大統領選では、南シナ海で中国と領有権を争う島々については、自ら出向き島にフィリピン国旗を打ち立てると表明していたドゥテルテ大統領でしたが、近年は、ASEANの議長を務めた時は、中国の言いなりになるなど、すっかり中国に籠絡されていました。
ところが、スプラトリー諸島パグアサ島を巡り、軍の「自爆部隊」を送るとまで述べて対中反発を強めているのだそうです。
13日に取り上げさせていただいていた話題ですが、ドゥテルテ氏の変化の真贋には注目したく、重ねて取り上げさせていただきます。
ドゥテルテ大統領の「天秤外交」が復活? - 遊爺雑記帳
パグアサ島に中国の漁船団が大挙押し寄せてきて、フィリピン漁民からは、漁ができないと不安の声が上がっている。
フィリピンがパグアサ島で埋め立てや滑走路の補修を開始したことで、中国側は、軍事施設の拡充につながるとし、米軍が南シナ海で続ける「航行の自由」作戦をけん制する狙いがあるのだと。
フィリピン国内世論は、中国の支援に傾倒したドゥテルテ氏による対中債務拡大などを不安視し始めていて、対中政策に不満が強いのだそうです。
1か月後に迫る5月13日の中間選挙(上院の半数と下院、地方選)を前に、ドゥテルテ氏が配慮したものとの見方があるのだそうです。
中国外務省の陸慷(ルーカン)報道局長は、ドゥテルテ氏が本格的な関係悪化を望んでいないことを見透かすような余裕を見せているのだそうです。
ドゥテルテ氏が、自国の領土・領海や、漁民を護る気持ちがどこまで本気なのか。中国に見透かされているのが現実なのか。
ドゥテルテ大統領の真贋が問われていますね。
# 冒頭の画像は、スカボロー礁付近で活動する中国漁船と、海域をパトロールする中国海警局の巡視艇。
コラム:中国が仕掛ける南シナ海「ハイブリッド戦争」 - ロイター
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ところが、スプラトリー諸島パグアサ島を巡り、軍の「自爆部隊」を送るとまで述べて対中反発を強めているのだそうです。
13日に取り上げさせていただいていた話題ですが、ドゥテルテ氏の変化の真贋には注目したく、重ねて取り上げさせていただきます。
ドゥテルテ大統領の「天秤外交」が復活? - 遊爺雑記帳
比、中国に対決姿勢 南シナ海 船舶集結に反発 (4/17 読売朝刊)
【バンコク=大重真弓、北京=中川孝之】フィリピンのドゥテルテ大統領が、中国に対するこれまでの妥協的な態度を一変させ、対決姿勢を強めている。領有権を巡って対立する南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島で、中国が威嚇的な行動に出たためだ。
中国の威嚇の標的となっているのは、スプラトリー諸島の島や岩礁のうち、北西部のパグアサ島(英語名はティトゥ島)だ。フィリピンが1970年代から実効支配する。約100人の住民が暮らし酪農などに従事している。滑走路をはじめ軍事施設があり、兵士が駐留している。
現地のテレビ報道によると、この島の周辺で今年1月以降、中国船舶が延べ600隻以上確認された。2月10日には最多の87隻が集まったという。
漁船が中心だが、フィリピンの軍当局は、乗組員の中に、中国の民兵が含まれるとみている。周辺を漁場とするフィリピン漁民からは、漁ができないと不安の声が上がっている。
ドゥテルテ氏は4日の演説で、「中国はパグアサ島から手を引かなくてはならない」と警告した。軍の「自爆部隊」を送るとまで述べ、強いいらだちを示した。
フィリピン紙によると、中国の船舶が目立ちだしたのは、フィリピンがパグアサ島で埋め立てや滑走路の補修を開始した直後からだという。中国側は、軍事施設の拡充につながると警戒している。米軍が南シナ海で続ける「航行の自由」作戦をけん制する狙いもあるとみられる。
ドゥテルテ氏は、フィリピンに対する中国の巨額投資や支援を背景に、対中融和策を際立たせてきただけに、ここへ来て強硬な中国批判に転じたことは、国内外で意外だと受け止められている。
1か月後に迫る5月13日の中間選挙(上院の半数と下院、地方選)を前に、対中債務拡大などを不安視し始めた国内世論に配慮したとの見方がある。
