トランプ大統領が就任して、1週間が経過しました。選挙戦での発言そのままの就任演説には、支持者向け発言ばかりで、評価が下がりましたが、その後も、選挙戦での公約を大統領令(日本の報道では、大統領令とひとくくりで報道されていますが、実際にはグレードが複数あるとの説あり)にして連発する行為が続いています。
メキシコ国境での壁建設、TPP永久離脱、オバマケア撤廃等々、現状破壊が続出です。貿易赤字となっているとして、ジャパンバッシングも飛び出しています。
内政政策の雇用増加関連が先行されているようですが、外交政策でも懸念が高まっています。NATO批判、国連離脱懸念などありますが、最も注目されるのは、米中露関係。
第二次オバマ政権で顕著となった、パンダハガー主導の媚中政策に対し、現状では、「一つの中国」疑義発言が飛び出すなど、対中姿勢はオバマ政権時代とは異なる厳しい姿勢が見られます。他方、ロシアでの開発事業を進めてきたエクソンモービル前会長のティラーソン氏を国務長官に登用したり、国家安全保障問題担当補佐官に親露派のフリン氏をあてるなど、対露制裁解除をうかがわせる、従来政権の姿勢を覆す方向がみられます。
青山繁晴氏は「天才的破壊者」と称しておられますが、まさに現状破壊続々の大統領令や発言です。
トランプ大統領が署名した大統領令をまとめてみた - Outward Matrix
トランプは天才的破壊者だ。トランプ外交は常識外のことばかり。
佐藤論説委員は、プーチン外交の術中に嵌められることになり、米露の蜜月が長期に及ぶことは考えにくいとされています。懸念を示す米国の識者の声も紹介されています。
しかし、利益相反が懸念されていた、ティラーソン氏の議会承認も得られたトランプ政権の陣容は、明らかにロシア接近体制でしょう。
「天才的破壊者」のトランプ大統領。その破壊は、どこまで実現するのか。議会の予算承認が必要となるものもありますが、世界中が震撼させられ、注目しています。
いわれなきジャパンバッシングを受けている日本も、メキシコや中国のことを他人事と眺めていられない、バッシング対象となっています。
とりあえずは、今夜の電話会談に注目です。
# 冒頭の画像は、TPP永久離脱にサインしたトランプ大統領
この花の名前は、ボタンクサギ
政府広報(北方領土問題) - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。
メキシコ国境での壁建設、TPP永久離脱、オバマケア撤廃等々、現状破壊が続出です。貿易赤字となっているとして、ジャパンバッシングも飛び出しています。
内政政策の雇用増加関連が先行されているようですが、外交政策でも懸念が高まっています。NATO批判、国連離脱懸念などありますが、最も注目されるのは、米中露関係。
第二次オバマ政権で顕著となった、パンダハガー主導の媚中政策に対し、現状では、「一つの中国」疑義発言が飛び出すなど、対中姿勢はオバマ政権時代とは異なる厳しい姿勢が見られます。他方、ロシアでの開発事業を進めてきたエクソンモービル前会長のティラーソン氏を国務長官に登用したり、国家安全保障問題担当補佐官に親露派のフリン氏をあてるなど、対露制裁解除をうかがわせる、従来政権の姿勢を覆す方向がみられます。
青山繁晴氏は「天才的破壊者」と称しておられますが、まさに現状破壊続々の大統領令や発言です。
トランプ大統領が署名した大統領令をまとめてみた - Outward Matrix
トランプは天才的破壊者だ。トランプ外交は常識外のことばかり。
米露の関係改善は本物か 佐藤貴生 (1/28 産経 【一筆多論】)
米国のトランプ新政権が始動した。就任演説は大半が内政に割かれたが、外交面で気になる一文があった。「新しい同盟を形成する」。これはロシアとの関係をさすのだろうか。
政権には親露派とされる人物が少なくない。国務長官候補で米石油大手エクソンモービル前会長のティラーソン氏はロシアで油田開発を手がけ、ウクライナ軍事介入後のロシアへの制裁に反対したともいわれ、プーチン露大統領から「友好勲章」も授けられた。
軍人出身のフリン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は報酬をもらってロシア政府系のテレビに出演していた。親露派のウクライナ元大統領の顧問を務め、不正な資金を受け取っていた疑いが浮上して辞任した選対本部長もいた。
米露は歴史的な関係改善に向かうのか。近年は双方で大統領が交代するたびに一時は接近しても、仲たがいするケースが多かった。
プーチン氏は初めて大統領に就任した2000年の翌年、米中枢同時テロの発生直後にブッシュ大統領に電話で弔意と連帯の意を伝え、「テロとの戦い」を旗印に関係を好転させた。しかし、08年のロシアによるジョージア(グルジア)侵攻が冷や水をかけた。
09年に就任したオバマ大統領は「リセット」を呼びかけ、メドベージェフ露大統領と良好な関係を築くかにみえたが、再登板したプーチン大統領はウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合。米国を含む主要国が制裁を継続している。
筆者には、米露の蜜月が長期に及ぶことは考えにくい。それは、米国の国益や政策の裏をかく形で自国の存在感をアピールするのが、プーチン外交の特徴だったからだ。米国と関係がよくない国や政権に接近することに国益を見いだしてきたといってもよい。
