遊爺雑記帳

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トランプ氏のゼレンスキー氏批判、新世界秩序の兆し プーチンに丸め込まれた?

2025-02-23 01:33:55 | ウクライナ全般
 トランプ米大統領は、就任からわずか4週間で外交政策の方向を劇的に転換している。米国は同盟国としての自らの信頼性を低下させ、世界への関与からも後退しており、各国との関係が根本的に再編される可能性もあると、WSJ・アレクサンダーウォード記者。
 
トランプ氏のゼレンスキー氏批判、新世界秩序の兆し - WSJ
 米国は同盟国としての信頼性を低下させ、世界への関与から後退している
 By アレクサンダーウォード 2025年2月20日

 ドナルド・トランプ米大統領は、就任からわずか4週間で外交政策の方向を劇的に転換している米国は同盟国としての自らの信頼性を低下させ、世界への関与からも後退しており、各国との関係が根本的に再編される可能性もある

 
トランプ政権の外交トップがロシアと和平交渉で示した譲歩は、欧州の同盟国に驚きを持って受け止められているトランプ氏はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を独裁者と呼び、交渉開始にあたって欧州各国とは一定の距離を保っている

 
中国が途上国への影響力維持に努める中、トランプ氏はこれらの国を支援する国際開発庁(USAID)を解体。さらに米政府がガザ地区を所有してパレスチナ人を移住させる計画は、米政府が数十年にわたり仲介しようとしてきた二国家解決案への取り組みを無に帰した

 さらにトランプ氏が掲げる
関税引き上げ計画は、米国主導のグローバリゼーションの終わりを告げるものとなっている

 トランプ氏が国際問題に対処するにあたり、歴代大統領と同じ方法を取るとは誰も期待していなかった。だが、1945年以来の路線から米国の外交政策をこれほど急速に方向転換することもまた、ほとんど誰も予想してはいなかった。

 
ほとんどの外交政策専門家は、米国が第2次世界大戦終結以来、自らが主導する同盟システムで国力の強化を支えてきたとみている。欧州、中東、そしてアジアの同盟国を守ると誓うことで、米国は他のどの国よりも自由貿易や世界の安定を保証する役割を担ってきた。その使命には、かつては旧ソ連、そして最近では中国に対抗することも含まれていた

 
トランプ氏の見方はこれと異なる。同氏は同盟国が米国に与えるよりも多くを米国から得ているとみている。また他国は米軍とその核の傘に安全保障を依存するのではなく、軍事費を増額すべきであり、米国の好意を得るための経済的インセンティブを提供すべきだと考えている。トランプ氏の外交政策観ははるかに取引的で、勝ち負けを重視するものとなっている。

 
ヘリテージ財団で国家安全保障・外交政策担当の副所長を務めるビクトリア・コーツ氏は、「トランプ大統領が第2次世界大戦後の秩序を放棄しているわけではない」とし、「もはや第2次世界大戦後の時代ではなく、地政学的な状況が変化したことを受け入れなければならない」と付け加えた。

 
トランプ氏は1期目の外交政策でも同じアプローチを取ったが、2期目では新たな要素を加え、米国の国境を拡大することや、一方的に海外の領土を獲得することも提案。ホワイトハウス入りする以前からパナマ運河の奪還やデンマークからグリーンランド獲得、さらにカナダを51番目の州にすることについて言及していた。

 さらに
就任後にもこれらの考えを繰り返したことで、それまでは唐突な発想に過ぎなかったものが米国の政策として現実味のあるものとなり、世界中の国々に対するシグナルともなった

 
外交問題評議会のリチャード・ハース名誉会長は、「外交政策で行われたことを元に戻すことや、二度と繰り返されない1回限りのことだと同盟国を説得するのは非常に困難だ。トランプ氏の1期目の当選後には可能だったかもしれないが、再選後はそうではない」と指摘。「米国の信頼性と予測可能性を巡る評判は、深刻なほど損なわれている」と述べた

 
直近の出来事は、トランプ氏が率いる米政府に対する同盟国の疑念をさらに深めている

 
トランプ氏は先週、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との電話会談後、ロシアの国際的孤立を終わらせる可能性のある交渉に同意ピート・ヘグセス米国防長官も、ウクライナ戦争を終結させるための和平交渉には、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟することが含まれないだろうとした
 
これでは、外交努力が始まる前からロシアが勝利を手にしたようなものだ

 
ヘグセス氏はその後、すべての選択肢は引き続き検討されていると述べ発言を撤回しただが、同盟国は、トランプ氏の米国が大西洋をまたいだ団結をほとんど気にかけていないとの印象を持つこととなった

 
JD・バンス米副大統領は14日にミュンヘン安全保障会議で演説を行い、欧州の同盟国は民主主義を破壊していると非難した。また、欧州各国政府がウクライナ和平交渉に参加するよう要請したにもかかわらず、米政府当局者らは、交渉の場に参加することはできないとし、欧州の見解を考慮すると述べただけだった

 
オバマ政権で国防長官を務めたチャック・ヘーゲル氏は、「いま起きていることは、第2次世界大戦後の世界秩序の基盤に対する深刻な挑戦だ」とし、「この国とこの世界の未来について、今ほど懸念を感じたことはない」と付け加えている
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アレクサンダーウォードは、ワシントンのウォールストリートジャーナルのホワイトハウスと国務省をカバーする国家安全保障記者です。
アレックスの報告は、特に国家安全保障理事会の内部の仕組みと、政権のトッププレーヤーが外交政策を策定し実行する方法に焦点を当てています。

