遊爺雑記帳

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中国はまもなく尖閣諸島の施政権保有を宣言する

2021-09-30 01:33:55 | 東シナ海尖閣諸島
 中国はまもなく尖閣諸島の施政権保有を宣言するだろう。
 こんな衝撃的な予測が米国の中国海洋戦略研究の権威により表明されたと、産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森氏。
 今年2月の「海警法」の施行に続く、中国の計画通りの戦術実行です。
 米国の防衛誓約の根拠となっている日米安全保障条約第5条では、日本が施政権を有する(実効支配している)ことが求められており、中国によるその奪取の宣言は日本の国家防衛への重大な打撃となります。
 こうした事態について、中国の海洋戦略研究では有数の権威とされるトシ・ヨシハラ氏に、古森氏がインタビューされています。
 
このままでは現実に、中国が尖閣諸島の「施政権」を宣言する日 トシ・ヨシハラ氏に聞く、中国が尖閣を自国領とするための戦略 | JBpress (ジェイビープレス) 2021.9.29(水) 古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授

 尖閣諸島周辺の日本領海への侵入を続ける中国はまもなく尖閣諸島の施政権保有を宣言するだろう――。

 
こんな衝撃的な予測が米国の中国海洋戦略研究の権威により表明された日本領土の施政権は日米同盟での米国の防衛誓約の根拠ともなっており、中国によるその奪取の宣言は日本の国家防衛への重大な打撃となる。

頻度が高まっている中国船の侵入
 日本固有の領土である沖縄県石垣市の尖閣諸島に対して中国は主権を主張して、2012年ごろから継続的に同諸島の日本の領海と接続水域への中国海警局の武装艦艇による侵入を繰り返してきた。

 その頻度は最近とくに高まっている。2021年9月中旬の時点で同年の領海侵犯が合計35回、日本の法律が施行される接続水域への一方的な侵入も2020年には合計319回、2021年にもほぼ連日という頻度で7月下旬には連続157日を記録した。

 中国海警局は人民解放軍の一部である人民武装警察に所属し、尖閣周辺に出没する艦艇も数千トン級から1万トン級の中国海軍から転用された武装艦がほとんどである。

 
中国の尖閣諸島に対するこうした動きについて、米国でも中国の海洋戦略研究では有数の権威とされるトシ・ヨシハラ氏に見解を尋ねた。日系米国人のヨシハラ氏は、米国海軍大学校の教授と同大学付属の中国海洋研究所の主任研究員を経て、現在はワシントンの安全保障の大手研究機関「戦略予算評価センター(CSBA)」の上級研究員を務める。

 ヨシハラ氏は台湾で育ったため中国語が堪能で、中国側の軍人との交流や中国語の文献を基に、中国の海洋戦略に関する数多くの論文を発表している。日本語に翻訳された著書『中国海軍vs海上自衛隊』(ビジネス社)もある。

 そのヨシハラ氏をこの9月、ワシントンのホワイトハウスに近いCSBAのオフィスに訪ねて、インタビューした。以下はその一問一答の要旨である。

■日本の施政権下にない領土を米国は守らない
――中国の尖閣諸島への攻勢がますます強まっているが、中国側は何を目指しているとみるか。

ヨシハラ氏「中国側が尖閣諸島の主権を有するという主張に実効を持たせるため、日本側の領海や接続水域に対して、
中国側の領海、接続水域なのだという実績を内外に誇示しようとしている。そのための具体策が、中国海警局の艦艇による恒常的なパトロールであり、時期を選ばない頻繁な航行なのだ。中国側の艦艇がいつでも自由に入って、どのようにでも自由に動けるという実態を重ねて、自国の領有権主張を誇示するわけだ」

だから中国側はこの日本の領海や接続水域への侵入を、そのたびに必ず中国海警局の公設のサイトにも自国領海での定期的な巡回航行として記録し、公表し、国際的な認知を得ようとしている

――中国の尖閣諸島に対する攻勢の軍事的要素とはなにか。

「周知のように
中国海警局は長年、軍事性の薄い国家海洋局の一機関だったが、2018年に人民解放軍の一翼である人民武装警察部隊に組みこまれ、正規の軍隊と同様に共産党の中央軍事委員会の管轄下となった。そのうえ2021年2月には、外国船舶に対して必要な場合には武器を使用することを正式に認められた。だから中国海警局の艦艇自体の軍事性はきわめて強い。だが尖閣への攻勢では、中国海軍がそのすぐ背後に存在する点も重要だ」

中国側が尖閣諸島に攻勢をかける戦略は、軍の命令で動く武装民兵中国海警の艦艇や要員、さらに人民解放軍の海軍部隊という3段階の構造になっていると言える。武装民兵はふだんは漁船に乗る漁民だが、いざというときの軍事作戦では先兵となる」

現状では米国が尖閣有事の際の日本支援を誓約していることもあり、一気に軍事力で尖閣を占拠する行動にはまだ出ないが、尖閣を軍事力で日本から奪取するという作戦は中国側では公然と論じられている。中国側の具体的な軍事シナリオとしては、米軍の介入の前に尖閣を軍事占拠するという奇襲の作戦案、あるいは尖閣を正面から攻撃しても米国は介入しないだろうという前提で日本と全面戦闘を行い4日間で日本を屈服させて、尖閣を完全に占拠するという作戦案などが、軍事専門家の間で公開されている」

