遊爺雑記帳

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「TPP11」 30日から3日間、千葉県浦安市で首席交渉官会合

2017-10-29 23:58:58 | 日本を復活させる
 米国が抜けた「TPP11」は、30日から3日間、千葉県浦安市で首席交渉官会合を開きます。
 米国からの要求があった項目で、一時凍結を希望する項目を各国がだし、11月にベトナムで開催されるAPEC首脳会議に合わせて、閣僚級と首脳級の会合をそれぞれ開いて凍結する項目を決定、早期発効を目指すシナリオなのだと。
 

TPP大筋合意へ詰め あすから11か国会合 ベトナム・NZ動向焦点 (10/29 読売朝刊)

 環太平洋経済連携協定(TPP)に参加する11か国は30日から3日間、千葉県浦安市で首席交渉官会合を開く。11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて大筋合意することを目指しており、詰めの交渉を行う。TPPに慎重な新政権が誕生したニュージーランド(NZ)と米国抜きへの不満がくすぶるベトナムの動向が焦点
となる。
 茂木経済再生相は24日の記者会見で、「着地に向けた詰めの議論を進める」と意欲を示した。
 11か国は、TPPから離脱した米国を含む12か国で署名済みの協定のうち、
米国の要求を反映した項目について実施を一時的に凍結する方向で交渉を進めている大半の国は協定の修正に手を着けず、交渉の長期化を避けるつもり
だ。将来、米国がTPPに復帰すれば凍結した項目を解除する。
 これまでの交渉では、米国が強みを持つ映画などの著作権の保護期間を「70年以上」とすることなど
約50項目について、凍結の要望
が出た。日本は、今回の会合で半数程度に絞り込みたい考えだ。
 11か国は、11月10~11日にベトナムのダナンで開かれるAPEC首脳会議に合わせて、閣僚級と首脳級の会合をそれぞれ開く予定。
早期発効を目指す日本は、閣僚会合で凍結する項目を最終判断した上で、首脳に交渉が大筋合意に達したことを報告するとのシナリオを描く

 しかし、メキシコは「1~2か国は違う意見を持っているかもしれない」(グアハルド経済相)と合意を不安視する。米国抜きのTPPに慎重だったベトナムは10月下旬、ようやく正式な凍結項目の要望を提出。ただ、
ベトナムは強みを持つ繊維製品について対米輸出の拡大を見込めなくなり、他国への輸出を増やすために繊維製品の関税撤廃に関するルールの緩和を求めている模様で、波乱含み
だ。
 さらに、
NZで10月に発足したアーダーン新政権は、TPPの一部見直しを検討する。ロイター通信によると、アーダーン首相は26日、「TPPであれ、他の協定であれ、外国人によるNZの中古住宅の購入を禁止できるようにしていく」と述べた。外国人による投機的な投資を抑えるため、協定の一部修正を求める考えを示唆したものだ。修正を認めれば、交渉は仕切り直しになる。

 鍵は、繊維製品の関税撤廃に関するルールの緩和を求めているベトナムと、外国人による投機的な投資を抑えるために協定の一部修正を求めるニュージランドで誕生した新政権。自由化推進の立ち上げ国の先鋒だった前政権とは逆で、消極姿勢に転じています。
 大半の国は協定の修正に手を着けず、交渉の長期化を避けるつもりで、将来、米国がTPPに復帰すれば凍結した項目を解除する意向。

 国際関係や安全保障について日米の政府関係者や有識者が話し合う国際会議「富士山会合」が28日に都内で開かれ、米国を除く「TPP11」についても討論されたのだそうです。
 日米の二国間のFTAの進め方と共に、米国が離脱して頓挫したTPPが復活しつつあることへ、日本が主導して進めてほしいとの要望も出されたのだそうです。
 

TPP交渉「日本が主導権を」 富士山会合で討論  :日本経済新聞

 国際関係や安全保障について日米の政府関係者や有識者が話し合う国際会議「富士山会合」(日本経済研究センター、日本国際問題研究所共催)が28日に都内で開かれ、米国を除く11カ国での環太平洋経済連携協定(TPP)などについて討論した。ミレヤ・ソリス米ブルッキングス研究所日本部長は「日本がリーダーシップを取りTPP交渉が復活した。引き続き積極的に主導してほしい」と期待を示した

 TPPを巡っては
ウェンディ・カトラー前米通商代表部(USTR)次席代表代行も「(交渉を主導している)日本は称賛に値する。今後も頑張って頂きたい」と述べた
。野上義二・日本国際問題研究所理事長は米国がTPP離脱を決めたことについて「世界の各国が地域協定など連携を強化している動きに逆行している」と指摘。自由貿易を支持する米国人が60%にのぼるという調査を例に出し「米国の現状の政策が今後も続くかは不透明感もある」と述べた。

 
日米の自由貿易協定(FTA)についても議論し、白石隆・日本貿易振興機構アジア経済研究所長が「1980年代にあった日米間の自動車交渉や半導体協定のように、米国から一方的に要求を受けることは避けたい」と主張。カトラー氏は「正式な交渉に参加する前に事前によく協議し、お互いの立ち位置と共通の目的を確認することが重要」とアドバイスした。

 野上義二・日本国際問題研究所理事長は、自由貿易を支持する米国人が60%にのぼるという調査結果があり、米国のTPP離脱は、世界の各国が地域協定など連携を強化している動きに逆行していると指摘されたのだそうです。

 また、ジェフリー・ベーダー元大統領特別補佐官は米国の「TPP」離脱について「大きなミスだった。各国との市場アクセスの障壁を取り除くのが重要だ」と語ったのだそうです。
 
「日米、貿易・投資で新ルールを」米副大統領補佐官  :日本経済新聞

 米国の二国間交渉の姿勢は当面変わらないとは言え、自由貿易の「TPP」を評価する声も根強い。

 「TPP11」の各国が、当面は米国との二国間交渉を進めることとなります。それぞれが個々に二国間交渉をする場合、「TPP」で米国が要求した条件よりより米国に有利な条件が要求されます。それがトランプ大統領等が「TPP」を離脱して二国間交渉に移行させた目的ですね。
 その時、「TPP11」が先行稼働させてあれば、「TPP」のレベルの条件を防波堤に使えます。11ヵ国に共通する「TPP11」のメリットです。

 そして、「TPP11」も、11ヵ国と参加国が多い方が、貿易圏の効力が大きく、自由貿易のスタンダードとなり、中国の覇権拡大と対抗する力となるのですが、交渉が長引き、なし崩しになれば、自由貿易のスタンダードともなりえなくなります。
 最悪、ベトナムとニュージランドが抜けた、「TPP9」ででも早期立ち上げすることが優先され、追加参加国に門戸を開いておけばよいと考えますがいかがでしょう。



 # 冒頭の画像は、富士山会合で討論する各氏




  この花の名前は、ユキヤナギ


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