遊爺雑記帳

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バイデン政権もイランによって倒されかねないことを懸念すべき

2024-01-30 01:23:56 | 米国 全般
 イランの代理勢力の武装組織が発射した無人機あるいはミサイルが米国の防御をかわし、米軍兵士を殺害するという事態が起きた。
 今、問題になっているのは、最高司令官(である大統領)が今回の事態にどう対応するのかということだと、WSJ。
 
【社説】バイデン氏のイラン弱腰対応の代償 - WSJ
バイデン政権もイランによって倒されかねないことを懸念すべき
 By The Editorial Board 2024年1月29日

 ジョー・バイデン米大統領が繰り返し警告していたように、いずれ起きるのは必至だった。イランの代理勢力の武装組織が発射した無人機あるいはミサイルが米国の防御をかわし、米軍兵士を殺害するという事態のことだ。まさにそれが28日に起きた。シリアとの国境に近いヨルダンの米軍基地で3人の米国人が殺害され、25人が負傷した。今、問題になっているのは、最高司令官(である大統領)が今回の事態にどう対応するのかということだ。

 バイデン氏は28日、声明で「わが国最良の」愛国者たちの死に「米国の心は沈んでいる」と述べた。その感情は素晴らしく、間違いなく心の底からのものだが、現時点では無力で非常に腹立たしいものだ。

 
残念な真実は、これらの犠牲が大統領の選んだ政策の結果だということだバイデン氏は昨年10月以降、中東で米軍に対するイランの代理勢力による150回以上の攻撃に十分な対応を取ってこなかった。バイデン氏ないし政権が軍事的に報復し、言葉で不満を表明する以上のことをしたのはごくわずかで、その場合でも、限定的な空爆しか行わなかった

 
バイデン氏は、米兵が外傷性脳損傷を負った後でさえも、方針変更を拒否した。昨年12月25日にイラクで起きたイランの代理勢力による攻撃で、米陸軍のパイロット1人が昏睡(こんすい)状態に陥った。それから1カ月以上がたった先週、上級准尉4に属する同パイロット、ギャレット・イラブラン氏はようやく「初めて1日の大半を椅子に座って過ごせる」状態になった。「意識が回復し、両目を開けて、視線を動かせるようになった」という。同氏の家族のブログによって明らかになった。

 
バイデン氏は28日、「われわれが選ぶ時期と方法によって、責任を負うすべての者の責任を問う」ことを誓ったが、こうした常とう句はますます空虚に響く。バイデン氏には今や、報復攻撃を承認する以外の選択肢はないが、米軍を攻撃した張本人の武装勢力を標的とするのでは不十分だ。同氏と国防総省は中東でもぐらたたきゲームをしている。

 こうした
攻撃を実際に画策しているのがイランだというのは周知のことだ。しかしバイデン氏は、外国にいる米軍兵士を保護する責務よりも、イランを怒らせれば事態がエスカレートしかねないとの懸念の方を重視してきた。中東に駐留する米軍部隊に何カ月もイランの無人機に対処する任務を与えるのではなく、同地域から米軍を撤退させる方が、(弱さを示すものだったとしても)もっと誠実だったかもしれない。

 
イランとの関係悪化の回避を最優先するというバイデン氏の戦略は、皮肉な状況をもたらしている。米軍が初めて攻撃された際や、それ以降のいずれの場合にも圧倒的な力で対抗していた場合に比べ、バイデン氏は現在、一層強硬な対抗措置を取らざるを得なくなっている

 
そのような措置には、おそらくイランの軍事あるいは商業施設への攻撃が含まれる。そうした行動により、事態が悪化するリスクは確かにあるしかし、イランとその代理勢力はすでに事態をエスカレートさせており、自分たちの部隊が危機にさらされると認識しない限り、彼らは攻撃を中止する気にはならないだろう。これに関連して提案が一つある。それは紅海をうろついているイランのスパイ船を海の底に沈めることだ

 
そうしなければ、米国人の犠牲者が増えることになる。イエメンにおけるイランの代理勢力は、重要な航路の通行を妨げるとともに、紅海で米艦船への攻撃を続けている。米国の駆逐艦は、同国製兵器の技術力と軍のプロ意識を示し、武装組織フーシ派の一連の攻撃で使われたミサイルなどの迎撃にどうにか成功しているしかし、無人機かミサイルの一つが最終的に米側の防御を突破して、米艦船を沈没させる可能性は否定できない

 
今後注視すべき点の一つは、米政府がこうした攻撃への対応策として、イスラエルのイスラム組織ハマスに対する軍事作戦を停止させるための圧力を強めるかどうかだ。そのような対応は、武装勢力側の主張を正当化することになる。武装勢力は、米国がイスラエルを支持していることが、米国を標的にする唯一の理由だと主張している。そしてこうした対応は、代理勢力の無人機とミサイルによる攻撃でハマスへの圧力を後退させるというイランの戦略の成功を認めることにもなるだが米政府の考えは、こうしたシナリオに沿ったものだ

