18、19両日行われた韓国と北朝鮮の南北首脳会談。
トランプ大統領は、19日、記者団に「北朝鮮と韓国から、素晴らしい知らせがもたらされた。大きな進展があった」と語り評価していました。しかし、「9月平壌共同宣言」の内容は、「終戦宣言」などの見返りなしには、非核化に取り組まないという宣言に等しいもので、米国の保守派の中には今回の南北首脳会談自体に、懐疑的な見方すらあるのだそうで、トランプ大統領の判断は変化の可能性もありそうとの記事もあります。
中国の反応は、対米貿易戦争がエスカレートする最中なので、王毅国務委員兼外相は、南北首脳会談の成果を評価したものの、中国の対応方針や米国への注文は一切なし。
韓国内では、文氏の支持率は前週比11ポイント増と急上昇したものの、文氏の正恩氏をたたえ、独裁と核開発で自ら国際的孤立を招いた北朝鮮に理解を示したとも取れる発言や、南北国防相の合意書には批判のこえがでているのだそうです。
トランプ大統領、南北“茶番劇”に「様子見」か 共和党重鎮からは会談自体を懸念する声も - zakzak
米国は今月24日から2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品に関税を上乗せする制裁第3弾を発動する予定で、中国は関税課税合戦では弾が尽きることが明白で窮地に陥ることは、衆知のこととなっていますね。
これまでの南北首脳会談やシンガポールでの米朝首脳会談では、中国の影響力を維持すべく、口を挟んだり、金正恩を指導してきた中国ですが、貿易戦争で追い込まれている現状では、トランプ大統領への刺激を避ける為、だんまり戦術の様です。
中国外務省に政策提言する北京の専門家は「北朝鮮問題は、妥協できない南シナ海の領有権や台湾問題と比べると米国と協調できる数少ない分野だ」と指摘しているのだそうです。
金正恩、ピンチ?パシリの文在寅は、トランプ大統領にどう報告するのでしょう。
韓国国内でも、文氏の支持率(韓国ギャラップの世論調査)は急上昇したのだそうですが、金正恩を讃える演説にはやりすぎとの批判の声が出ている(朝鮮日報)のだそうですね。
平城での南北首脳会談は、2007年以来で、歓迎と前回の板門店での会談の反響の良さで二匹目のどじょうを狙った金正恩と文在寅でしたが、内容はむしろ後退しており、不評と観てよさそうですね。
パシリと化している文氏のトランプ氏への報告で、トランプ氏はどのような反応を示すのか。
会談内容が知らされるにつれ、韓国内の評価はどのように変化するのか、しないのか。要注目ですね。
#冒頭の画像は、白頭山を訪れた南北首脳夫妻
この花の名前は、白花紫蘭
↓よろしかったら、お願いします。
トランプ大統領は、19日、記者団に「北朝鮮と韓国から、素晴らしい知らせがもたらされた。大きな進展があった」と語り評価していました。しかし、「9月平壌共同宣言」の内容は、「終戦宣言」などの見返りなしには、非核化に取り組まないという宣言に等しいもので、米国の保守派の中には今回の南北首脳会談自体に、懐疑的な見方すらあるのだそうで、トランプ大統領の判断は変化の可能性もありそうとの記事もあります。
中国の反応は、対米貿易戦争がエスカレートする最中なので、王毅国務委員兼外相は、南北首脳会談の成果を評価したものの、中国の対応方針や米国への注文は一切なし。
韓国内では、文氏の支持率は前週比11ポイント増と急上昇したものの、文氏の正恩氏をたたえ、独裁と核開発で自ら国際的孤立を招いた北朝鮮に理解を示したとも取れる発言や、南北国防相の合意書には批判のこえがでているのだそうです。
トランプ大統領、南北“茶番劇”に「様子見」か 共和党重鎮からは会談自体を懸念する声も - zakzak
貿易摩擦 米刺激回避 トランプ氏に注文なし 中国、対北に慎重 (9/22 読売朝刊)
【北京=中川孝之】18、19両日行われた韓国と北朝鮮の南北首脳会談で米朝の非核化交渉に再開の動きが出るなか、中国政府が慎重な対応を見せている。米トランプ政権が貿易摩擦などで中国への圧力を強めているため、北朝鮮問題でトランプ大統領を刺激して、攻撃材料を与えないようにしたい思惑があるとみられる。
「昨日、朝鮮半島からよい知らせが来た。平壌共同宣言を断固として支持する」20日に北京で演説した王毅国務委員兼外相は、南北首脳会談の成果をこう評価したものの、中国の対応方針や米国への注文は一切口にしなかった。
