遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

日米の外交姿勢に相違が生まれ始めてないか

2019-10-29 01:23:56 | 日本を護ろう
 安倍首相の任期の先が見え始める今後の日本はどう変化するのか。総裁任期延長の必要性も含め少しづつ気にかけ始めています。
 その中で、蜜月と言われている安倍、トランプ両氏の関係で、安倍首相の側で、離反気配が感じられる様な、素人感想を持ち、懸念していましたが、古森氏が指摘しておられる記事があり、とりあげさせていただきました。
 日本は米国のポチで、無条件に米国に従うといった過去の批判はありますが、日米安保は日本の外交の基軸であり、その絆は東アジアの平和はもとより、世界の平和にも大きな役割を果たすものと考えます。
 安倍首相の直近の姿勢変化の気配は、米国でも感じる人々が出始めている様なのだそうですね。
 
【緯度経度】対中政策、日米に相違 古森義久 - 産経ニュース 2019.10.28

 米国のアジア関連の専門家集団日本と米国の対中政策の相違がトランプ、安倍晋三両政権の間に対立を生み、日米同盟の根幹にまで影響を及ぼす危険がある可能性を指摘した。

 
ペンス副大統領最近、発表した対中新政策でも安倍政権の政策とのギャップが明らかとなり、今後の安倍政権にとってトランプ政権との対中姿勢の調整が重要課題ともなりそうだ

 ワシントンの
民主党系大手研究機関ブルッキングス研究所は10月下旬、「パワー大競合時代の日本」と題する報告書を公表した。同研究所外交政策部長のブルース・ジョーンズ氏を中心に計7人の中国、日本、東アジアなどの専門家の研究員が長時間、討論した記録をまとめた内容だった。
 この討論は米国にとって東アジアでは最重要の同盟国とされる
日本が中国や朝鮮半島などの変動に対しどんな対外戦略をとるのか、米国への影響を主体に論じていた

 日本へのチャレンジではまず中国の軍事がらみの攻勢として
中国の武装艦艇が尖閣諸島の日本領海に恒常的に侵入してくる現実が警告された。ただしジョーンズ氏らからは尖閣が中国の武力攻撃を受けた場合、トランプ政権が「中国との全面戦争を覚悟して日本の無人島を守るかどうか」という疑問が提起された。

 同討論報告書が
さらに強調したのはトランプ政権の現在の中国との対決政策に日本が同調しておらず、そのギャップが日米対立につながる危険性だった。中国専門家のリチャード・ブッシュ氏は「安倍政権はトランプ政権のいまの経済面の中国との対決政策に同調しておらず、米中対決がさらに激化すれば、トランプ政権はまず日本の企業に対中取引をやめることを望み、さらに日本政府に明確な協調を迫るだろう」と述べた。

 日米の対中姿勢の相違については東アジア安保問題の専門家ライアン・ハス氏が「中国への対応の違いを原因として日本が米国との距離をおくシナリオ、日本がさらに中国に接近するシナリオも考えられる」とも提起した。

 
安倍政権は最近、「中国との関係は完全に正常になった」と言明し、対中交流全体を拡大する方針を明示した。この姿勢はトランプ政権の「協力から競合へ」という標語の下での中国の対外膨張の抑止政策とは正反対であり、米国の政策の否定にもつながりかねない。

 
トランプ政権の強硬姿勢は10月24日のペンス副大統領の対中新政策演説でも改めて明示された。「中国は昨年よりももっと攻撃的になった」と断じ、「経済関与だけでは専制国家の中国を自由で開放な社会にすることはできない」とも副大統領は宣言した。米中関係も日中関係もまず対話や交流を優先すべきだという安倍政権の言明とは逆だった。

 ただし安倍政権もトランプ政権も対中政策のこの根本的ともいえる相違をまだ認めてはいない。その状況に対して
反トランプ志向の民主党系シンクタンクの専門家たちが両国の差異をいち早く認めて、その結果、起きうる日米離反までを論じたという事実は日本側としても重視すべきだろう。

 この民主党系専門家たちとペンス副大統領とでまったく一致していたのは
尖閣諸島への中国の軍事攻勢の危険だった。この点も安倍政権は中国に対してなにも提起していない。 (ワシントン駐在客員特派員)

