遊爺雑記帳

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米・スペースX社のスターリンク衛星が、中国・ファーウェイの地上基地局を不用化

2020-07-22 01:23:56 | my notice
 4月22日、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから60基の人工衛星が打ち上げられたのだそうです。
 イーロン・マスク氏が率いるスペースX(エックス)社が打ち上げた衛星で、4万2000基の衛星を打ち上げて、地球の周りに高速インターネット通信網を張り巡らす「スターリンク(Starlink)計画」の、7回目の打ち上げ。
 
スペースXの通信衛星網を警戒する中国の人々 スターリンク衛星がファーウェイの基地局を無力化か(1/3) | JBpress(Japan Business Press) 2020.7.21(火) 姫田 小夏:ジャーナリスト

 4月27日、中国南部の雲南省上空で、闇夜を等間隔で一列に飛行する物体が目撃された。

 筆者は、スマホに送られてきた動画でその不思議な物体を見た。物体は光を放ちながら、画面左から右に向かって、およそ30度の上昇角度を保ちながらかなりのスピードで飛行していた。まるでSF映画に登場するUFOの編隊のようだ。動画の撮影者は「え、なにこれ・・・」と言ったきり言葉を失っていた。雲南では、多くの人が唖然として空を見上げていたという。

 その5日前の
4月22日、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから60基の人工衛星が打ち上げられた。中国・雲南省の上空を移動する物体群は、イーロン・マスク氏が率いるスペースX(エックス)社が打ち上げた衛星だった。

 
スペースXは、4万2000基の衛星を打ち上げて、地球の周りに高速インターネット通信網を張り巡らす「スターリンク(Starlink)計画」を進めている。多数の衛星を低軌道で網目のように配置することで、死角のない高速データ送信網を実現しようという計画だ。4万2000基という衛星の数は、英紙「オブザーバー」によれば「人類がこれまで宇宙に打ち上げた人工衛星の5倍に相当する」という。

 4月22日に行われたのはスターリンク計画の7回目の打ち上げで、中国のSNSには「世界の大変革の始まりだ」と感嘆する声が投稿された。

■スターリンクを米陸軍がテスト
 一方、
中国にはスターリンク計画に背筋を寒くする人たちもいる

 スターリンク計画を
警戒する理由は大きく2つある。1つは衛星が軍事的に利用される可能性があることだ。5月、米陸軍はスペースXと、スターリンク計画の衛星ブロードバンドネットワークをテストする契約を交わした。中国信息経済学会副理事長の呂廷杰氏は中国メディアの取材に対し、「スペースXの衛星ブロードバンドネットワークを、米国陸軍が通信システムに取り込もうという動きだ。スターリンクを民間向けと思っている人が多いが、そうではない」と答えている。

 
もう1つの理由は、次世代の通信インフラ構築における中国の競争力が失われることだ。

 地球上には、光ファイバーケーブルを敷設できず、携帯電話の電波も届かない地域が存在する。
スターリンクの衛星ネットワークを利用すると、地球上のあらゆる場所からインターネットに接続し、光ファイバーケーブル以上に低コストかつ低遅延で情報を送受信できるようになる

 こうした動きに伴い、中国では近年「
これまで建設してきた基地局が不要になってしまうのではないか」という声が出始めている。中国のファーウェイは170以上の国と地域で30億人以上の人たちを対象にインターネット接続サービスを提供しているが、スターリンク計画が進めば打撃を受けるのではないか、という懸念がある。

 中国の通信業界に詳しい項立剛氏(信息消費連盟理事長)は「地下、地上、水面、上空を1つのネットワーク体系に統合していくスターリンク計画の6Gと、地上の5Gネットワークは補完関係になる」と「上観日報」(解放日報Web版、4月28日)で主張するが、これに対して
「中国がリードする5Gのアドバンテージは跡形もなくなる」と危惧する声もある。

 
この主張は中国の著名な科学者とその妻によるもので、妻と対談をした経済評論家の曾高飛氏は、彼女が示した危機感を自身のブログでこう綴っている。「商業のみならず、軍事、国家機密を含めて、地球上のすべての情報が吸い上げられてしまうこの計画が米国の軍や政府と結びついているならば、中国は完全に弱点を握られることにもなる」。