シリア情勢では、アサド政権を支持するロシアが和平協議を開いて主導権を握った。しかし、イランをめぐっては米露の意見が対立する可能性も残る。トランプ氏は就任直後、イランに対するミサイル防衛(MD)確立の方針を掲げ、オバマ前政権が実現したイラン核合意をほごにしかねない態度を取る。ロシアはイランとシリア和平を主導するなど良好な関係を保っており、出方が注目される。
トランプ政権が中国を敵視する姿勢を取った場合のロシアの対応も焦点になろう。オバマ前政権に対しては中露が共闘する局面もみられたが、今後は米中の板挟みでロシアが苦慮する場面もあるのではないか。
対露協調には米国の識者も懸念を示す。テロに詳しいダートマス大学のダニエル・ベンジャミン氏は米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で、ロシアのシリア空爆による民間人の死者は米国などの8倍に上る-という英シンクタンクのデータを挙げ、ロシアの非人道ぶりを主張。プーチン政権のイスラム教徒への対応が、ロシアのジハーディスト(聖戦主義者)のシリアへの「輸出」につながっており、ロシアと組めば世界と米国内のイスラム教徒の反米感情が強まる危険性があると訴えた。
世界を驚かせるトランプ外交はまだ、始まったばかりだ。(論説委員)
米国のトランプ新政権が始動した。就任演説は大半が内政に割かれたが、外交面で気になる一文があった。「新しい同盟を形成する」。これはロシアとの関係をさすのだろうか。
政権には親露派とされる人物が少なくない。国務長官候補で米石油大手エクソンモービル前会長のティラーソン氏はロシアで油田開発を手がけ、ウクライナ軍事介入後のロシアへの制裁に反対したともいわれ、プーチン露大統領から「友好勲章」も授けられた。
軍人出身のフリン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は報酬をもらってロシア政府系のテレビに出演していた。親露派のウクライナ元大統領の顧問を務め、不正な資金を受け取っていた疑いが浮上して辞任した選対本部長もいた。
米露は歴史的な関係改善に向かうのか。近年は双方で大統領が交代するたびに一時は接近しても、仲たがいするケースが多かった。
プーチン氏は初めて大統領に就任した2000年の翌年、米中枢同時テロの発生直後にブッシュ大統領に電話で弔意と連帯の意を伝え、「テロとの戦い」を旗印に関係を好転させた。しかし、08年のロシアによるジョージア(グルジア)侵攻が冷や水をかけた。
09年に就任したオバマ大統領は「リセット」を呼びかけ、メドベージェフ露大統領と良好な関係を築くかにみえたが、再登板したプーチン大統領はウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合。米国を含む主要国が制裁を継続している。
筆者には、米露の蜜月が長期に及ぶことは考えにくい。それは、米国の国益や政策の裏をかく形で自国の存在感をアピールするのが、プーチン外交の特徴だったからだ。米国と関係がよくない国や政権に接近することに国益を見いだしてきたといってもよい。
シリア情勢では、アサド政権を支持するロシアが和平協議を開いて主導権を握った。しかし、イランをめぐっては米露の意見が対立する可能性も残る。トランプ氏は就任直後、イランに対するミサイル防衛(MD)確立の方針を掲げ、オバマ前政権が実現したイラン核合意をほごにしかねない態度を取る。ロシアはイランとシリア和平を主導するなど良好な関係を保っており、出方が注目される。
トランプ政権が中国を敵視する姿勢を取った場合のロシアの対応も焦点になろう。オバマ前政権に対しては中露が共闘する局面もみられたが、今後は米中の板挟みでロシアが苦慮する場面もあるのではないか。
対露協調には米国の識者も懸念を示す。テロに詳しいダートマス大学のダニエル・ベンジャミン氏は米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で、ロシアのシリア空爆による民間人の死者は米国などの8倍に上る-という英シンクタンクのデータを挙げ、ロシアの非人道ぶりを主張。プーチン政権のイスラム教徒への対応が、ロシアのジハーディスト(聖戦主義者)のシリアへの「輸出」につながっており、ロシアと組めば世界と米国内のイスラム教徒の反米感情が強まる危険性があると訴えた。
世界を驚かせるトランプ外交はまだ、始まったばかりだ。(論説委員)
佐藤論説委員は、プーチン外交の術中に嵌められることになり、米露の蜜月が長期に及ぶことは考えにくいとされています。懸念を示す米国の識者の声も紹介されています。
しかし、利益相反が懸念されていた、ティラーソン氏の議会承認も得られたトランプ政権の陣容は、明らかにロシア接近体制でしょう。
「天才的破壊者」のトランプ大統領。その破壊は、どこまで実現するのか。議会の予算承認が必要となるものもありますが、世界中が震撼させられ、注目しています。
いわれなきジャパンバッシングを受けている日本も、メキシコや中国のことを他人事と眺めていられない、バッシング対象となっています。
とりあえずは、今夜の電話会談に注目です。
# 冒頭の画像は、TPP永久離脱にサインしたトランプ大統領
この花の名前は、ボタンクサギ
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