遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

アフリカで、日本発の一村一品運動

2008-02-17 18:00:27 | my notice
 大分で始まった「一村一品運動」は、沖縄の経済振興策としても注目れていましたが、遠い彼方のアフリカで根付いて広がって来ているのだそうです。
 2005年12月に小泉前総理が提唱し、WTO香港閣僚会議で発表された「開発イニシアティブ」の一環として、日本政府の重要な途上国支援策と位置づけられ、アフリカ他の開発途上国の一村一品運動を支援してきていました。
 それがアフリカで広まり始めたのだそうです。
 首相官邸キッズルーム☆ウェッブ・マガジン「アフリカ版『一村一品運動』に取り組む マラウイ共和国」
 開発途上国「一村一品キャンペーン」
 
一村一品 アフリカに広がる日本発の運動 (2/10 読売社説)

 わが国の地域活性化策が国際化した何よりの例だ。大分県発祥の「一村一品運動」が、政府の重要な途上国支援策と位置づけられ、アフリカにも広がり始めた。日本で積み重ねた経験とノウハウを生かしたい。

 アフリカは、貧困、飢餓、環境問題など多様な課題を抱える。日本政府は、アフリカ向けの政府開発援助(ODA)を3年間で倍増すると約束している。
 サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では近年、平均5%程度の経済成長が続く。成長を持続させるには、インフラ整備や貿易・投資の促進が必要だ。
 福田首相が先の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の演説で指摘したように、農村人口が7割を占めるアフリカでは、農業の生産性向上が欠かせない。一村一品運動は、そうした面で効果を発揮しているようだ。
 地方の特産品開発や販売を支援する一村一品運動は、1979年に始まった。国内はもとより「ワン・ビレッジ ワン・プロダクト」の名でアジアに広まった。タイでは、シルク製品や手工芸品などで国内総生産を0・86%引き上げたという。経済効果は決して小さくない。
 首相が演説で成功例として取り上げたのがガーナだ。シアという木の実から作られる、良質なせっけんは、衛生管理から包装まで日本が技術協力し、わが国の店頭に並ぶまでになっている。
 一村一品運動が普及しているアフリカの内陸国・マラウイでは、ジャムやワインなど40を超える特産品が育った。農民の現金収入が増え、市場経済とは何かを理解することにも役立っている。
 マラウイでは先月、国際協力機構(JICA)が「一村一品国際セミナー」を開催し、運動を提唱した平松守彦前大分県知事が講演した。

 エチオピアなど10か国が、新たに運動への参加を表明している。アフリカには、一品を生み出す産物は豊富にある。「地産地消」の加工品作りから始め、将来的には輸出可能な商品に育て、貿易振興につなげていかなければならない。
 サハラ以南諸国の対日貿易は、輸出入とも全体の1%ほどしかない。政府は輸入振興策として、5月に横浜で開催される第4回アフリカ開発会議に合わせ、40か国以上が参加する物産展も開く。

 一村一品運動の理念は「自立」と「創意工夫」による商品作りだ。リーダーとなる草の根の人材育成が求められる。
 技術協力の専門家の派遣や、研修生の受け入れなどを通じ、日本として、アフリカ諸国の自助努力を強く後押ししていくことが大事だ。


 日田市大山町で、稲作に適さない山間部の環境を逆手にとり、農作業が山間部向きで付加価値の高い梅栗(加工品の梅干)の生産に集中することで収益増大に成功したことが出発点の、一村一品運動ですが、国内の他にタイなどのアジアの国々で取り入れられていましたが、政府の発展途上国支援策としての推進により、アフリカでも大分の山間部発の発想が受け入れられているとは、嬉しい話です。

 途上国への工業産業支援で、アフリカの石油プラント建築での高橋直夫さんの活躍を、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で拝見し、日本も頑張っている事を知り心強く思いましたが、人口の多くが農業従事者という途上国では、農業の収益向上は国の安定的発展には欠かせませんね。

 一村一品運動が目指す一品は、世界に通じるグローバルな製品というのが究極の目標なのだそうですが、読売の社説によれば、アフリカには一品を生み出す産物は豊富にあるのだそうで、「地産地消」の加工品作りからはじめたものを、貿易振興に繋げられる可能性は大きいようです。

 食材の自給率が40%を切り、地方の農家の振興策に悩むお家元の日本でも、アフリカに習って(?)世界に輸出できるブランドの一村一品を生み出して欲しいですね。
 中国のお金持ち向けの、日本の農産物輸出が増え始めています。(日本の庶民は、お金が安い中国産食品を食べているのですが...。)今、多くの方々が食材の安全保障(自給率を含めた安全性)について議論をされています。
 基本は、国の農業(漁業、酪農、林業など一次産業全体)に対する政策の根っこの話になります。
 世界に通じるグローバルな製品を創れる一次産業とは、これまでとは異なったモデルの発明が必要で、その良い例が、アフリカでも通用する日本初の「一村一品」の考え方なのですね。

 資源の枯渇・奪い合いとなるこれからは、再生可能な一次産業のあり方が、国民の生活の安全保障に不可欠となりますね。
 話が、横道にそれてしまいました...。( ^.^)( -.-)( _ _)

 冒頭の写真は、首相官邸キッズルーム☆ウェッブ・マガジン「アフリカ版『一村一品運動』に取り組む マラウイ共和国」の頁のものです。


 

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2 コメント

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アフリカでも一村一品運動・・ (容子)
2008-02-22 21:43:51
遊爺雑記帳さま

このような話はなんか心が安らぎを覚えます。これら諸国は欧米の植民地として長年、支配国の都合で作物も決められていたせいか、日本のこの一村一品運動は新鮮に移る事でしょうね。

アジアにもあったそれら旧植民地国は、支配国に縛り取られるだけだっただけに・・今度はアフリカでも日本の地道だけど国家を再生させる努力は、欧米より日本の方が上手だと思います。

アフリカの人も、豊かな自然の中で作った物が日本で買ってくれるとなると、頑張ると思います。

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Re: アフリカでも一村一品運動・・ (遊爺)
2008-02-24 00:05:16
容子さん、こんにちは。

> 日本の地道だけど国家を再生させる努力は、欧米より日本の方が上手だと思います。

 お金や、軍事力ではなく、地元の人々に喜んで頂ける貢献が、広まっていく事を願って止みません。
 物産展も行われたりしているようですので、出かけてみようかと思っています。

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