遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国の中川政調会長への待遇格差 【日中与党交流協議会)】

2006-02-26 02:24:35 | EEZ 全般
 冷え切っている隣国との関係を打開しようとの動きが続いています。
 12日夜、ソウルで開幕した「日中韓賢人会議」に続いて、22日には、日中与党交流協議会が閉幕しました。
 NIKKEI NET:中国ビジネス特集/(2/13)日中韓賢人会議開幕・中曽根氏「東アジア経済機構を」
 中日与党交流協議会の第1回会合 北京で開催
 Sankei Web 産経朝刊 日中与党交流協議会 歴史共同研究で大筋合意(02/23 05:00)
 Sankei Web 産経夕刊 共同歴史研究 多国間で検証を 訪中の中川氏提案(02/21 15:00)

 中国側は、毎度の事ながら「靖国」「歴史問題」の繰り返しです。
 「日中与党交流協議会」は北京で開催され、日本からの訪中者は中国要人の誰と会えるかを意識し、中国側も十分承知で、メリハリをつけた対応をしました。
 2/23の産経朝刊によると、自民党の中川秀直政調会長と二階俊博経産相にたいし中国側は、待遇面で大きな格差をつけたのだそうです。

 協議会では、中川氏は「日中関係は川を逆流する船のように、進まなければ退く関係だ。中国側のリーダーがリスクをとったときには、私どもも最大限協力、努力をする」と述べ、日中首脳会談の再開を要請。これに対し、王氏は「協議で最も観点が異なったのは靖国問題だ。日本の与党に正しい認識を持ってもらいたい」と述べ、小泉純一郎首相による靖国神社参拝を重ねて批判した。のだそうです。

 また、小泉首相の側近で安部幹事長とも近い中川氏は上海での講演で、「小泉首相が安心して引退できるのは『路線と人』を残しているからだ」と指摘。「日中関係は摩擦と協調が共存する関係に成熟すべきだ」と述べ、次期政権以降も対中路線は大きく変わらないとの認識を表明していたそうですが、中国側は機敏に反応し、歓待ではなく「冷たい処遇」に切り替えたのだそうです。
 中川氏が会談を期待していた呉邦国全国人民代表大会常務委員長、曽慶紅国家副主席らには会えず、会談できたのはナンバー8とされる李長春政治局常務委員だったそうです。また、22日に予定されていた中国外交部主催の昼食会は、二階経産相と温家宝首相との会談準備を理由に、急遽中止となったのだそうです。
 中川氏が協議会で提案した日中両国による歴史共同研究についても、最終日の22日に受入姿勢をしめしたものの、前日の中国報道官の記者会見では「(中川氏は)甘い幻想を抱くべきではない」と冷や水を浴びせる風当たりの強い中国側の態度だったようです。
 
 中川氏は22日の記者会見で、「(認識が)異なる問題が存在するのも当然で、両国が対話や接触を続けないといけないとしっかり伝えることができた」と今回の訪中を総括したが、日中関係の難しさを改めて実感したようだ。 (赤地真志帆)

 二階経産相は、温家宝首相と会談しました。温首相が日本の閣僚と個別に会うのは平成16年4月以来のことなのだそうです。
 靖国問題については「一部の指導者が両国の歴史を正しく理解することなく今日に至っていることに対し残念に思う」とのべたとのことですが、一部の指導者を批判し、それ以外の日本は違うとするようにもとれる表現は、朝貢外交で隷属するものは認めるとの中華思想で、相変わらずです。北京五輪への日本企業参入に歓迎の意向を表明したのだそうです。
 東シナ海ガス田問題については、「係争を棚上げし、平和の海として協力していく」との立場を伝えたそうです。
 二階経産相は、唐家セン国務委員との会談で東シナ海ガス田開発をめぐる次回政府間協議を3月上旬に北京で行うことを合意していました。また、薄煕来商務相との会談では、環境・省エネフォーラムを、日本で5月に開くことで一致しました。
 旧竹下派出身で親中派の二階経産相への中国側の配慮は、中川氏に比べ格段の差です。

 隷属朝貢外交ではなく、自国の国益を念頭に置いた外交での両国の益になる国交が改善されることを願います。
 そんな桃源郷は別として、賢人会議での中曽根さんが引用の小平の言葉の「今解決出来ない問題は、今解決しないという解決策がある」という歴史認識の問題対応(悪く言うと先送りですが...。)や、冒頭の協議会での中川発言の「日中関係は川を逆流する船のように、進まなければ退く関係だ。」との認識での積極的な取り組みが望まれます。

 
 
 

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中国はなぜ「反日」になったか  胡錦涛の反日行動計画

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2 コメント

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ホント朝貢外交そのものの姿! (tsubamerailstar)
2006-03-05 01:28:15
こんばんは!全く苦笑してしまう光景ですよねぇ。

中国側としては、ポスト小泉を睨んだ日本を牽制したいという露骨な動き以外の何物でもないと思いますが、その辺の意図は昨今の素人でも見抜き、反発を食らうだけのように思うのですがねぇ。



あちら側が望むような関係改善というのは難しいのではないでしょうか?

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Re: ホント朝貢外交そのものの姿! (遊爺)
2006-03-05 23:05:46
tsubamerailstarさん、こんにちは。



>あちら側が望むような関係改善というのは難しいのではないでしょうか?



小泉以後を、抵抗勢力復活の場と考える人がいて、旧態の隷属朝貢外交に戻そうとしている人たちが復権することがないのと同じですね。



 日本企業の誘致には熱心ですから(日本や米国企業は、インドや他のアジアの国にも目を移し始めています)、政令経熱とは違う新しい政経分離のおつきあいを、双方で合意できればとも願っています。

 江沢民以来のあちらの国の歴史教育は、若者ほど反日という状況を生み続けていますので、望みは薄まるばかりですが...。



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