***

 
バイデン氏は何カ月にもわたり、目の前の紛争がより広範な地域戦争へと拡大することを懸念してきたしかし同氏は、米国が既にこうした地域戦争に巻き込まれているという現実を直視していないその結果、この地域での米国の抑止力は崩壊し、米国民が殺害され続けているバイデン氏が再三にわたって弱さを示してきたことが、さらに多くの攻撃を招いている。イランが1970年代に米大使館人質事件を起こしたことが、当時のジミー・カーター米大統領の政権運営に大きな打撃を与えた。バイデン氏は、十分な規模の武力でイランに対抗し、同国の宗教指導者に思い知らせる必要がある。そうしなければ、バイデン政権もイランによって倒されかねないことを同氏は懸念すべきだ

 バイデン氏は28日、声明で「わが国最良の」愛国者たちの死に「米国の心は沈んでいる」と述べた。その感情は素晴らしく、間違いなく心の底からのものだが、現時点では無力で非常に腹立たしいものだと、WSJ。

 残念な真実は、これらの犠牲が大統領の選んだ政策の結果だということだ。バイデン氏は昨年10月以降、中東で米軍に対するイランの代理勢力による150回以上の攻撃に十分な対応を取ってこなかった。バイデン氏ないし政権が軍事的に報復し、言葉で不満を表明する以上のことをしたのはごくわずかで、その場合でも、限定的な空爆しか行わなかったと。

 バイデン氏は、米兵が外傷性脳損傷を負った後でさえも、方針変更を拒否したとも。

 バイデン氏は28日、「われわれが選ぶ時期と方法によって、責任を負うすべての者の責任を問う」ことを誓ったが、こうした常とう句はますます空虚に響く。
 
 今や、報復攻撃を承認する以外の選択肢はないが、米軍を攻撃した張本人の武装勢力を標的とするモグラ叩きでは不十分だ。

 攻撃を実際に画策しているのがイランだというのは周知のことだ。しかしバイデン氏は、外国にいる米軍兵士を保護する責務よりも、イランを怒らせれば事態がエスカレートしかねないとの懸念の方を重視!

 イランとの関係悪化の回避を最優先するというバイデン氏の戦略は、皮肉な状況をもたらしている。
 米軍が初めて攻撃された際や、それ以降のいずれの場合にも圧倒的な力で対抗していた場合に比べ、バイデン氏は現在、一層強硬な対抗措置を取らざるを得なくなっていると、WSJ。

 そのような措置には、おそらくイランの軍事あるいは商業施設への攻撃が含まれる。
 そうした行動により、事態が悪化するリスクは確かにある。しかし、イランとその代理勢力はすでに事態をエスカレートさせており、自分たちの部隊が危機にさらされると認識しない限り、彼らは攻撃を中止する気にはならないとも。

 提案が一つある。それは紅海をうろついているイランのスパイ船を海の底に沈めることだ。
 そうしなければ、米国人の犠牲者が増えることになると、WSJ。
 
 米国の駆逐艦は、同国製兵器の技術力と軍のプロ意識を示し、武装組織フーシ派の一連の攻撃で使われたミサイルなどの迎撃にどうにか成功している。しかし、無人機かミサイルの一つが最終的に米側の防御を突破して、米艦船を沈没させる可能性は否定できないと、WSJ。

 注視すべき点の一つは、米政府がこうした攻撃への対応策として、イスラエルのイスラム組織ハマスに対する軍事作戦を停止させるための圧力を強めるかどうかだ。そのような対応は、武装勢力側の主張を正当化することになる。
 ハマスへの圧力を後退させるというイランの戦略の成功を認めることにもなる。だが米政府の考えは、こうしたシナリオに沿ったものだと、WSJ。

 バイデン氏は、目の前の紛争がより広範な地域戦争へと拡大することを懸念してきた。しかし同氏は、米国が既にこうした地域戦争に巻き込まれているという現実を直視していない。その結果、この地域での米国の抑止力は崩壊し、米国民が殺害され続けている。バイデン氏が再三にわたって弱さを示してきたことが、さらに多くの攻撃を招いているとも。

 バイデン氏は、十分な規模の武力でイランに対抗し、同国の宗教指導者に思い知らせる必要がある。そうしなければ、バイデン政権もイランによって、倒されかねないことを同氏は懸念すべきだと、WSJ。

 イランが1970年代に米大使館人質事件を起こしたことが、当時のジミー・カーター米大統領の政権運営に大きな打撃を与えた。

 米国大統領選の闘いがスタートしています。
 共和党はトランプ氏が早くも優勢な結果を残しています。

 中東に駐留する米軍部隊に何カ月もイランの無人機に対処する任務を与えるのではなく、同地域から米軍を撤退させる方が、(弱さを示すものだったとしても)もっと誠実だったかもしれないという選択肢を、バイデン氏は選びませんでした。
 戦争を起こさない稀有な実績だった大統領のトランプ氏になれば、どうするのでしょう。
 イランの思惑通りに撤退?



 # 冒頭の画像は、バイデン大統領



  この花の名前は、宿根イベリス


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