中国政府は、6月のシンガポールでの米朝首脳会談の際には、会談当日に国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁の緩和に前向きな姿勢を見せた。その後も王毅氏が8月、中国を加えて朝鮮戦争の終戦宣言を実現すべきだと訴え、米国に対応を迫ってきた。
いずれも習近平国家主席が金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談で支持した「段階的で同時並行的な措置」という方針に沿ったもので、外交筋は、中国抜きで非核化が進むことを懸念した習政権が「米朝首脳会談後に積極的に関与することを目指した」とみる。
それにブレーキをかけたのがトランプ氏だ。トランプ氏は8月24日、ツイッターに「中国は以前のように非核化のプロセスを支援していない」と書き込んだ。米国との貿易摩擦の激化に伴い、中国が北朝鮮への経済制裁を緩めるなど非協力的な態度に転じたため、非核化が停滞したと批判したものだ。
米国は今月24日から2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品に関税を上乗せする制裁第3弾を発動する予定のほか、貿易摩擦以外でも、中露の兵器取引やサイバー問題などで中国への強硬姿勢を強め、中国が「守勢」に回る展開が目立っている。
中国外務省に政策提言する北京の専門家は「北朝鮮問題は、妥協できない南シナ海の領有権や台湾問題と比べると米国と協調できる数少ない分野だ」と指摘し、習政権が当面、米国を刺激する対応を避けるとの見方を示した。
文氏の北融和姿勢 波紋 支持11ポイ増・正恩氏称賛 批判
【ソウル=岡部雄二郎】韓国大統領として11年ぶりに北朝鮮を訪れた文在寅氏は、南北融和に積極的な姿勢を随所でアピールした。緊張緩和で支持率は上がったものの、国際社会による経済制裁や北朝鮮の人権問題への配慮を欠くかのような言動には批判も出ている。
文氏の訪朝期間と重なる18-20日に韓国ギャラップが行った世論調査によると、若者の就職難などで低下傾向が続いていた文氏の支持率は61%を記録し、前週比11ポイント増と急上昇した。
訪朝最終日の20日、文氏は北朝鮮北部の名勝・白頭山を金正恩朝鮮労働党委員長と訪れた。平壌共同取材団によると、正恩氏が「南や海外の同胞たちも来るべきだ」と述べると、文氏も「一般の国民も観光に訪れる時代がまもなく来ると信じている」と応じた。観光を経済再建の柱に据える正恩氏が、文氏を通じて白頭山を世界に宣伝した格好だ。
両氏が今回署名した平壌共同宣言にも、南北共同の観光特区創設など将来的な経済協力プランが明記された。非核化が進展した場合の対北朝鮮制裁の解除を「先取り」した合意だ。
文氏は19日夜、平壌のスタジアムで市民を前に演説し、「困難な時代にも民族の自尊心を守る不屈の勇気を見た」と正恩氏をたたえた。独裁と核開発で自ら国際的孤立を招いた北朝鮮に理解を示したとも取れる発言は、「正恩氏に賛辞まで贈るのか」(朝鮮日報)と波紋を広げた。
軍事的緊張の緩和に向けた南北国防相の合意書に対しても、在韓米軍の活動に支障が出かねないとの懸念が出ている。韓国の宋永武(ソンヨンム)国防相は21日午前、マティス米国防長官と電話で会談し、合意内容への理解を求めた。
【北京=中川孝之】18、19両日行われた韓国と北朝鮮の南北首脳会談で米朝の非核化交渉に再開の動きが出るなか、中国政府が慎重な対応を見せている。米トランプ政権が貿易摩擦などで中国への圧力を強めているため、北朝鮮問題でトランプ大統領を刺激して、攻撃材料を与えないようにしたい思惑があるとみられる。
「昨日、朝鮮半島からよい知らせが来た。平壌共同宣言を断固として支持する」20日に北京で演説した王毅国務委員兼外相は、南北首脳会談の成果をこう評価したものの、中国の対応方針や米国への注文は一切口にしなかった。
中国政府は、6月のシンガポールでの米朝首脳会談の際には、会談当日に国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁の緩和に前向きな姿勢を見せた。その後も王毅氏が8月、中国を加えて朝鮮戦争の終戦宣言を実現すべきだと訴え、米国に対応を迫ってきた。
いずれも習近平国家主席が金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談で支持した「段階的で同時並行的な措置」という方針に沿ったもので、外交筋は、中国抜きで非核化が進むことを懸念した習政権が「米朝首脳会談後に積極的に関与することを目指した」とみる。
