中国軍の戦闘機が5月下旬に続いて、またもや自衛隊機に異常接近しました。
このことについて、習近平の軍への統制を疑う声が聞かれますが、そうではなく、習近平の「中華民族の偉大な復興の夢とは強軍の夢だ」と全軍に号令する対外強硬姿勢が背景にあると、産経の佐伯聡士中国総局長が指摘されています。青山繁晴氏も同様に、習近平政権の意思に基づいて行われていると指摘しておられました。
ADIZを設定した当初は、スクランブル実行の能力がまだないと言われていた中国空軍ですが、ここへきて、プロペラ機に対するスクランブルは可能な実力をつけてきたということでしょうか。
1回目は、中露合同軍事訓練の時で、自力なのか、露軍の支援で可能になったのかは不明でしたが、今回はスクランブルで接近したのか、パトロール(双方)で遭遇したのかは定かではありませんが、これで、2回のプロペラ機へのADIZでの接近実績を示すことができ、佐伯総局長が指摘される目的である、ADIZの運用管理が出来ているとの実績を示すことができ、能力がないとの評価に対抗することが出来ました。
但し、実力のレベルは不明です。
日本の今回の指摘への中国の反論で、日本のF15が異常接近しているとビデオを公開しました。パラセル諸島でのベトナムとの衝突でも、ベトナムが先に衝突してきたと反論していますが、嘘を堂々と大声言うことで、本当のことの様に見せかけてしまう、中国独特の戦術です。これは、南京大虐殺の誇大プロパガンダにも通じることですね。
日本は、この中国の虚偽癖へ反論をしていますが、具体的にアリバイを示すなど、捏造ビデオである証拠をより明確に示すべきでしょう。
今回の異常接近のきっかけとも指摘される、日豪2+2 で来日した豪・ビショップ外相は、「中国が一方的に設定した防空識別圏(ADIZ)には「緊張を高めるより減らす方法を取るべきだ」と懸念を示しています。
「安全保障協力に関する日豪共同宣言」を取り交わす安全保障での絆を持つ関係の両国であるとともに、オーストラリアにとっては資源輸出の特大顧客である中国。ケビン・ラッド元首相の様な親中首相が誕生したこともありました。そのなかで、中国をけん制する為の米軍の駐留を実現するなど、中国の脅威については日米と協調路線を採っています。
一方、「中国の指導者は中国の台頭は平和的なものと言っている。我々はそれを望む」との発言には、輸出顧客への配慮もにじんでいる様に見えます。
こうした国々と連携して、中国への抑止力を高め、同時に中国の虚偽癖を看過しない強い姿勢を示す必要がありますね。
小野寺防衛相の、対応に期待します。
# 冒頭の画像は、第五回日豪2+2の両国担当大臣
この花の名前は、センブリ 撮影場所;六甲高山植物園 (2013年10月 撮影)
↓よろしかったら、お願いします。
このことについて、習近平の軍への統制を疑う声が聞かれますが、そうではなく、習近平の「中華民族の偉大な復興の夢とは強軍の夢だ」と全軍に号令する対外強硬姿勢が背景にあると、産経の佐伯聡士中国総局長が指摘されています。青山繁晴氏も同様に、習近平政権の意思に基づいて行われていると指摘しておられました。
日本挑発習主席のの意図 中国総局長 佐伯聡士 (6/13 読売朝刊)
中国軍の戦闘機が5月下旬に続いて再び自衛隊機に異常接近したことで、習近平政権の軍に対する統制が利いていないとの見方があるようだが、それは違うのではないか。異常接近を恒常化させ、中国が昨年、東シナ海に勝手に設定した「防空識別圏」を効果的に運用していると内外に誇示する狙いがあるのだろう。
背景にあるのは軍トップである習国家主席の際立った対外強硬姿勢だ。実際、「中華民族の偉大な復興の夢とは強軍の夢だ」と全軍に号令する習氏の下で軍備増強が一段と加速している。
特に、防空識別圏を設定したばかりの空軍は最近、明らかに勢いづいている。空軍首脳は今春、日本の航空自衛隊に比べて中国空軍の水準が低いのではないかとの質問に対し、「そうとは限らない。やってみないと分からない」と、自信たっぷりに答えていた。
「軍事闘争の準備の深化に力を入れよ」という習氏の最高指示が出ている以上、中国軍が現場で弱腰を見せることは絶対に許されない。相手が日本なら、なおさら強硬姿勢に出るのが中国軍の行動原理にほかならない。昨年起きた中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射事件も同じ論理で起きたとみるのが自然だ。
中国軍の空、海での挑発行為は今後も続くに違いない。日本は、その不当性を国際社会に訴え続ける必要がある。
中国軍の戦闘機が5月下旬に続いて再び自衛隊機に異常接近したことで、習近平政権の軍に対する統制が利いていないとの見方があるようだが、それは違うのではないか。異常接近を恒常化させ、中国が昨年、東シナ海に勝手に設定した「防空識別圏」を効果的に運用していると内外に誇示する狙いがあるのだろう。
