府や主要な藩、知識人に認識が広まっていたことの証になると言えます。
竹島が書かれた最も古いとされる日本地図の基となる更に10年前に作られた地図確認 - 遊爺雑記帳
江戸時代後期に作製された複数の地理学者らによる地図5点に、いずれも竹島が日本領として記載されていることが21日、島根県の竹島問題研究会の調査で分かった。政府は、竹島が記された初期の日本地図「改正日本輿地路程(よちろてい)全図」(1779年初版、長久保赤水作製)などをもとに「遅くとも17世紀半ばには竹島の領有権を確立した」と主張しているが、長久保以外の学者も竹島を日本領としていたことが裏付けられ、当時から認識が広まっていたといえそうだ。
研究会が、全国の図書館や博物館で確認したのは、寛政2(1790)年作製の「蝦夷風俗人情之沙汰付図(えぞふうぞくにんじょうのさたふず)全図」と「蝦夷草紙(えぞそうし)全図」(2点の内容は同じ)、寛政8(1796)年の「寛政亜細亜(かんせいあじあ)地図」と「日本並北方図(にほんならびほっぽうず)」(同)、文化3(1806)年の「華夷一覧図(かいいちらんず)」の5点。
研究会によると、「蝦夷」2点は幕府の蝦夷地調査隊に参加した探検家、最上徳内(もがみとくない)(1754~1836年)が作製し、現在の竹島と鬱陵島を日本領として茶色に彩色。「沙汰付図」には紀州徳川家の文庫「南葵(なんき)文庫」の蔵書印があり、地図を入手したことが分かるという。
「寛政」と「日本並」は地理学者、本多利明(としあきら)(1744~1821年)によるサハリンや朝鮮半島などの東アジア地図で、竹島を「松島」、鬱陵島を「竹島」と記し日本領としている。
地理学者の山村才助(1770~1807年)の「華夷」はアジアや欧州が描かれ、竹島を「松シマ」、鬱陵島を「竹シマ」と示し日本領として赤く彩色。同時代の地図には珍しい「日本海」の表記も。
研究会は「当時の著名な地理学者らの地図で共通して竹島を日本領としており、幕府や主要な藩、知識人に認識が広まっていたことが分かる」としている。
2月22日は「竹島の日」です。(2月7日は北方領土の日)
安倍首相は、島根県の条例で定め県が主催する「竹島の日」を、国が主催するようにするとし、衆議院選挙では公約に掲げていました。
しかし、昨年の「竹島の日」は、朴槿恵政権の誕生に配慮して、政府から島尻安伊子内閣府大臣政務官が参列するにとどめていました。小泉進次郎氏は2年連続で出席していました。
溝口島根県知事は、今年は首相をはじめ、菅義偉官房長官や岸田文雄外相ら関係閣僚を招待する意向を表明しています。
靖国参拝を果たした安倍首相は、今年も公約の"国主催"は果たしていませんが、どのようなメンバーの参加を決断するのでしょう。
【竹島の日】小泉進次郎青年局長 女子高校生の即答に決意新た - MSN産経ニュース
「安倍外交」の真価が問われる…首相は「竹島の日」式典に出席を (産経新聞) - Yahoo!ニュース
去年の来賓や開催内容は以下
島根県 : 平成25年2月竹島の日記念式典
今年の開催要領は以下
第9回「竹島の日」記念式典、竹島・北方領土返還要求運動県民大会の開催について
安倍首相が、米国の牽制に逆らって靖国参拝をしたのは何故か。習近平との首脳会談開催が水面下で進められているという風聞のなかで参拝したのは、今年の会談に備えて昨年中に実行したのだという成果はどうなのか。銃弾貸与のお礼を言おうとしていたり、慰安婦問題での水面下での交渉が進められているという風聞があるのに参拝を決行したのは何故か。(風聞は風聞であって、真偽のほどは未明です。)
少なくとも米国の牽制に逆らって参拝したのは事実ですから、安倍首相の真意は不明ですが、「竹島の日」の公約が今年も果たせない中、せめて出席者の配慮はしていただきたい。
靖国参拝の韓国の反応は想定の上で、最悪の現状がこれ以上悪くなりようがないとし、韓国への反撃として決断されたのか、韓国の反応は無視することにして決断されたのか。
「竹島の日」の対応が注目されます。
竹島の領有権について、国際司法裁判所への単独提訴が民主党政権時代から話題になっていましたが、実現されていません。
「選択条項受諾宣言」を韓国が行っていない(日本の提訴から逃れるため)から、単独提訴をカードとして残しておくためなのでしょうか。
今回の様な資料も追加され、日本側の証拠固めは十分なはずです。韓国の実効支配が長期化し、内容も充実が進む一方では、判決に不利となる一方です。(尖閣では、中国の施政管理実績が進む一方で日本側は実行支配の進展なし。)
フィリピンが中国に対して実施した、国連海洋法条約に基づく、「選択条項受諾宣言」が関係ない仲裁裁判所への提訴を、カード化するなり実施に踏み込む時がきていると考えます。
安倍首相の決断を期待します。
# 冒頭の画像は、「改正日本輿地路程全図」竹島の拡大図(図中の 2の部分)などは、以下でご覧ください。
改正日本輿地路程全図 他 : 写真
この花の名前は、シキンカラマツ 撮影場所; 六甲高山植物園(2013年 8月撮影)
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また、江戸政権というのは、李氏朝鮮を通じて、中国とも国交のあった国であり、東亜の安定期に一翼を担った秩序体制として、日本の版図であった竹島を領有権をないがしろにする事は出来ないと思います。それこそ、国際秩序に対する挑戦と言えるでしょう。
戦後秩序と言いますが、領土の侵犯はそれこそ、挑戦行為であって、戦後法が全てだとは言えませんし、法の支配とは、それぞれの国と地域の社会と人民とのコンセンサスによって、成り立つ体制であるだけに、歴史上、東亜が平和であった時代の、国際関係を証する地図の提示は、日韓間の争議に有効であると思います。
国際法は、力の支配によって挑戦を受けている状態にあり、中国のヘゲモンに対抗して、一国主義ではない国際秩序こそが、「戦後国際秩序の否定」を拒む事であり、周縁国と紛争を抱えている国が、反日のすり替えとして、秩序の尊重を訴えるというのは、笑止千万と言えるでしょう。