 トランプ政権の外交トップがロシアと和平交渉で示した譲歩は、欧州の同盟国に驚きを持って受け止められている。
 トランプ氏はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を独裁者と呼び、交渉開始にあたって欧州各国とは一定の距離を保っていると、アレクサンダーウォード。

 中国が途上国への影響力維持に努める中、トランプ氏はこれらの国を支援する国際開発庁(USAID)を解体。さらに米政府がガザ地区を所有してパレスチナ人を移住させる計画は、米政府が数十年にわたり仲介しようとしてきた二国家解決案への取り組みを無に帰した。

 さらに、関税引き上げ計画は、米国主導のグローバリゼーションの終わりを告げるものとなっていると、アレクサンダーウォード。

 米国は他のどの国よりも自由貿易や世界の安定を保証する役割を担ってきた。その使命には、かつては旧ソ連、そして最近では中国に対抗することも含まれていた。
 トランプ氏の見方はこれと異なる。
 同盟国が米国に与えるよりも多くを米国から得ているとみている。また他国は米軍とその核の傘に安全保障を依存するのではなく、軍事費を増額すべきであり、米国の好意を得るための経済的インセンティブを提供すべきだと考えていると、アレクサンダーウォード。
 トランプ氏の外交政策観ははるかに取引的で、勝ち負けを重視するものとなっているとも。

 ヘリテージ財団のビクトリア・コーツ氏は、「トランプ大統領が第2次世界大戦後の秩序を放棄しているわけではない」とし、「もはや第2次世界大戦後の時代ではなく、地政学的な状況が変化したことを受け入れなければならない」と。

 トランプ氏は、2期目では新たな要素を加え、米国の国境を拡大することや、一方的に海外の領土を獲得することも提案。ホワイトハウス入りする以前からパナマ運河の奪還やデンマークからグリーンランド獲得、さらにカナダを51番目の州にすることについて言及していたと、アレクサンダーウォード。

 さらに就任後にもこれらの考えを繰り返したことで、米国の政策として現実味のあるものとなり、世界中の国々に対するシグナルともなったと。

 外交問題評議会のリチャード・ハース名誉会長は、「米国の信頼性と予測可能性を巡る評判は、深刻なほど損なわれている」と述べたのだそうです。

 直近の出来事は、トランプ氏が率いる米政府に対する同盟国の疑念をさらに深めていると、アレクサンダーウォード。

 トランプ氏は先週、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との電話会談後、ロシアの国際的孤立を終わらせる可能性のある交渉に同意。ピート・ヘグセス米国防長官も、ウクライナ戦争を終結させるための和平交渉には、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟することが含まれないだろうとした。
 これでは、外交努力が始まる前からロシアが勝利を手にしたようなものだと、アレクサンダーウォード。

 # ディールに強いことが取り柄のトランプ氏の政権が、逆にプーチン政権に丸め込まれている!

 ヘグセス氏はその後、すべての選択肢は引き続き検討されていると述べ発言を撤回した。だが、同盟国は、トランプ氏の米国が大西洋をまたいだ団結をほとんど気にかけていないとの印象を持つこととなった。

 JD・バンス米副大統領は14日にミュンヘン安全保障会議で演説を行い、欧州の同盟国は民主主義を破壊していると非難。
 また、欧州各国政府がウクライナ和平交渉に参加するよう要請したにもかかわらず、米政府当局者らは、交渉の場に参加することはできないとし、欧州の見解を考慮すると述べただけだった。

 1次政権時は、トランプ氏と議論(後に政権離脱)する能力優先のスタッフが入閣していたが、今回はイエスマンが多いと言われる組閣。
 ボロが観られますね。

 オバマ政権で国防長官を務めたチャック・ヘーゲル氏は、「いま起きていることは、第2次世界大戦後の世界秩序の基盤に対する深刻な挑戦だ」とし、「この国とこの世界の未来について、今ほど懸念を感じたことはない」と!

 交渉上手のトランプ氏が、プーチン氏を説きせて終戦に持ち込むのかと期待していましたが、逆にプーチンの言いなりに!
 任期を過ぎているゼレンスキー氏は、対話の資格がない等は、プーチンのゴリ押しをそのまま受け入れる情けなさ!
 英国で、戦中の首相任期延長の先例があるのを、プーチン氏もトランプ氏も知らない?

 1次政権時のトランプ氏は、メルケル独首相との意見対立(カナダでのG7時)では、安倍氏に仲介依頼していたことがありましたが、今のトランプ氏にはそうした人がいない。
 マスク氏が重用されているが、自分の事業の利益の為に高額資金援助をしたことでの繋がり!
 苦戦の大統領選を勝ち抜いたトランプ氏。しかし、2期目で先のない有限の大統領職。
 MAGを掲げていますが、短期でのレジェンド創りに走るのか、将来にも続く米国の主導権構築も考えているのか?
 混迷する世界の救世主の期待は、萎む一方の現状。。。


 # 冒頭の画像は、トランプ氏とゼレンスキー氏 (昨年9月)



  この花の名前は、アネモネ


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