中華民国政府率いる国民革命軍と中国共産党率いる中国人民解放軍との間で行われた内戦の結果、蒋介石が率いた国民革命軍が台湾に逃れ平定し、今日の国民党として残っていることはいまさら申し上げるまでもないことです。
中国共産党の人民解放軍は、攻めきれず残っていた台湾を、2012年に併合するという目標を掲げ戦略・戦術を構築・展開してきました。軍事的には、日米同盟に亀裂を生じさせるとともに米空母艦隊の第一列島線からの侵入を難しくし、第二列島線までの制海空権獲得に邁進しています。政治的には、台湾のメディア、解説者・学者、政治家の買収を進めています。そして世界に冠たる経済力で、台湾経済にも中国経済との交流なしではなりゆかない状況を産み出してきていますね。
馬英九・国民党政権が親中政策(独立は維持と言ってますが)を採って、中国共産党が支援している(民進党にも買収の魔手を伸ばしているという説もある)とは皮肉ですが、台湾側にすれば工業製品の輸出を増やす目的のECFAが、農水産製品の輸出増を招いているとは、まさに中国の戦略・戦術が着々と進行していることの証ですね。
民進党の地盤で、中国経済のおかげでの繁栄を、意図的に浸透させようとしているのですね。台湾への観光客も政治力で増やしていることも既に諸兄がご承知の通りです。
メディア、解説者・学者、政治家の買収に比べれば、単純明快・露骨で解りやすいのですが、台湾の国民の方々はどう受け止めるのでしょう?
来年 1月の総統選に向け、蔡英文両氏が活動開始したとのことですが、李登輝氏が起訴されました。有罪か無罪かは遊爺には知る由もありませんが、この時期の起訴には疑念を抱いてしまうのは遊爺だけなのでしょうか?
台湾総統選:元総統起訴の影響、焦点 選挙戦、本格スタート - 毎日jp(毎日新聞)
台湾、頑張れ。そして、日米もしっかり支援を!
# 冒頭の写真は、談笑する李登輝氏と蔡英文氏
神戸市立森林植物公園の青葉トンネルから長谷池へ向かう道
↓よろしかったら、お願いします。
中国共産党の人民解放軍は、攻めきれず残っていた台湾を、2012年に併合するという目標を掲げ戦略・戦術を構築・展開してきました。軍事的には、日米同盟に亀裂を生じさせるとともに米空母艦隊の第一列島線からの侵入を難しくし、第二列島線までの制海空権獲得に邁進しています。政治的には、台湾のメディア、解説者・学者、政治家の買収を進めています。そして世界に冠たる経済力で、台湾経済にも中国経済との交流なしではなりゆかない状況を産み出してきていますね。
台湾の対中輸出 農水産物が急伸 経済協定署名1年 (7/4 朝日朝刊)
中国と台湾が自由貿易協定に相当する経済協力枠組み協定(ECFA)に署名して1年。年初から関税引き下げが始まったが、台湾発の輸出が最も伸びたのは意外にも工業製品でなく農水産物。背後に中国側の意図が見え隠れしている。
「大陸まで20時間で運べる。こんな有利なところはない」。台湾最南部、屏東県枋寮地区で石斑魚(ハタの一種)という魚を養殖し、中国への輸出も手がける戴昆財さんは、最近の値上がりに満足げだ。
昨年まで1斤(600グラム)200台湾ドル(1台湾ドル=2・8円)程度だったのが、1.5倍に。中国で歓迎されるこの高級魚は、ECFAで関税が10.5%から5%へ下がり、活魚の出荷が解禁され需要が急増した。
今年1~5月、台湾の対中輸出は全体で前年同期比11.7%増の513億ドル(約4兆1千億円)。台湾ドル換算なら伸びはゼロに近い。だが、農水産物は前年の6倍にはね上がった。関税引き下げ効果に加え、中国の地方政府訪問団が昨年後半から魚や果物を組織的に買い付けたことが後押ししたとみられる。今年も攻勢は激しく、戴さんの養殖場には上海やアモイから訪問団が来た。
