米国務省のキロン・スキナー政策企画局長。ブッシュ政権のコンドリーザ・ライス国務長官との共著『レーガン大統領に学ぶキャンペーン戦略』は、共和党選挙関係者の間でバイブルとされているのだそうです。
そんな彼女を、長官直轄の政策企画局長に任命したのはマイク・ポンペオ国務長官。
「中国はわれわれにとって、長期にわたる民主主義に立ちはだかる根本的脅威である。われわれのライバルであるのみか、数十年前まで予想もしなかったグローバル覇権国とみることができる」と、ドナルド・トランプ米政権が、中国を覇権抗争の相手国と見なしていることを明確にしたのだそうです。
白人国家ではない相手(中国)との偉大なる対決と、人種の違いに言及したことで物議を醸したこともさることながら、歳川氏が注目するのは、「米国務省は現在、中国を念頭に置いた『X書簡』のような、深遠で広範囲にまたがる対中取り組みを検討中」と語ったことだと。
米ソ冷戦時代に対ソ連封じ込め戦略を打ち出した初代政策企画局長のジョージ・ケナン氏の『X論文』を念頭に置いたもので、新冷戦時代のための対中戦略を策定中と宣言したのだと。
また、彼女の認識は、米国の政治学者サミュエル・ハンチントン氏が1990年代に提唱した「文明の衝突」論を念頭に置いたものだと言うのは、東京大学法学政治学研究科の小原雅博教授。
ハンチントン氏は、文明を「最高の文化を持つ人間の集団」と定義し、「すべての国は文化を共有する文明圏に参加し、協力しようとするが、文化的に異なるものには対抗しようとする」と論じた。同氏によれば、冷戦後の紛争の根本的原因は文化的なものであり、主要な国際政治上の紛争は異なる文明を持つ国家や集団の間で起き、その中でもイスラム文明と中華文明が西欧文明に対し最も衝突の危険が高いとされたと。
習近平氏の「文明の対話」と米国で復権する「文明の衝突」:日経ビジネス電子版
マイク・ペンス副大統領は、昨年10月、対中“宣戦布告的”講演をしたのだそうですが、24日、ウッドロー・ウィルソン国際センターで講演する予定があるが、米中和解からほど遠い内容になるはずだと歳川氏。
米中の新冷戦は、留まることなく進行している様ですね。
# 冒頭の画像は、マイク・ポンペオ国務長官
この花の名前は、ヤマブキソウ
↓よろしかったら、お願いします。
そんな彼女を、長官直轄の政策企画局長に任命したのはマイク・ポンペオ国務長官。
「中国はわれわれにとって、長期にわたる民主主義に立ちはだかる根本的脅威である。われわれのライバルであるのみか、数十年前まで予想もしなかったグローバル覇権国とみることができる」と、ドナルド・トランプ米政権が、中国を覇権抗争の相手国と見なしていることを明確にしたのだそうです。
【永田町・霞が関インサイド】米国務省の凄腕女性局長が「中国封じ込め宣言」 新冷戦時代の対中戦略を策定中 - zakzak 2019.6.18
米国務省のキロン・スキナー政策企画局長の名前を知っている読者は、ほとんどいないと思う。
シカゴ出身の黒人女性58歳。生粋の共和党員である。米ハーバード大学で国際政治学博士号取得。昨年8月に現在のポストに就くまでは、私立の名門、カーネギー・メロン大学教授(国際関係論)を務めた。
スタンフォード大学フーバー研究所主任研究員、ニュート・ギングリッチ元下院議長の外交アドバイザー、ブッシュ政権(子)の国家安全保障教育委員会(NSEB)メンバーなどを歴任。同ブッシュ政権のコンドリーザ・ライス国務長官との共著『レーガン大統領に学ぶキャンペーン戦略』は、共和党選挙関係者の間でバイブルとされている。
このような大物を単なる局長であるが、長官直轄の政策企画局長に任命したのはマイク・ポンペオ国務長官だ。
この人事は、同氏の慧眼に負う。その証しといえるのが、4月29日にワシントンで開催されたニュー・アメリカ(新米国研究機構)主催の「安全保障セミナー」でのスキナー氏の基調講演である。
「中国はわれわれにとって、長期にわたる民主主義に立ちはだかる根本的脅威である。中国は経済的にもイデオロギー的にも、われわれのライバルであるのみか、数十年前まで予想もしなかったグローバル覇権国とみることができる」
ドナルド・トランプ米政権が、中国を覇権抗争の相手国と見なしていることを明確にしたのだ。
一方、「発言、「非白人国家」という人種の違いに言及したことで物議を醸した。
今後、米国史上初めて、白人国家ではない相手(中国)との偉大なる対決に備えていく」と発言、「非白人国家」という人種の違いに言及したことで物議を醸した。
同発言への批判は別にして、筆者が注目したのは「米国務省は現在、中国を念頭に置いた『X書簡』のような、深遠で広範囲にまたがる対中取り組みを検討中」と語ったことである。
言うまでもなくこれは、米ソ冷戦時代に対ソ連封じ込め戦略を打ち出した初代政策企画局長のジョージ・ケナン氏の『X論文』を念頭に置いたものだ。