 遊爺が素人だからでしょうか、先ず驚いたのが安倍首相の「一帯一路」への参画・協力宣言。
 政権発足当初から「21世紀版防共回廊」を提唱、俯瞰外交を展開し、近年では「自由で開かれたインド太平洋戦略」を提唱し、トランプ大統領も賛同・主張している中国包囲網提唱者だったはずが、習近平の対日接近政策への転向が始まるや、メロメロに観える親中対応。
 尖閣への侵略をエスカレートさせている習近平を国賓で迎えたいと奔走中といった始末。
 領土問題への関与はしないのが原則の米国が、日本の実効支配の条件付ながら尖閣は日米同盟の対象(明言の最初はヒラリー国務長官(当時))と明言したのに、安倍首相の対中姿勢転向。

 日本が「一帯一路」に参画 それでいいの? - 遊爺雑記帳
 
 民主党系大手研究機関ブルッキングス研究所の「パワー大競合時代の日本」と題する報告書が先ず懸念をしめしているのが、中国の武装艦艇(=海監)が尖閣諸島の日本領海に恒常的に侵入してくる現実。
 報告書が強調しているのは、トランプ政権の現在の中国との対決政策。今や、対中警戒・対立はトランプ政権に留まらず、野党・民主党も含めた、米国が挙国一致している外交戦略。
 挙国一致の対中対決政策の米国に、日本が同調しておらず、そのギャップが日米対立につながる危険性が指摘されているのです。

 お父さんが病の身ながら命を懸けた北方領土問題の解決を掲げた安倍首相でした。
 プーチン大統領とは、欧米が経済制裁を強行している中にも関わらず問題児・森元首相の仲介を得て接近し、蜜月を謳歌しているかに見えましたが、プーチン氏来日で萩での歓待時以降、北方領土返還の交渉は後退し、四島から二島へ。そして今ではゼロ島で経済支援だけはありのとんでもない失政状態。
 いいようにブーチンペースでふりまわされ続けています。
 
 トランプ大統領との蜜月は世界の首脳が羨むほどですが、米中の覇権争いが激化している今日、「一帯一路」で「債権の罠」でつまづき、元々資金力やノウハウの脆弱な「AIIB」では限界があるなか、日米分断戦術に転じ対日接近を始めた習近平に何故か接近する安倍首相。
 蜜月のトランプ政権との外交も破綻させるのでしょうか。

 民主党系専門家たちとペンス副大統領とでまったく一致している尖閣諸島への中国の軍事攻勢の危険。
 にもかかわらず、そして見え見えの日米分断の習近平の対日接近なのに何故か対中接近する安倍首相。
 米国の与野党関係者で論じられている起きうる日米離反懸念論に、安倍首相は気づいていないのでしょうか。外務省や大使館も気づかず報告していない?茂木大臣、だいじょぶ?

 対北朝鮮経済制裁は、国連で日米が主導する形で進めてきていますが、韓国政府が北朝鮮産の石炭密輸に関与したとして入港禁止の措置を取った複数の船舶が、日本の港に出入りしており、政府も把握していたことを認めた事実が発覚しています。
 米国に限らず、国際社会で信用を失う事案です。
 【主張】北密輸船 無法国家の動きを封じよ - 産経ニュース

 ホルムズ海峡での日本の独自路線は、対イランとのパイプ維持の日本の役割を、米国としっかり合意が出来た上で行われているのか。
 ホルムズ海峡シーレーン安全確保 日本は独自派遣 - 遊爺雑記帳

 なんだか腰が浮いている外交姿勢が垣間見える安倍政権の今日この頃が気がかりです。
 (対韓の辛抱をきらした毅然として姿勢には大賛成で、英断に感謝しています。河野大臣マター?)



 # 冒頭の画像は、天皇ご即位の首相夫妻主催晩餐会で乾杯する安倍首相




  この花の名前は、ノコンギク


↓よろしかったら、お願いします。



写真素材のピクスタ


Fotolia


日本の国境 (新潮新書)
尖閣諸島灯台物語






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ホルムズ海峡シーレーン安全... | トップ | 日本は、EU離脱後の英国と対... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本を護ろう」カテゴリの最新記事