それにブレーキをかけたのがトランプ氏だ。トランプ氏は8月24日、ツイッターに「中国は以前のように非核化のプロセスを支援していない」と書き込んだ。米国との貿易摩擦の激化に伴い、中国が北朝鮮への経済制裁を緩めるなど非協力的な態度に転じたため、非核化が停滞したと批判したものだ。
米国は今月24日から2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品に関税を上乗せする制裁第3弾を発動する予定のほか、貿易摩擦以外でも、中露の兵器取引やサイバー問題などで中国への強硬姿勢を強め、中国が「守勢」に回る展開が目立っている。
中国外務省に政策提言する北京の専門家は「北朝鮮問題は、妥協できない南シナ海の領有権や台湾問題と比べると米国と協調できる数少ない分野だ」と指摘し、習政権が当面、米国を刺激する対応を避けるとの見方を示した。
文氏の北融和姿勢 波紋 支持11ポイ増・正恩氏称賛 批判
【ソウル=岡部雄二郎】韓国大統領として11年ぶりに北朝鮮を訪れた文在寅氏は、南北融和に積極的な姿勢を随所でアピールした。緊張緩和で支持率は上がったものの、国際社会による経済制裁や北朝鮮の人権問題への配慮を欠くかのような言動には批判も出ている。
文氏の訪朝期間と重なる18-20日に韓国ギャラップが行った世論調査によると、若者の就職難などで低下傾向が続いていた文氏の支持率は61%を記録し、前週比11ポイント増と急上昇した。
訪朝最終日の20日、文氏は北朝鮮北部の名勝・白頭山を金正恩朝鮮労働党委員長と訪れた。平壌共同取材団によると、正恩氏が「南や海外の同胞たちも来るべきだ」と述べると、文氏も「一般の国民も観光に訪れる時代がまもなく来ると信じている」と応じた。観光を経済再建の柱に据える正恩氏が、文氏を通じて白頭山を世界に宣伝した格好だ。
両氏が今回署名した平壌共同宣言にも、南北共同の観光特区創設など将来的な経済協力プランが明記された。非核化が進展した場合の対北朝鮮制裁の解除を「先取り」した合意だ。
文氏は19日夜、平壌のスタジアムで市民を前に演説し、「困難な時代にも民族の自尊心を守る不屈の勇気を見た」と正恩氏をたたえた。独裁と核開発で自ら国際的孤立を招いた北朝鮮に理解を示したとも取れる発言は、「正恩氏に賛辞まで贈るのか」(朝鮮日報)と波紋を広げた。
軍事的緊張の緩和に向けた南北国防相の合意書に対しても、在韓米軍の活動に支障が出かねないとの懸念が出ている。韓国の宋永武(ソンヨンム)国防相は21日午前、マティス米国防長官と電話で会談し、合意内容への理解を求めた。
米国は今月24日から2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品に関税を上乗せする制裁第3弾を発動する予定で、中国は関税課税合戦では弾が尽きることが明白で窮地に陥ることは、衆知のこととなっていますね。
これまでの南北首脳会談やシンガポールでの米朝首脳会談では、中国の影響力を維持すべく、口を挟んだり、金正恩を指導してきた中国ですが、貿易戦争で追い込まれている現状では、トランプ大統領への刺激を避ける為、だんまり戦術の様です。
中国外務省に政策提言する北京の専門家は「北朝鮮問題は、妥協できない南シナ海の領有権や台湾問題と比べると米国と協調できる数少ない分野だ」と指摘しているのだそうです。
金正恩、ピンチ?パシリの文在寅は、トランプ大統領にどう報告するのでしょう。
韓国国内でも、文氏の支持率(韓国ギャラップの世論調査)は急上昇したのだそうですが、金正恩を讃える演説にはやりすぎとの批判の声が出ている(朝鮮日報)のだそうですね。
平城での南北首脳会談は、2007年以来で、歓迎と前回の板門店での会談の反響の良さで二匹目のどじょうを狙った金正恩と文在寅でしたが、内容はむしろ後退しており、不評と観てよさそうですね。
パシリと化している文氏のトランプ氏への報告で、トランプ氏はどのような反応を示すのか。
会談内容が知らされるにつれ、韓国内の評価はどのように変化するのか、しないのか。要注目ですね。
#冒頭の画像は、白頭山を訪れた南北首脳夫妻
この花の名前は、白花紫蘭
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