遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

スペインの全国管区裁判所 江沢民元国家主席等に逮捕状

2013-11-21 23:05:03 | 中国 全般
 スペインの全国管区裁判所は、チベットでの「集団殺害」容疑で中国の江沢民元国家主席、李鵬元首相ら元政権幹部5人に逮捕状を出したのだそうですね。
 スペイン国籍を持つ亡命チベット人や支援団体が告発したのだそうで、スペイン司法当局は、国家指導者らの人道犯罪が当事国で裁かれない場合、第三国の法廷が管轄権を持つという考え方なのだそうです。
 快挙ですが、他国内のことでも逮捕状を出してしまえるという制度が通用するということにも驚きです。
 韓国が真似し始めたらやっかいなことになります。

スペイン 江沢民氏に逮捕状 中国元主席 チベット「集団殺害」容疑 (11/21 読売朝刊)

 【パリ=三井美奈、北京=蒔田一彦】スペインの全国管区裁判所は19日、1980~90年代、チベットでの「集団殺害」容疑中国の江沢民元国家主席、李鵬元首相ら元政権幹部5人に逮捕状を出した
と発表した。スペイン当局による捜査は困難とみられるが、江氏らは訪欧した場合、渡航先で身柄を拘束される可能性がある。
 江氏らに対しては2006年、スペイン国籍を持つ亡命チベット人や支援団体が、チベットで拷問や殺害など組織的な人道犯罪を行ったとして告発していた。
 
スペイン司法当局は、国家指導者らの人道犯罪が当事国で裁かれない場合、第三国の法廷が管轄権を持つとの立場
を取る。1998年には、南米チリで独裁体制を敷いたピノチェト元大統領がロンドン滞在中、スペインの犯罪者引き渡し要請に基づいて英警察に逮捕された。
 これに対し、中国外務省の洪嘉副報道局長は20日の定例記者会見で、「事実ならば、強烈な不満と断固たる反対を表明する」と反発した。洪氏は今回の告発を、チベットの独立を目指す勢力による「卑劣な行為」と厳しく非難。中国とスペインの関係悪化を避けるため「誤った決定を改めるようスペイン側に要求する」と述べた。


 過去に、チリのピノチェト元大統領が逮捕に至った実績もあるのだそうで、単なる形式的なものではない本気で実行される逮捕状ですから重みがあります。
 逮捕した後の裁判への証拠固めなどどうするのか、告発者の証言だけで公判維持されるのか、チベットに行って検証は困難でしょうから、工程が気になるところです。
 チリのピノチェト元大統領の場合は、英国で逮捕された後、チリで裁判が行われることとなりチリに戻され、裁判が繰り返され、終身上院議員の免責特権を剥奪されたり、人権侵害で自宅軟禁されたりして、更に不正蓄財の容疑で妻が逮捕されていましたが、2006年、ピノチェトの死亡により裁判が終わったのだそうですね。
 
ピノチェト裁判(チリ)とは?
 捨てられた独裁者ピノチェト

 江沢民等が欧州に行くことがあるのか、行った場合にスペイン以外の国での逮捕はあるのか注目されますが、江沢民の健康が悪化しても、欧州などの外国の病院で診断・治療が受け辛くなったのは間違いないでしょう。

 中国が核心的利益と明言しているチベットに関連して逮捕状を出したスペインの全国管区裁判所の英断には、拍手を贈ります。
 それだけ、スペインでも中国の人権問題の惨状が認識されている証です。
 中国の経済的な報復が始まることでしょう。フィリピンに対しては、経済制裁の他に今回の台風災害に対する人道的な面でも制裁するという低レベルな中国の文化が世界に知れ渡りました。
 スペインへの制裁も、中国の極悪振りが世界に知れ渡ることとなるでしょう。
 スペインが負けずに頑張っていただけることを期待しますし、この際、世界が一丸となって中国共産党の人権弾圧を指摘することを願います。





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1 コメント

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辺境 (RYU)
2013-11-22 07:48:08
インドとの協力も気になるところです。チベット亡命政府がある上に、中国とはBRICsとはいえ、利害を争うライバル国同士ですが、インド政府は決定的対立を恐れ、また、亡命政府側もインドとの折衝が悪くなる事に対する配慮から、辺境の地にあるスペインを選んだという事でしょう。

国家とは領土や国民ではなく、人間によって成り立つ事を、ダライラマの流転からは観れますが、中国の覇権主義と、法の支配によってステイクホルダーを増やしていく公共戦略とは、いずれにしても決定的対立を起こすものとなるでしょう。チベット虐殺が公共の利益に反する、という事から出た判断なのでしょうが、国家による人道的介入の新たな局面と言えると思います。弱国であっても、強国と対峙できる唯一の方法でしょう。
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