――当面すぐには軍事力の直接の行使には出ないとすれば、中国は尖閣を自国領とするためにどのような具体的な戦略を進めているのか。

「中国はそう遠くない将来、
尖閣諸島の施政権は中国側が保有するのだという宣言をすることが考えられる。中国当局は尖閣周辺で自国領と同様の恒常的、永続的なプレゼンス(存在)を明示し続ければ、施政権(立法、司法、行政の3権を行使する権利)を保持していると宣言する資格がある、という主張につながる。日本側の法律が適用される海域への侵入と存在の実績を重ねるのも、この目的につながることになる。しかも日本側はこれまで尖閣への施政権保持を宣言してきてはいるものの、島が無人のままで実効支配の主張も弱い現状が続けば中国側の施政権保持を完全に否定することは難しくなるかもしれない」

          *   *   *

 ヨシハラ氏は以上のような考察と警告を明らかにした。

 日本にとって
自国領土での施政権というのは、国家の防衛という観点からも致命的な意味を持つ。なぜなら日本が自国の防衛を依存する同盟国の米国との間では、日米安全保障条約第5条により、日本が第三国からの軍事攻撃を受けた場合、米国はその攻撃対象が日本の施政権下にある領土、領海の場合にのみ共同防衛へと動くことを誓約しているからだ。つまり日本の施政権のない北方領土や竹島は、日本の固有の領土であっても、日米同盟での米国の防衛責務の対象とはならないのである。

 だから
中国がこのまま尖閣諸島での存在を強め続け日本側の主権や施政権をサラミのように削り続けることに成功すれば、「中華人民共和国による尖閣諸島の施政権の保持宣言」という展望も現実味を持つこととなる。ヨシハラ氏の警告は日本の国家安全保障の基本にも関わる重みを持つと言えるのだ。

 中国の尖閣諸島への攻勢がますます強まっているが、中国側は何を目指しているとみるか。
 中国側が尖閣諸島の主権を有するという主張に実効を持たせるため、中国側の領海、接続水域なのだという実績を内外に誇示しようとしているとヨシハラ氏。
 中国側の艦艇がいつでも自由に入って、どのようにでも自由に動けるという実態を重ねて、自国の領有権主張を誇示している。
 中国側は、侵入のたびに必ず中国海警局の公設のサイトにも自国領海での定期的な巡回航行として記録し、公表し、国際的な認知を得ようとしていると。
 
 中国側が尖閣諸島に攻勢をかける戦略は、軍の命令で動く武装民兵、中国海警の艦艇や要員、さらに人民解放軍の海軍部隊という3段階の構造になっているとヨシハラ氏。

 現状では米国が尖閣有事の際の日本支援を誓約していることもあり、一気に軍事力で尖閣を占拠する行動にはまだ出ないが、尖閣を軍事力で日本から奪取するという作戦は中国側では公然と論じられていると。
 
 中国はそう遠くない将来、尖閣諸島の施政権は中国側が保有するのだという宣言をすることが考えられるとヨシハラ氏。
 中国当局は尖閣周辺で自国領と同様の恒常的、永続的なプレゼンス(存在)を明示し続ければ、施政権を保持していると宣言する資格がある、という主張につながる。
 日本側の法律が適用される海域への侵入と存在の実績を重ねるのも、この目的につながると。
 日本側はこれまで尖閣への施政権保持を宣言してきてはいるものの、島が無人のままで実効支配の主張も弱い。現状が続けば中国側の施政権保持を完全に否定することは難しくなるとヨシハラ氏。

 米国はその攻撃対象が日本の施政権下にある領土、領海の場合にのみ共同防衛へと動くことを誓約。日本の施政権のない北方領土や竹島は、日本の固有の領土であっても、日米同盟での米国の防衛責務の対象とはならない。

 だから中国がこのまま尖閣諸島での存在を強め続け、日本側の主権や施政権をサラミのように削り続けることに成功すれば、「中華人民共和国による尖閣諸島の施政権の保持宣言」という展望も現実味を持つこととなると古森氏。

 岸田新総裁が誕生しました。
 前回の総裁選では、3人の候補者で競い、実質3位でしたが、安倍氏の指示で投票者が回され、なんとか2位の実績に留めたことは衆知のことです。
 山口や広島での自民党候補者問題では、二階幹事長の独断を許し、存在感を失いつつありました。
 それが、「 火事場の馬鹿力」を発揮、二階氏の幹事長職奪取を掲げた今回の総裁選では、当選!
 党員票には強いと見込まれた、「小石河連合」。1回目の投票での過半数獲得当選を狙いましたが過半数に届かず、決戦投票となり、岸田氏が当選。
 それでも、1回目も決戦投票でも、河野氏が党員票では岸田氏を凌駕。つまり、党員の意思を、議員票が覆した結果。
 連日の報道で注目していた国民は、その自民党の旧態の姿をはっきりみせつけられました。
 直近の各種選挙で連敗の自民党。総裁選の盛り上がりで、イメージ一新かと期待されましたが、旧態の姿が露呈し逆効果。
 衆議院選挙での自民党議員さん達の当落が危ぶまれる事態に拍車がかかりそうですね。

 自民64議席減の予測 石原伸晃 下村博文、萩生田光一も当落線上か(AERA dot.) - goo ニュース



 # 冒頭の画像は、総裁選に当選した岸田氏と菅氏




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