遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

【続】JA全中 5年後廃止

2014-06-14 23:58:58 | 日本を復活させる
 農業改革に置いて、JAは獅子身中の虫です。政府・与党は当初、JA改革こそが農業改革に繋がると、JA全中の地域農協への指導権廃止を打ち出し、長年の壁となっていたJA全中の実質廃止を目指していて賛同と賞賛を贈っていました。
 ところがこれは張子の虎で、実際には組織の名前を変えるだけで、実態は変わらないとの報道に接して、JA関係者への賞賛を取り消させていただきました。
 しかし、未だ綱引きは続いていて、林農水相は「全中の姿について「現在の制度とはかなり違うものになる」と述べておられるのだそうです。
 どう転ぶかは、これからの綱引きの結果を待つことになるのだそうですね。
 JA全中 5年後廃止 - 遊爺雑記帳
 政府・与党のJA改革は、偽物の張り子の虎だった? - 遊爺雑記帳
 
農協改革 今秋ヤマ場 政府与党 全中権限巡り攻防必至 (6/14 読売朝刊)

 政府の規制改革会議が13日に答申した農業改革案は、全国農業協同組合中央会(JA全中)の「役割、体制を再定義する」とし、地域農協への指導権廃止など大幅な組織改革を目指す方針を示した。JA全中への配慮から当初案にあった全中の「廃止」との表現は削られたが、農協の具体的な将来像に関する議論がヤマ場を迎えるとみられる今秋に向け、政府・与党と全中との激しい綱引きが繰り広げられそうだ。 (池田晋一、吉岡みゆき)

◇「抜本的見直し」
 「『廃止』という表現が、農協の解体と受け止められた。そういう表現を避け、新しい制度に移るという視点で(自民党農林族らと)建設的に話し合った」。改革会議で農業分野を担当した
金丸恭文座長は13日、「廃止」という言葉を削除した理由を説明した。
 
改革会議が5月に示した改革案では、全中を「廃止する」と表現したが、全中は猛反発。政府や自民党が調整した結果、10日の自民党案では「自律的な新たな制度に移行する」との表現に後退した。
 
13日の答申では、地域農協の自由な経営を制約しないよう、全中を「抜本的に見直す」との新たな表現を加えた。政府・与党が調整を繰り返し「最後のギリギリで突っ込んだ表現」(関係者)で、「後退批判」をかわそうとしたものだ。
 また、答申は、農産物の集荷や販売を担う全国農業協同組合連合会(JA全農)に対しては、条件を付けながらも株式会社化に「前向きに検討するよう促す」と強調した。地域農協が株主になることが想定されており、
独自性を生かした経営で利益を上げる農協ほど、JA全農に対して意見しやすくなる

◇全中の抵抗
 政府は、答申に盛り込まれた?農協の見直し?企業の参入促進策?農業委員会制度の見直し━━を実現するため、農協法などの関連法の改正案を来年の通常国会に提出する。
 
林農相は13日の閣議後の記者会見で、法改正後の全中の姿について「現在の制度とはかなり違うものになる」と述べた。現在の農協法には、全中が地域農協に対する経営指導を行う権限や、運営費を上納させる規定が盛り込まれている。答申には「廃止」という文言は入らなかったが、政府は、全中に強力な権限を与えているこうした規定を削除し、一般社団法人などの任意団体へ転換する方向へ向かわせる考えだ。
 13日に都内で講演した
全中の冨士重夫専務理事は、「議論や検証が行われず理不尽だ」と答申を批判した。ただ、答申では法改正について「(農協)組織内での検討も踏まえる」としている。冨士專務理事は講演で、近く独自の有識者会議を作り検討に着手することを明らかにした。あくまでも、自主的な改革を進めていく構えだが、全中が自ら抜本的改革を打ち出す可能性は低い。全中の権限が温存されれば、骨抜き批判が高まるのは避けられない。農林水産省は、年内にも農協法改正案の骨格を示す見通しだ。ある農水省幹部は「本当のヤマ場はこの秋」と見る。


 林農水相の現在とは全く異なるものになるとの発言に対し、全中の冨士重夫専務理事はあくまでも自主改革を唱えておられるのだそうですね。
 記事で指摘されている通りで、全中が自ら抜本的改革を打ち出す可能性は低いと考えられ、全中の権限が温存されれば、骨抜きのJA改革となってしまいます。
 政府与党と、JA全中との出来レースなのかどうか。どうやらそうでもなさそうですが、真贋はこれから正体が見えてくる様子です。
 長年の農業改革の獅子身中の虫とされ、厚く高い壁だったJA全中の権限剥奪を達成できるか、安倍首相、林農水省、石破幹事長のお手並みに注目ですね。



 # 冒頭の画像は、農協改革に関する自民党案を林芳正農林水産相(右端)に報告する自民党の農林系幹部議員。左端から森山裕、中谷元、斎藤健の各氏




  この花の名前は、ヤマラッキョウ  撮影場所;六甲高山植物園 (2013年10月 撮影)


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