背景にあるのは軍トップである習国家主席の際立った対外強硬姿勢だ。実際、「中華民族の偉大な復興の夢とは強軍の夢だ」と全軍に号令する習氏の下で軍備増強が一段と加速している。
特に、防空識別圏を設定したばかりの空軍は最近、明らかに勢いづいている。空軍首脳は今春、日本の航空自衛隊に比べて中国空軍の水準が低いのではないかとの質問に対し、「そうとは限らない。やってみないと分からない」と、自信たっぷりに答えていた。
「軍事闘争の準備の深化に力を入れよ」という習氏の最高指示が出ている以上、中国軍が現場で弱腰を見せることは絶対に許されない。相手が日本なら、なおさら強硬姿勢に出るのが中国軍の行動原理にほかならない。昨年起きた中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射事件も同じ論理で起きたとみるのが自然だ。
中国軍の空、海での挑発行為は今後も続くに違いない。日本は、その不当性を国際社会に訴え続ける必要がある。
ADIZを設定した当初は、スクランブル実行の能力がまだないと言われていた中国空軍ですが、ここへきて、プロペラ機に対するスクランブルは可能な実力をつけてきたということでしょうか。
1回目は、中露合同軍事訓練の時で、自力なのか、露軍の支援で可能になったのかは不明でしたが、今回はスクランブルで接近したのか、パトロール(双方)で遭遇したのかは定かではありませんが、これで、2回のプロペラ機へのADIZでの接近実績を示すことができ、佐伯総局長が指摘される目的である、ADIZの運用管理が出来ているとの実績を示すことができ、能力がないとの評価に対抗することが出来ました。
但し、実力のレベルは不明です。
日本の今回の指摘への中国の反論で、日本のF15が異常接近しているとビデオを公開しました。パラセル諸島でのベトナムとの衝突でも、ベトナムが先に衝突してきたと反論していますが、嘘を堂々と大声言うことで、本当のことの様に見せかけてしまう、中国独特の戦術です。これは、南京大虐殺の誇大プロパガンダにも通じることですね。
日本は、この中国の虚偽癖へ反論をしていますが、具体的にアリバイを示すなど、捏造ビデオである証拠をより明確に示すべきでしょう。
中国機「距離150メートル保つ 国防省反論 別の接近映像を公開 (6/13 読売朝刊)
【北京=竹内誠一郎】東シナ海上空で11日、中国軍戦闘機が自衛隊機2機に最短で約30メートルの距離まで異常接近したことについて、中国国防省の耿雁生報道官は12日、中国が東シナ海上空に設定した「防空識別圏」内で自衛隊機2機を相次いで発見したため、中国軍戦闘機が150メートル以上の距離を保って識別行動を実施したと反論する談話を発表した。
耿氏はまた、今回の異常接近とは別に、11日午前に「防空識別圏」でパトロール中だった情報収集機「TU154」機に対し、自衛隊のF15戦闘機2機が接近、追跡してきたと主張。「接近」を情報収集機が撮影したとするビデオ映像2本も公開した。日本側が発表していない両軍機の「ニアミス」を公表することで、日本側への反論を強める狙いがある模様だ。
中国が軍内部で撮影した映像を公開するのは異例。映像では近距離にある自衛隊の戦闘機F15が写されているが、どちらが接近してきたのかは判別できない。
◇
小野寺防衛相は12日、中国国防省が映像を公開し、自衛隊機が中国機に異常接近したと主張していることについて、「映像を見たが、(自衛隊機は)国際法に従った安定的なスクランブル(緊急発進)をしている。中国側が危険ということであれば、全くあたらない」と反論した。防衛省内で記者団に語った。
【北京=竹内誠一郎】東シナ海上空で11日、中国軍戦闘機が自衛隊機2機に最短で約30メートルの距離まで異常接近したことについて、中国国防省の耿雁生報道官は12日、中国が東シナ海上空に設定した「防空識別圏」内で自衛隊機2機を相次いで発見したため、中国軍戦闘機が150メートル以上の距離を保って識別行動を実施したと反論する談話を発表した。
耿氏はまた、今回の異常接近とは別に、11日午前に「防空識別圏」でパトロール中だった情報収集機「TU154」機に対し、自衛隊のF15戦闘機2機が接近、追跡してきたと主張。「接近」を情報収集機が撮影したとするビデオ映像2本も公開した。日本側が発表していない両軍機の「ニアミス」を公表することで、日本側への反論を強める狙いがある模様だ。
中国が軍内部で撮影した映像を公開するのは異例。映像では近距離にある自衛隊の戦闘機F15が写されているが、どちらが接近してきたのかは判別できない。
◇
小野寺防衛相は12日、中国国防省が映像を公開し、自衛隊機が中国機に異常接近したと主張していることについて、「映像を見たが、(自衛隊機は)国際法に従った安定的なスクランブル(緊急発進)をしている。中国側が危険ということであれば、全くあたらない」と反論した。防衛省内で記者団に語った。
