遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

東シナ海での仲裁裁判所裁定を無視する中国と 最高裁裁判所の判決を無視する謝花沖縄県副知事は同類?

2018-09-01 23:58:58 | 沖縄全般
 沖縄県の知事職務代理者を務める富川盛武副知事と、謝花喜一郎副知事は31日、県庁で記者会見を開き、名護市辺野古のキャンプシュアブ沖の普天間飛行場統廃合に伴う埋め立て承認を撤回した理由などを説明しました。
 世界一危険とされる普天間飛行場の、キャンプシュアブ沖への統廃合は、長きにわたり議論され、数百メートルの位置の相違を交渉する段階にあったところ、政権交代があり、ルーピー・鳩山首相(当時)によって、国外移転からキャンプシュアブ沖へと翻弄され、紛糾させたまま政権が倒れ、仲井真知事の英断で、埋め立て承認に至ったものでした。
 ところが、県知事選挙でキャンプシュアブへの統廃合で、危険な普天間飛行場を廃止し、米軍基地をひとつ減らし、キャンプシュアブ沖に統廃合することを「新基地建設」と基地が増えるかの様な誤表現を使う、自民党県幹部でありながら共産党等の推薦を得た翁長知事が誕生し、仲井真前知事の「承認取り消し」を巡り裁判闘争を繰り返しました。
 その末に、県も国も判決に従うとして取り組んだ、仲井真前知事の「承認取り消し」については、最高裁で違法との判決が下り、翁長知事側の敗訴となったことは諸兄がご承知の通りです。

 辺野古移設、国の勝訴確定 最高裁「承認取り消しは違法」
; 日本経済新聞 2016/12/20


 しかし、普天間基地の辺野古移設(キャンプシュアブへの統廃合)反対を掲げ県知事の椅子にありついた(中国の福岡領事館の支援もあったと言われる)翁長知事はこの唯一の政策(?)を降ろすことは、知事の椅子を返上することになるので、あらゆる手段を挙げ、移設(統廃合)反対を唱え続けてきました。

 しかし、その支持母体の「オール沖縄」は、このところの首長選挙で連敗を重ね、県の経済界の離脱者も増え、名護市長選でも敗れたことは衆知のことです。
 「オール沖縄」劣勢のなか、癌との闘病を抱える翁長知事は、今年の県知事選への出馬の表明を遅らせていました。(闘病のなかで、後継者指名の録音テープが作成されたとか、そのテープが公表されないとかで紛糾していましたが。)
 その中で、キャンプシュアブ沖埋め立ての、最高裁で敗訴した「承認取り消し」ではなく、「承認撤回」をかかげ、知事選出馬を表明し、聴聞など準備を進める様指示を出したのでした。
 しかし、聴聞など準備が進む前に逝かれることとなったのでした。

 こうした、知事不在の中で、新知事を選ぶ選挙を前にして、副知事は「承認撤回」を強行宣言したのです。何故強行?
 産経・社説は、(「オール沖縄」劣勢の中、弔い戦を掲げることで挽回したい知事選挙戦を盛り上げようと)選挙戦向けの、県民間の対立感情をあおる政治的パフォーマンスではないのかと指摘し、沖縄の未来や平和、基地政策のあり方について、冷静かつ建設的に議論を交わすことにつながらないと評価しています。
 # ()内は遊爺追記
 
辺野古埋め立て 知事選目当ての「撤回」だ (9/1 産経 主張)

 沖縄県が、米軍普天間飛行場の移設のための辺野古埋め立て承認を撤回した。これにより、国が進めてきた埋め立て工事はいったん停止する。
 
撤回は、日米同盟の抑止力による平和の維持と普天間周辺住民の安全確保に逆行する誤った判断であり容認できない。
 国は工事の再開を目指して、撤回の執行停止を裁判所に求めるなど法的対抗措置をとる方針だが、当然の対応である。
 執行停止が認められても、工事は数週間から数カ月も中断する。国と県は撤回の是非を法廷で争うことになる。極めて残念だ。

 謝花(じゃはな)喜一郎副知事は会見で、「翁長雄志(おなが・たけし)知事の熱い思いを受け止め、法に基づき適正に判断した」と述べた。撤回は、8月に死去した翁長氏の遺志に基づくといいたいのだろう。
 
翁長氏は7月に、県の関係部局に対し撤回手続きに入るよう指示したが、沖縄防衛局の言い分を聞く「聴聞」が行われる前に亡くなった
 
知事不在にもかかわらず撤回を決めた「結論ありき」の姿勢は疑問というほかない。翁長氏の死去に伴う知事選(13日告示、30日投開票)を前に、県民の間の対立感情をあおる政治的パフォーマンスではないのか。沖縄の未来や平和、基地政策のあり方について、冷静かつ建設的に議論を交わすことにつながらない。

 そもそも、外交・安全保障政策を担うのは、国民の選挙によって構成される国会が指名した首相を長とする内閣である。自治体の長である知事に覆す権限は一切ない点を弁(わきま)えるべきだ。
 辺野古移設は日米両国の外交上の約束で、ようやく埋め立て土砂を投入できる段階になった。
環境対策を含め撤回を要するほどの不手際が国にあるとはいえない

 
在沖米軍は、沖縄を含む日本や北東アジア地域の平和を維持するための重要な抑止力である。
 北朝鮮は核・ミサイルを一向に放棄していない。
中国は沖縄の島である尖閣諸島を狙っている1万人規模の海兵隊を2020年までに3倍以上に増強する計画だ。現実の脅威に備えなくてはならない。普天間飛行場は市街地の真ん中にあり、周辺住民の安全のためにも早期移設が急務だ。

 
抑止力と住民の安全のいずれをも損なう「撤回」こそ、平和に逆行する行為である

 産経の主張(=社説)は、「撤回は、日米同盟の抑止力による平和の維持と普天間周辺住民の安全確保に逆行する誤った判断であり容認できない。」と!
 更に、「翁長氏は 7月に、県の関係部局に対し撤回手続きに入るよう指示したが、沖縄防衛局の言い分を聞く「聴聞」が行われる前に亡くなった。知事不在にもかかわらず撤回を決めた「結論ありき」の姿勢は疑問というほかない。」「知事選を前に、県民の間の対立感情をあおる政治的パフォーマンスではないのか。」と。

 そして、「抑止力と住民の安全のいずれをも損なう「撤回」こそ、平和に逆行する行為である。」とも。
 謝花副知事等は、翁長氏の遺志を継ぎと言っていますが、それなら、翁長氏が生前に指示をした、「聴聞」を含む準備を急ぐのが筋でしょう。

 「オール沖縄」の後任候補の選定でのゴタゴタも闇の中のまま。
 県民の方々は、尖閣諸島奪取に向け着々と侵略をエスカレートさせている中国の現状を踏まえ、その抑止力と住民の安全の為には、どのような選択が適切なのか。
 「オール沖縄」が連敗してきた首長選は何故だったのか。パフォーマンスにまどわされることなく、ご判断いただける様、おねがいします。
 中国の侵略から、沖縄を護ることは、沖縄の方々だけでなく、日本国民(中国の「世論戦」の毒牙に未だ犯されていない)すべての願いです。

 cf. 地元の著名ブロガーさんのブログ・「狼魔人日記」を、是非ご一読ください。
   県が抜いた撤回という竹光!最後の切り札だってww ; 狼魔人日記 



 # 冒頭の画像は、承認撤回について説明する謝花喜一郎(右)と、富川盛武両副知事




  この花の名前は、ヤマブキソウ


↓よろしかったら、お願いします。



写真素材のピクスタ


Fotolia







 

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