■中国も衛星打ち上げで対抗
 もちろん中国もこの状況をただ傍観しているわけではない。
ファーウェイは2019年3月にフィンランドで開催された「6G ワイヤレス サミット」において、1万基の小型低軌道衛星を打ち上げる構想を発表した。投資額は99億ドル(約1兆600億円)を想定しているという。

 
2020年6月、ファーウェイは6G衛星の打ち上げ計画について、中国聯通(チャイナ・ユニコム)、銀河航天(ギャラクシー・スペース)との3社間協議書を締結した。すでに2020年1月、銀河航天は第1基となる5G衛星の打ち上げを行い、毎秒10ギガビットの通信速度で3分間のビデオ通話を実現している。

 
中国国家発展改革委員会は、政府が提唱する産業インフラ建設政策「新型インフラ建設」に、この衛星プロジェクトを組み込んだ。国家主導で6Gを視野に入れたインフラ整備を加速させる計画だ。

■中国のテスラユーザーがスターリンク計画を支援?
 イーロン・マスク氏が率いる米テスラ・モータースの新エネルギー車「テスラ」は、2018年6月に上海にテスラ社初の海外工場を建設して以来、中国で快進撃を続けている。

 新型コロナウイルスの影響で中国の競合自動車メーカーが相次いで事業を縮小させる中、テスラは富裕層を取り込み、シェアを拡大している。株価も上昇を続け、7月2日には「時価総額でトヨタを抜き自動車メーカーで首位に立った」と世界に報じられた。

 しかし、これは歪んだ構図を生み出している。「マスク氏が中国のテスラで稼いだ資金をスターリンク計画に送り込んでいるとしたら、中国のテスラユーザーがスターリンク計画を支援していることになる」(前出の曾高飛氏)からだ。

 
通信覇権をめぐる米中の激烈な戦いは、広大な宇宙空間にもつれ込もうとしている

 中国にはスターリンク計画に背筋を寒くする人たちもいると姫田さん。
 スターリンク計画を警戒する理由は大きく2つ。
 1つは衛星が軍事的に利用される可能性があること。米陸軍はスペースXと、スターリンク計画の衛星ブロードバンドネットワークをテストする契約を交わした。「スペースXの衛星ブロードバンドネットワークを、米国陸軍が通信システムに取り込もうという動きだ。」と、中国信息経済学会副理事長の呂廷杰氏。

 もう1つの理由は、次世代の通信インフラ構築における中国の競争力が失われること。
 スターリンクの衛星ネットワークを利用すると、地球上のあらゆる場所からインターネットに接続し、光ファイバーケーブル以上に低コストかつ低遅延で情報を送受信できるようになる。中国のファーウェイがこれまで建設してきた基地局が不要になってしまう可能性がある。
 「スターリンク計画の6Gと、地上の5Gネットワークは補完関係になる」との声もあるが、「中国がリードする5Gのアドバンテージは跡形もなくなる」と危惧する、中国の著名な科学者とその妻による声もあると姫田さん。

 中国側の対抗措置として、ファーウェイは2019年3月にフィンランドで開催された「6G ワイヤレス サミット」において、1万基の小型低軌道衛星を打ち上げる構想を発表しているのだそうです。
 2020年6月、ファーウェイは6G衛星の打ち上げ計画について、中国聯通(チャイナ・ユニコム)、銀河航天(ギャラクシー・スペース)との3社間協議書を締結。銀河航天は、既に 1月に第1基となる5G衛星の打ち上げを行い、毎秒10ギガビットの通信速度で3分間のビデオ通話を実現しているのだと。

 スペースX社を率いるイーロン・マスク氏は、テスラ・モータースも率いている。新エネルギー車「テスラ」は、2018年6月に上海にテスラ社初の海外工場を建設して以来、中国で快進撃を続けている。
 つまり、「マスク氏が中国のテスラで稼いだ資金をスターリンク計画に送り込んでいるとしたら、中国のテスラユーザーがスターリンク計画を支援していることになる」と指摘するのは、前出の「中国がリードする5Gのアドバンテージは跡形もなくなる」と危惧する経済評論家の曾高飛氏。

 米中の激烈な戦いは、広大な宇宙空間にもつれ込もうとしていると姫田さん。



 # 冒頭の画像は、スペースX社の衛星打ち上げ風景




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