対中融和姿勢の馬英九・国民党政権を助け、それに批判的な野党・民進党を牽制するため、中国は民進党の地盤である中南部の農漁業を潤す姿勢に徹している。ある国民党幹部は「我々に代わって共産党が南部に金を注ぎ込んでいる」と自嘲する。
ただECFA後の中台協議は停滞ぎみだ。今後の関税引き下げ品目拡大には、中台とも産業保護の観点から扱いにくい分野が控える。台湾の経済界が求める投資保障協定の交渉も難航し、馬政権下で半年に一度必ず開いていた中台窓口機関のトップ会談は今年上半期の開催が見送られた。(屏東=村上太輝夫)
中国と台湾が自由貿易協定に相当する経済協力枠組み協定(ECFA)に署名して1年。年初から関税引き下げが始まったが、台湾発の輸出が最も伸びたのは意外にも工業製品でなく農水産物。背後に中国側の意図が見え隠れしている。
「大陸まで20時間で運べる。こんな有利なところはない」。台湾最南部、屏東県枋寮地区で石斑魚(ハタの一種)という魚を養殖し、中国への輸出も手がける戴昆財さんは、最近の値上がりに満足げだ。
昨年まで1斤(600グラム)200台湾ドル(1台湾ドル=2・8円)程度だったのが、1.5倍に。中国で歓迎されるこの高級魚は、ECFAで関税が10.5%から5%へ下がり、活魚の出荷が解禁され需要が急増した。
今年1~5月、台湾の対中輸出は全体で前年同期比11.7%増の513億ドル(約4兆1千億円)。台湾ドル換算なら伸びはゼロに近い。だが、農水産物は前年の6倍にはね上がった。関税引き下げ効果に加え、中国の地方政府訪問団が昨年後半から魚や果物を組織的に買い付けたことが後押ししたとみられる。今年も攻勢は激しく、戴さんの養殖場には上海やアモイから訪問団が来た。
対中融和姿勢の馬英九・国民党政権を助け、それに批判的な野党・民進党を牽制するため、中国は民進党の地盤である中南部の農漁業を潤す姿勢に徹している。ある国民党幹部は「我々に代わって共産党が南部に金を注ぎ込んでいる」と自嘲する。
ただECFA後の中台協議は停滞ぎみだ。今後の関税引き下げ品目拡大には、中台とも産業保護の観点から扱いにくい分野が控える。台湾の経済界が求める投資保障協定の交渉も難航し、馬政権下で半年に一度必ず開いていた中台窓口機関のトップ会談は今年上半期の開催が見送られた。(屏東=村上太輝夫)
馬英九・国民党政権が親中政策(独立は維持と言ってますが)を採って、中国共産党が支援している(民進党にも買収の魔手を伸ばしているという説もある)とは皮肉ですが、台湾側にすれば工業製品の輸出を増やす目的のECFAが、農水産製品の輸出増を招いているとは、まさに中国の戦略・戦術が着々と進行していることの証ですね。
民進党の地盤で、中国経済のおかげでの繁栄を、意図的に浸透させようとしているのですね。台湾への観光客も政治力で増やしていることも既に諸兄がご承知の通りです。
メディア、解説者・学者、政治家の買収に比べれば、単純明快・露骨で解りやすいのですが、台湾の国民の方々はどう受け止めるのでしょう?
来年 1月の総統選に向け、蔡英文両氏が活動開始したとのことですが、李登輝氏が起訴されました。有罪か無罪かは遊爺には知る由もありませんが、この時期の起訴には疑念を抱いてしまうのは遊爺だけなのでしょうか?
台湾総統選:元総統起訴の影響、焦点 選挙戦、本格スタート - 毎日jp(毎日新聞)
台湾、頑張れ。そして、日米もしっかり支援を!
# 冒頭の写真は、談笑する李登輝氏と蔡英文氏
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