地元新聞社の幹部は「国内世論は対中政策に不満が強い。周囲から強硬姿勢をアドバイスされたのではないか」と話した。
中国外務省の陸慷(ルーカン)報道局長は11日の定例記者会見で、「スプラトリー諸島は中国の領土で、古来中国の漁民が漁をしてきた」と批判をはねつけた。一方で、「フィリピンと共に南シナ海の平和と安定を守りたい」と呼びかけ、ドゥテルテ氏が本格的な関係悪化を望んでいないことを見透かすような余裕を見せた。
【バンコク=大重真弓、北京=中川孝之】フィリピンのドゥテルテ大統領が、中国に対するこれまでの妥協的な態度を一変させ、対決姿勢を強めている。領有権を巡って対立する南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島で、中国が威嚇的な行動に出たためだ。
中国の威嚇の標的となっているのは、スプラトリー諸島の島や岩礁のうち、北西部のパグアサ島(英語名はティトゥ島)だ。フィリピンが1970年代から実効支配する。約100人の住民が暮らし酪農などに従事している。滑走路をはじめ軍事施設があり、兵士が駐留している。
現地のテレビ報道によると、この島の周辺で今年1月以降、中国船舶が延べ600隻以上確認された。2月10日には最多の87隻が集まったという。
漁船が中心だが、フィリピンの軍当局は、乗組員の中に、中国の民兵が含まれるとみている。周辺を漁場とするフィリピン漁民からは、漁ができないと不安の声が上がっている。
ドゥテルテ氏は4日の演説で、「中国はパグアサ島から手を引かなくてはならない」と警告した。軍の「自爆部隊」を送るとまで述べ、強いいらだちを示した。
フィリピン紙によると、中国の船舶が目立ちだしたのは、フィリピンがパグアサ島で埋め立てや滑走路の補修を開始した直後からだという。中国側は、軍事施設の拡充につながると警戒している。米軍が南シナ海で続ける「航行の自由」作戦をけん制する狙いもあるとみられる。
ドゥテルテ氏は、フィリピンに対する中国の巨額投資や支援を背景に、対中融和策を際立たせてきただけに、ここへ来て強硬な中国批判に転じたことは、国内外で意外だと受け止められている。
1か月後に迫る5月13日の中間選挙(上院の半数と下院、地方選)を前に、対中債務拡大などを不安視し始めた国内世論に配慮したとの見方がある。
地元新聞社の幹部は「国内世論は対中政策に不満が強い。周囲から強硬姿勢をアドバイスされたのではないか」と話した。
中国外務省の陸慷(ルーカン)報道局長は11日の定例記者会見で、「スプラトリー諸島は中国の領土で、古来中国の漁民が漁をしてきた」と批判をはねつけた。一方で、「フィリピンと共に南シナ海の平和と安定を守りたい」と呼びかけ、ドゥテルテ氏が本格的な関係悪化を望んでいないことを見透かすような余裕を見せた。
パグアサ島に中国の漁船団が大挙押し寄せてきて、フィリピン漁民からは、漁ができないと不安の声が上がっている。
フィリピンがパグアサ島で埋め立てや滑走路の補修を開始したことで、中国側は、軍事施設の拡充につながるとし、米軍が南シナ海で続ける「航行の自由」作戦をけん制する狙いがあるのだと。
フィリピン国内世論は、中国の支援に傾倒したドゥテルテ氏による対中債務拡大などを不安視し始めていて、対中政策に不満が強いのだそうです。
1か月後に迫る5月13日の中間選挙(上院の半数と下院、地方選)を前に、ドゥテルテ氏が配慮したものとの見方があるのだそうです。
中国外務省の陸慷(ルーカン)報道局長は、ドゥテルテ氏が本格的な関係悪化を望んでいないことを見透かすような余裕を見せているのだそうです。
ドゥテルテ氏が、自国の領土・領海や、漁民を護る気持ちがどこまで本気なのか。中国に見透かされているのが現実なのか。
ドゥテルテ大統領の真贋が問われていますね。
# 冒頭の画像は、スカボロー礁付近で活動する中国漁船と、海域をパトロールする中国海警局の巡視艇。
コラム:中国が仕掛ける南シナ海「ハイブリッド戦争」 - ロイター
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