要は、新冷戦時代のための対中戦略を策定中と宣言したのである。
想起すべきは、昨年10月4日のマイク・ペンス副大統領による対中“宣戦布告的”講演である。
再びペンス氏は24日、ウッドロー・ウィルソン国際センターで講演する。米中和解からほど遠い内容になるはずだ。
ちなみに、スキナー発言を紹介した新聞は、「産経新聞」(5月31日付)と、英紙フィナンシャル・タイムズ(6月5日付)の2紙だけだった。(ジャーナリスト・歳川隆雄)
米国務省のキロン・スキナー政策企画局長の名前を知っている読者は、ほとんどいないと思う。
シカゴ出身の黒人女性58歳。生粋の共和党員である。米ハーバード大学で国際政治学博士号取得。昨年8月に現在のポストに就くまでは、私立の名門、カーネギー・メロン大学教授(国際関係論)を務めた。
スタンフォード大学フーバー研究所主任研究員、ニュート・ギングリッチ元下院議長の外交アドバイザー、ブッシュ政権(子)の国家安全保障教育委員会(NSEB)メンバーなどを歴任。同ブッシュ政権のコンドリーザ・ライス国務長官との共著『レーガン大統領に学ぶキャンペーン戦略』は、共和党選挙関係者の間でバイブルとされている。
このような大物を単なる局長であるが、長官直轄の政策企画局長に任命したのはマイク・ポンペオ国務長官だ。
この人事は、同氏の慧眼に負う。その証しといえるのが、4月29日にワシントンで開催されたニュー・アメリカ(新米国研究機構)主催の「安全保障セミナー」でのスキナー氏の基調講演である。
「中国はわれわれにとって、長期にわたる民主主義に立ちはだかる根本的脅威である。中国は経済的にもイデオロギー的にも、われわれのライバルであるのみか、数十年前まで予想もしなかったグローバル覇権国とみることができる」
ドナルド・トランプ米政権が、中国を覇権抗争の相手国と見なしていることを明確にしたのだ。
一方、「発言、「非白人国家」という人種の違いに言及したことで物議を醸した。
今後、米国史上初めて、白人国家ではない相手(中国)との偉大なる対決に備えていく」と発言、「非白人国家」という人種の違いに言及したことで物議を醸した。
同発言への批判は別にして、筆者が注目したのは「米国務省は現在、中国を念頭に置いた『X書簡』のような、深遠で広範囲にまたがる対中取り組みを検討中」と語ったことである。
言うまでもなくこれは、米ソ冷戦時代に対ソ連封じ込め戦略を打ち出した初代政策企画局長のジョージ・ケナン氏の『X論文』を念頭に置いたものだ。
要は、新冷戦時代のための対中戦略を策定中と宣言したのである。
想起すべきは、昨年10月4日のマイク・ペンス副大統領による対中“宣戦布告的”講演である。
再びペンス氏は24日、ウッドロー・ウィルソン国際センターで講演する。米中和解からほど遠い内容になるはずだ。
ちなみに、スキナー発言を紹介した新聞は、「産経新聞」(5月31日付)と、英紙フィナンシャル・タイムズ(6月5日付)の2紙だけだった。(ジャーナリスト・歳川隆雄)
白人国家ではない相手(中国)との偉大なる対決と、人種の違いに言及したことで物議を醸したこともさることながら、歳川氏が注目するのは、「米国務省は現在、中国を念頭に置いた『X書簡』のような、深遠で広範囲にまたがる対中取り組みを検討中」と語ったことだと。
米ソ冷戦時代に対ソ連封じ込め戦略を打ち出した初代政策企画局長のジョージ・ケナン氏の『X論文』を念頭に置いたもので、新冷戦時代のための対中戦略を策定中と宣言したのだと。
また、彼女の認識は、米国の政治学者サミュエル・ハンチントン氏が1990年代に提唱した「文明の衝突」論を念頭に置いたものだと言うのは、東京大学法学政治学研究科の小原雅博教授。
ハンチントン氏は、文明を「最高の文化を持つ人間の集団」と定義し、「すべての国は文化を共有する文明圏に参加し、協力しようとするが、文化的に異なるものには対抗しようとする」と論じた。同氏によれば、冷戦後の紛争の根本的原因は文化的なものであり、主要な国際政治上の紛争は異なる文明を持つ国家や集団の間で起き、その中でもイスラム文明と中華文明が西欧文明に対し最も衝突の危険が高いとされたと。
習近平氏の「文明の対話」と米国で復権する「文明の衝突」:日経ビジネス電子版
マイク・ペンス副大統領は、昨年10月、対中“宣戦布告的”講演をしたのだそうですが、24日、ウッドロー・ウィルソン国際センターで講演する予定があるが、米中和解からほど遠い内容になるはずだと歳川氏。
米中の新冷戦は、留まることなく進行している様ですね。
# 冒頭の画像は、マイク・ポンペオ国務長官
この花の名前は、ヤマブキソウ
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