遊爺雑記帳

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日独が初の「2プラス2」開催

2021-04-15 01:33:55 | 中国 全般
 英仏独の欧州勢が、中国の脅威に向け、重い腰をあげ立ち上がったことは、諸兄がご承知のことですが、その流れの中で、日独の「2+2」が、13日にオンラインで初開催されました。
 日本が欧州と2プラス2の枠組みをもうけるのは英国とフランスに続き3カ国目となりました。

 
対中抑止へ欧州巻き込む 日独が初2プラス2、英仏に続き: 日本経済新聞 2021年4月13日

政府は中国への抑止力を強化するため、欧州各国にインド太平洋への関与を促す。13日にドイツと初めての外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)をオンラインで開いた。英国やフランスとも同様の枠組みを持つ。香港の民主派弾圧で中国と距離を置いた欧州を、日米の側に引き寄せる

日独2プラス2に日本は茂木敏充外相と岸信夫防衛相、ドイツはマース外相とクランプカレンバウアー国防相が参加した。

 

茂木氏は協議で「力を背景とした一方的な現状変更の試みにより、国際社会の平和と繁栄を支えてきた前提は、当然視できなくなった」と中国を念頭に訴えた

マース氏は「インド太平洋でいろいろな脅威が出ており、安全保障の連携は重要だ」と述べて足並みをそろえた

ドイツ側は今夏にもフリゲート艦をインド太平洋地域に派遣すると伝えた。日本に寄港させる計画だ。海上自衛隊とドイツ海軍の共同訓練の実施を調整する。香港情勢と新疆ウイグル自治区の人権状況では「深刻な懸念」を共有した。

アジア太平洋に領土を持たないドイツが艦船を送るのは異例の対応だ。防衛省によると過去に親善目的の派遣はあったが、安全保障の色彩が濃い形式では初めてだという。

今回の2プラス2はドイツがインド太平洋地域の主導権争いに関わる意思を示す事例となる。
背景には欧州諸国も巻き込んで中国の抑止をめざすバイデン米政権の戦略がある。軍備拡大を進める中国の脅威に米国だけでは対処しきれないとの危機感の表れだ。

日本が欧州と2プラス2の枠組みをもうけるのは英国とフランスに続き3カ国目。英国とは2月に開催し、香港情勢に重大な懸念を表明した。

英国は年内に最新鋭空母「クイーン・エリザベス」をインド太平洋地域に送る。海上自衛隊などとの共同軍事演習に参加する。

フランスとの2プラス2は2019年を最後に開いていない。マクロン政権は攻撃型原子力潜水艦を南シナ海に送ったと2月に発表した。日本政府内では2年ぶりの開催をめざすべきだとの意見がある。

欧州各国が意識するのは中国の脅威だ。英国は3月中旬に発表した外交・安全保障の方針で中国を「経済安全保障上の最大の国家的脅威」と定義した。

香港に「高度な自治」を認めるとした英国との約束をほごにし、民主派を拘束した中国への反発の表れだ。

16年までの
キャメロン政権で「黄金時代」と呼ばれた英中関係は様変わりした。現在のジョンソン政権を支持する保守派は人権などの価値観を重視する。中国と良好な関係をつくる土壌は少ない

欧州連合(EU)を離脱した英国は有望市場と見定めるアジアで中国が主導権を強めるのも望まない。
中国包囲網の性格を帯びる環太平洋経済連携協定(TPP)にも加盟申請した

日本と英国は20世紀前半の一時期、同盟を結んだ。東アジアでロシアの勢力拡大を警戒した両国が手を結んだ。中国の海洋進出に対抗しながらインド太平洋地域の自由貿易体制を推進する現状と類似点がある。

独仏も人権を重んじる国だ。香港問題のほか、新型コロナウイルスへの初期対応で中国が敷いた情報統制や、新疆ウイグル自治区での人権侵害で中国への不信を強めた

マクロン仏大統領は昨年9月の国連総会で、同自治区に国際調査団を派遣すべきだと主張した。メルケル独首相は政治体制の違いを念頭に中国を「システム上の競争相手」と位置づける。

ドイツ国内では中国による先端技術の買収への警戒も高まる。

ドイツ政治に詳しい森井裕一東大教授は「英独仏は日本などの価値を共有する諸国と連携して政治的メッセージを出すべきだという共通認識を持つ」と語る。

中国から地理的に遠い欧州は安保上の脅威は受けにくい。
中国の14億人の巨大市場は欧州にとっても魅力だ。独フォルクスワーゲン(VW)の販売台数の4割は中国向けだ。

メルケル首相は7日、今回の2プラス2に先立ち、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と電話し「対話の重要性」も強調した。

対中関係が冷え込んで欧州経済に悪影響を及ぼした場合、
日本や米国は安保での厳しい立場を維持するよう働きかける外交努力が必要になる。

 両国は、香港情勢と新疆ウイグル自治区の人権状況では「深刻な懸念」を共有しました。
 ドイツ側はかねて報道されていた、今夏のフリゲート艦のインド太平洋地域に派遣を伝えました。
 日本に寄港させる計画で、海上自衛隊とドイツ海軍の共同訓練の実施も調整するのだそうです。
 
 今回の2プラス2はドイツがインド太平洋地域の主導権争いに関わる意思を示す事例となる。背景には欧州諸国も巻き込んで中国の抑止をめざすバイデン米政権の戦略があるのだそうです。
 
 EUを離脱した英国は、3月中旬に発表した外交・安全保障の方針で中国を「経済安全保障上の最大の国家的脅威」と定義。香港に「高度な自治」を認めるとした英国との約束をほごにし、民主派を拘束した中国への反発を顕しています。
 日英EPAを締結し、更に、中国包囲網の性格を帯びる環太平洋経済連携協定(TPP)にも加盟申請しました。

 マクロン仏大統領は昨年9月の国連総会で、同自治区に国際調査団を派遣すべきだと主張。
 インド洋や南太平洋に海外領土を持つフランスは、ベンガル湾で、日米豪印の戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」と連携して、海上共同訓練「ラ・ペルーズ」を実施しました。
 中国“完全包囲” 日米豪印プラス仏で共同訓練「自由で開かれたインド太平洋」の実現へ(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース

 ドイツ政治に詳しい森井裕一東大教授は「英独仏は日本などの価値を共有する諸国と連携して政治的メッセージを出すべきだという共通認識を持つ」のだと。

 中国の14億人の巨大市場は欧州にとっても魅力だ。独フォルクスワーゲン(VW)の販売台数の4割は中国向け。対中輸出重視で腰の重かったメルケル首相が英仏や日米と共同歩調をとる行動をすることとなったのですが、今回の「2+2」に先立ち、中国の習近平国家主席と電話し「対話の重要性」も強調しているのだそうです。。

 覇権拡大を進める習近平へのけん制に、ようやく立ち上がった英仏独。
 日米豪、さらにはインドとも協調し、その暴走をけん制していく動きが深かまりつつありますね。



 # 冒頭の画像は、日独「2+2」オンライン会議の様子




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