今回の異常接近のきっかけとも指摘される、日豪2+2 で来日した豪・ビショップ外相は、「中国が一方的に設定した防空識別圏(ADIZ)には「緊張を高めるより減らす方法を取るべきだ」と懸念を示しています。
中国軍機の接近「非難」 豪外相 憲法解釈見直し支持 (6/13 読売朝刊)
訪日中のビショップ豪外相は12日、都内で読売新聞との単独インタビューに応じ、東シナ海の公海上で中国軍機が自衛隊機に再び異常接近したことについて、「すべての当事者は地域の緊張の抑制を追求すべきだ。地域のバランスを崩すすべての行為を非難する」と述べ、懸念を示した。安倍内閣が進める集団的自衛権行使の憲法解釈見直しについては「豪州にとっても国際社会にとっても利益になる」と支持した。(ジャカルタ支局 池田慶太=東京で)
ビショップ氏は、アジア地域での中国と周辺国の緊張の高まりについて、国際法に沿った平和的解決の必要性を強調。「中国の指導者は中国の台頭は平和的なものと言っている。我々はそれを望む」と述べた。
中国が一方的に設定した防空識別圏(ADIZ)には「緊張を高めるより減らす方法を取るべきだ」と懸念を示した。南シナ海での行動を法的に拘束するため、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国が協議する「行動規範」の早期策定を、中国側に要請した。
一方、豪州で今年11月に開かれる主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)では、クリミア半島を編入したロシアを排除しない考えを示した。ビショップ氏は「G20は単にグローバルな金融・経済問題を議論するフォーラムだ。プーチン露大統領はG20メンバーであり(参加の権利を)行使するのは当然だ」と話した。
日豪関係については「既に強い経済関係を築き、文化的なつながりもある」とし、今年7月に予定される安倍首相の訪豪が一層の関係強化につながるとの期待を表明。また、豪州史上初の女性外相の立場から「人口の約50%を占める女性に労働機会を持たせるのは経済的に意味がある」と述べ、女性の社会参加に取り組む安倍首相にエールを送った。
訪日中のビショップ豪外相は12日、都内で読売新聞との単独インタビューに応じ、東シナ海の公海上で中国軍機が自衛隊機に再び異常接近したことについて、「すべての当事者は地域の緊張の抑制を追求すべきだ。地域のバランスを崩すすべての行為を非難する」と述べ、懸念を示した。安倍内閣が進める集団的自衛権行使の憲法解釈見直しについては「豪州にとっても国際社会にとっても利益になる」と支持した。(ジャカルタ支局 池田慶太=東京で)
ビショップ氏は、アジア地域での中国と周辺国の緊張の高まりについて、国際法に沿った平和的解決の必要性を強調。「中国の指導者は中国の台頭は平和的なものと言っている。我々はそれを望む」と述べた。
中国が一方的に設定した防空識別圏(ADIZ)には「緊張を高めるより減らす方法を取るべきだ」と懸念を示した。南シナ海での行動を法的に拘束するため、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国が協議する「行動規範」の早期策定を、中国側に要請した。
一方、豪州で今年11月に開かれる主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)では、クリミア半島を編入したロシアを排除しない考えを示した。ビショップ氏は「G20は単にグローバルな金融・経済問題を議論するフォーラムだ。プーチン露大統領はG20メンバーであり(参加の権利を)行使するのは当然だ」と話した。
日豪関係については「既に強い経済関係を築き、文化的なつながりもある」とし、今年7月に予定される安倍首相の訪豪が一層の関係強化につながるとの期待を表明。また、豪州史上初の女性外相の立場から「人口の約50%を占める女性に労働機会を持たせるのは経済的に意味がある」と述べ、女性の社会参加に取り組む安倍首相にエールを送った。
「安全保障協力に関する日豪共同宣言」を取り交わす安全保障での絆を持つ関係の両国であるとともに、オーストラリアにとっては資源輸出の特大顧客である中国。ケビン・ラッド元首相の様な親中首相が誕生したこともありました。そのなかで、中国をけん制する為の米軍の駐留を実現するなど、中国の脅威については日米と協調路線を採っています。
一方、「中国の指導者は中国の台頭は平和的なものと言っている。我々はそれを望む」との発言には、輸出顧客への配慮もにじんでいる様に見えます。
こうした国々と連携して、中国への抑止力を高め、同時に中国の虚偽癖を看過しない強い姿勢を示す必要がありますね。
小野寺防衛相の、対応に期待します。
# 冒頭の画像は、第五回日豪2+2の両国担当大臣
この花の名前は、センブリ 撮影場所;六甲高山植物園 (2013年10月 撮影)
↓よろしかったら、お願いします。